金曜日に中国で開催されたCHANGAN FORD ULTRA-CHALLENGE 2018に招待していただきましたが、いろいろと素晴らしい経験をさせていただきました。
少しづつ書いていきますが、こちらはスタート前に日本人選手全員で撮影した画像です。
(画像は私が撮影したものと、参加メンバーが撮影したものをお借りしてます。)
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今回50kmと100km合わせ、招待選手と中国の一般参加者を含めて179名(100km82名、50km97名)の大会ですが、驚くことに100kmマラソンなのに、片側3車線の幹線道路などを交通規制し、警察官や警備員、ボランティアなどは数千人単位で動員されたと思われます。
国営テレビで生中継され、上空をヘリコプターが飛び、車やオートバイに乗ったクルーが選手の走りを撮影します。
とにかくスケールの大きな大会です。
選手村からスタート地点までバスで向かいましたが、バスはゼッケン番号順に割り当てられ、私は1号車に乗りました。
バスに乗ると屈強な外国人選手が後方に陣取っていました。
拡大すると
かなり威圧感あります。。
会場には相当数の警官がいましたが、筋骨隆々で姿勢がよく日本なら機動隊や自衛官のような印象がありました。
ゲートをくぐると招待選手のみウォーミングアップ出来る箇所やトイレなどあります。
アップ後、近くにいたメンバーと写真を撮りスタート地点に向かいます。
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日本のウルトラマラソンはだいたい早朝スタートですが、テレビ中継の関係で9時スタートと少し遅めです。制限時間は12時間ですが9時間経過したら暗くなります。
前日は涼しくて走りやすそうと思いましたが、レース当日はスタート時点で既に日差しが強く汗が出てきたので厳しくなると感じました。
号砲とともに板垣選手はじめトップ選手が凄いスピードで駆け出しました。
私はこの大会に出ることを決めた時点で、2週間後の神宮外苑24時間チャレンジのことは忘れて走ることにしました。
予想に反して気温が高くなりましたが、2015年にサロマで出した8時間26分のPB更新を狙える位置で走ることにしました。
夏なら暑さに身体が慣れているから大丈夫ですが、一気に気温が下がり風邪ひきそうになるような日本からきてこの暑さは厳しい。ただ日が陰れば体感温度は下がります。
後半ペースが落ちることを想定して5km23分くらいで入りました。
スタートして1kmいかないくらいで、今年の100km世界選手権個人銅メダルの藤澤さんと、過去の世界選手権で個人銀メダルの望月さん、そしてやはり日本代表経験のある内田さんが横に来たので、走りやすいペースなのでそのまま並走しました。だいたい4’30/kmくらいです。
序盤ダラダラ登りが続くけど、身体の動きは悪くない。
10kmのスペシャルドリンクが見つからず、その集団に置いていかれましたが、50mくらい後方から無理に追いつこうとせずペースをキープして走りました。
片側3車線の道路のどこを走れば良いのか迷うくらい広い道ですから、コース取りでだいぶ距離は変わってきます。
淡々と走っていましたが、20kmくらいで右足底に違和感・痛みが出てきました。
なぜ?とその時は分かりませんでしたが、レース後メンバーが口々に路面が硬かった。と話しているので硬さによりダメージが出たのでしょう。今まで路面が硬いという感覚を持ったことはなかったので今回学びました。
痛みが出ないよう接地位置など丁寧に調整しつつペースも少し落としました。
PB出した時のフルマラソン通過は3時間18分台でしたが、遅くとも3時間20分くらいで通過したいと思っていましたが、今度は40km手前でビクッと右脹脛に足攣りの予兆が出てきました。脚が攣ったら完走が厳しくなるだけではなくダメージが尾を引きます。
原因は路面の硬さだけではなく、暑さで体外に出てしまった電解質の補給が足りなかったのでしょう。日本を出るときにはかなり寒くなると聞いていたのでダウンジャケットやホットクリームなど持参しましたが、暑さ対策は不十分でした。念のために持参した経口補水液パウダーを20kmくらいでとりましたがこれでは足りません。
エイドに何かないかと見ると、3cm四方くらいの小さなパッケージがあり、文字を読むとどうやら塩分補給のサプリメントのようでした。開けると錠剤が2錠入っていました。しょっぱくないので飲むのはストレスになりません。
ただ膝下に負担がかかっているのは間違いないので、40kmからは膝下を使わずに走るようにしました。ペースは落ちるけど仕方がない。
50km通過は4時間13分23秒
PB出した時より20分近く遅れました。
気温はさらに暑くなり熱中症にならないよう水をかぶりながら走りましたが、あと25kmの周回を2周回らねばならないと思うとかなりキツイ。
そこからは、脚に負担がかからないよう、腰の位置を高くして腹と胸を前に出して少しでも推進力を生むようにし、また骨盤が動かしやすいようにしました。
50kmでリタイアが相次ぎ、もともと少ないランナーがさらに減りました。
2周目を終わる直前の73kmあたりでヘリコプターや車の音がしたので、ゴール間近のトップランナーが近づいてくるのを知りました。板垣選手かと思ったら中国人選手でした。
フォームが凄く綺麗だと思いました。板垣選手は私が3周目に入った直後にすれ違いましたが、かなりキツそうでした。本人から詳しいレース展開を教えてもらいますが、この暑さの中を50km3時間で通過したようです。
ちなみにこのタイムは同時スタートの50kmの優勝選手より速いタイムです。
3周目に入ると真っ直ぐ伸びた、だだっ広い道路の前に全くランナーがいないことが増えてきました。
かなり贅沢だなーなんて思いながら景色を楽しみながら走りました。
海外レースではトラブル発生時に言葉の壁もあるので、まずはトラブルを起こしたくない。1分1秒速くゴールするより、確実にゴールするにはどうしたら良いか考えてゴールを目指しました。
終盤は日本人選手と話しながら走ったりもしましたが、夕焼けがとても綺麗でした。
これはレース後に撮影したゲートですが、気持ちよくフィニッシュしました。
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タイムは9時間51分13秒と何とかsub10は死守する展開のレースになりましたが、今回は走り切れただけで満足です。
レース後は日本を代表するウルトラランナーと部屋飲みしながらいろいろ話しができました。
今回、走りだけではなく、さまざまな気づきがありました。参加するか熟慮しましたが参加して良かったです。
神宮外苑24時間チャレンジのスタートまで2週間足らずになりましたが、回復の遅い私がどこまで回復するか、その過程を楽しみたいと思ってます。
また、上位選手の走りなどは別に紹介します。
結果
順位 男子19位(出走者 62人)
男女合計完走率60.9%(完走者50人/出走者82人)
男子
- 斯国松(中国)6:46:45
- 板垣 辰矢(日本)6:58:14
- Aleksandr Sorokin(リトアニア)7:11:46
- 小野 喜之(日本)7:21:15
- Serhii Popov(ウクライナ)7:24:46
- Giorgio Calcaterra(イタリア)7:30:55
女子
- Radka Churanova(チェコ)8:07:05
- 藤澤舞(日本)8:09:26
- 望月 千幸(日本)8:13:20
- Yuliia Tarasova(ウクライナ)8:16:21
- Olena Shevchenko(ウクライナ)8:30:49
- Valeria Sesto(アルゼンチン)8:36:29
その②へ続く