白山白川郷ウルトラマラソン特別ルール〜60km走れば完走〜

明日開催の白山白川郷ウルトラマラソンの主催者より参加者にこのような案内がありました。

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要約すると

・台風の影響により、最高気温 34℃、スタート時 25℃、夕方18時 30℃と大変な気温上昇が予想される。

・レースは開催予定。

・安全の為の特別ルールを適用するので、無理するな。

・100kmに加えて、59.8km、66.3km、85.3kmの関門を特別ゴールにする。

・それぞれのフィニッシュ地点の制限時間は関門閉鎖同時刻とする。

・完走メダル・記録証は後日発送する。

ランナーの安全面に配慮し考えた対応だと思います。最高気温34℃は直射日光があたる場所ならさらに高くなるので暑い中で練習したランナーでも体調を崩すリスクは極めて高くなります。

ただ、エントリーしたランナーの多くは、途中にできた特別ゴールではなく、本来のゴール目指して、100km完走したいと思うのだから、59.8kmでも完走扱いになるから無理するな。と言われて止めるのかは疑問です。

それより、ちょっと危ないかな?と思うのはスタート5時で25℃、最高気温34℃と言うことは、9時、10時の時点では30℃を超えるでしょう。例えば40kmでもう一杯一杯になってしまった場合、通常ならあと60kmは絶対に無理とリタイアを決断するところを、59.8kmまであと20kmもないのだから頑張ろう。と無理するランナーが増えるのではないかということです。

そもそも、まだ暑いこの時期のウルトラマラソンにエントリーした時点で多少の無理は承知していると思いますが、自分の体力を過信しないで、できる準備をしっかりして、レース中は水かぶりや適切な塩分・水分補給をし、体調悪化を防ぎ最良の走りをしてください。そして、それでも自分の身体が危ないと感じたら、特別に設けられたゴールや完走メダルのことなど気にしないで、リタイアしてください。自分の身体は自分で守るしかありません。

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一つのレースに複数のゴールがあるレースはあります。例えば、野辺山ウルトラは42km、71km、100kmが基本同時スタートです。100kmの部に出て、71kmの関門を通過後にリタイアしても71km完走にはなりません。もちろん完走メダルももらえません。

少し事例が異なりますが、今年のUTMFはレース中の急激な悪天候によりレースを打ち切り、救済措置として、一つのレースにいくつかのゴールを作る特例を設けました。

そのためレース打ち切り以前にリタイア申告したランナーもその地点までの完走者として、フィニシャーズベストなどもらうことが出来ましたが、この時はフィニシャーズベストより、ITRAポイントを得ることができたことが嬉しいと話す参加者が多かったように感じています。

*ITRAポイントとは、UTMFやUTMBにエントリーするために必要な資格ポイントです。

身の危険を感じるレベルの寒さだった〜UTMF2019〜

私はUTMFのこの臨機応変な対応は素晴らしいと感じましたが、今回の白山白川郷ウルトラマラソンの特別ゴールについては、ランナーがより無理してしまうリスクがあるように感じました。

例えば、安全面を担保するのであれば、一つもしくは複数の観測ポイントの気温が○℃を超えたら(もしくは○℃が○分続いたら)その時点で大会を中止にし、次の関門でレースを終える。その時に、59.8kmを超えていたら完走扱いなどの方が良いのではないかと個人的には思っています。

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今からでもできることはありますので、いくつか書いておきます。

・帽子、サングラスはかけましょう。

・水かぶりや汗で落ちない日焼け止めを重ね塗りしましょう。

・エイドでは水でなくスポーツドリンクを飲み、また経口補水パウダーなど持参して適切な塩分補給をしてください。

・少し暑いと感じたら、早めに身体に水をかけてウェアを濡らし冷やしてください。

・多分、氷が準備されると思うので、ジップロックなど袋を準備して頭や首筋、脇の下など冷やしてください。

・ウルトラマラソンになると身体を冷やさないインナーウェアをTシャツの下に着る方はいますが、インナーウエアによっては熱がこもります。

・水かぶりをすることから、股擦れや靴擦れしやすくなるので、対策をしてください。

・オーバーペースはダメですが、無理にペースを落としすぎると、フォームを崩し、普段痛くならない箇所が痛くなったりします。またペースが遅いということは、走行時間が長くなり暑さに晒される時間が伸びるので、適切なペースで走ってください。

・水かぶり用のボトルは準備した方が良いです。2016年や2017年の野辺山では、途中からボトルの水をかけながら走りました。

こちらは2017年野辺山ウルトラ前に書いた記事です。

今年の野辺山ウルトラは過酷なレースになりそうです。〜対策その1〜

この年の野辺山は過去最低の完走率の大会となりました。完走率は49%でした。

2017年野辺山ウルトラマラソン完走率は40%台

ちなみに、この時の最高気温は25.3℃です。

日差しや湿度、風などにより、体感温度は変わってきますが、スタートの5時時点で、過去最低の完走率だった2017年野辺山の最高気温と変わらないのだから、どれほど過酷なのかは分かると思います。

とにかく体温を上げないこと・電解質をとることを意識してください。

繰り返しになりますが、大事なことなので書いておきますが、日差しのない夜間であっても30℃に近づくとかなり暑いです。日差しがある日中ならなおさらです。特別ゴールに関係なく危ないと感じたらやめましょう。



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