心拍数196!〜最大心拍数は220-年齢なんて考えない〜

私が資格取得している、スポーツプログラマーや、健康運動指導士の講義や試験にも、最大心拍数の目安は「220-最大心拍数」というのがあります。またGPSウォッチの初期設定に使われることもありますが、日常的にランニングや水泳など持久系トレーニングをしている方には、この数値はほぼ参考にならないように感じています。

年齢よりも、個性やトレーニングの要素の方が大きいとも感じてます。

現在私は56歳ですから、この式に当てはめると最大心拍数は164になります。

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その最大心拍数を元にして、イージー(60-70%)モデレート(70-80%)やハード(80-90%)などを算出し、それに沿ったトレーニングをしても、効果の低い練習になるだけではなく、自分の体感と数値に大きな乖離を感じることになります。

例えば、トレーニング後にガーミンコネクトに表示されるトレーニング効果は心拍数や継続時間が大きな決定要素になります。私の場合はジョギングペースだと心拍数は体調により125-135くらいになりますが、最大心拍数を164とすると、この数値は最大心拍数の80%以上と読み込まれて、ハードな心拍数を長時間続けたように出てしまいます。

参考までにこちらは5’15/kmペースで走った時の心拍数です。

もちろん、このペースはキツくはありません。

私がキツいと感じ始めるのは160を超えた辺りで、170を超えても走れますが、ペースを保てるのは経験上30分程度です。

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東京マラソンを走った時の心拍数推移

こちらは今年の東京マラソンを走った時の心拍数です。

この時は、可能な限り160を超えないよう意識して走り、それが保てなくなると165は超えないようなど調整しました。ラストは予想外に向かい風が強く出力を上げたので170を超えましたが、30分程度まではペースダウンしないで走れます。

ちなみにペースのグラフの2時間23分あたりに止まったかのような落ち込みがありますが、止まったわけではなく、高層ビルの関係かGPSをうまく拾えない箇所がある影響です。

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最大心拍数を計測するのは難しい

この170が最大心拍数の85%と考えると私の場合は体感と一致します。

その場合、最大心拍数は200となりますが、最大心拍数を計測するのは難しいのと、計測のために危ないこともしたくはないので、練習で心拍数がかなり高くなった状態で、ここからもうちょい上がりそうだから195は超えると考えたりしています。

週末の埼玉マスターズ陸上選手権大会の1500mは非常に蒸し暑く走りにくいコンディションで開催されましたが、その時のペースと心拍数の推移はこちらです。良いデータが取れました。

半分くらいまで心拍数が上がり続けて、そこから少し落ちて、また上がっているのが分かりますが、感覚的にもあってます。今回ラスト1周からロングスパートして、ラスト100mは一つカテゴリーが若い選手から逃げました。

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心拍数196!

そこから1時間というリカバリータイム後にスタートした800mは疲労感がある中でのスタートだからさらに心拍数は高まりました。

400m通過は1:12くらいでしたが、その時点で180を超えていたのだからキツイのは当然で、そのタイミングで前の二人がペースアップしたから差は開きました。グラフを見ると450-600mくらいで一度心拍数を落としているのが分かります。そしてこの区間はやや差が広がっています。

ただ、ここでいったん落ち着けたからこそ、ラスト200mペースアップできたのです。

しかし196まで上がっていたのは驚きです。倒れるような状態ではありませんが、今回のレースは出し切りました。それを考えると最大心拍数は高くても200くらいと言うことで、自分が考えていた最大心拍数とほぼ一致します。

レースについてはこちらに詳細をアップしています。

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最大心拍数が高いと良いわけではない

最大心拍数が高いことが良いことではなく、これはまさに個性です。一般に安静時心拍数と最大心拍数の差が大きいほど高いパフォーマンスが期待できると言われてますが、私が考えるのは最大心拍数に対してどれだけ余裕度を持って走れるかが大事です。

最大心拍数200とすればその80%は160になりますが、東京マラソンは前半4’10/kmペースで160をキープするのが徐々に難しくなりましたが、私の場合は160に抑えて走れるペースを高めることがタイムアップに繋がります。

そのために効率的なランニングフォームを追求しています。中距離に取り組んでいるのは、最大出力を高めるとともに、そのような目的があります。その上で、これからは出力をコントロールして燃費の高い走りができよう取り組んでいきます。

正しく心拍数を計測するために大事なこと

さて、心拍数計測について大事なことを書いておきます。

現在使っているガーミン955はかなり高い精度で心拍数を計測します。昨年から使っていたガーミンエンデューロも中々でしたが、それより誤計測が圧倒的に少ないです。最近の他のメーカーの状況は分かりませんが、心拍計に関しては新しければ新しいモデルほど精度は高いと考えてください。

胸に巻いて計測する心拍ベルトを使えば古い機種でもかなり正確なデータは取得できますが、手首で計測する光学式心拍計の場合は2、3年前のモデルでもちょっと感覚と狂いすぎる数値を示しました。

ジョグで苦しくないのに明らかに高い心拍数だったり、苦しくなっても心拍数のカーブが変わらなかったりしたら多分正しく計測できていないので、その場合はベルトを肘よりに少し近づけて巻いたり、ベルトをキツめにすると正しく計測できることもあるので試してみてください。

それでも正しく計測できていないと感じたなら、GPSウオッチがもう古いのであれば新しいのを購入するタイミングかもしれませんし、まだ使えると思うなら心拍ベルトの使用を考えてみてください。

心拍数が正しく計測できると、トレーニング効果は高まりますし、レース中も客観的に身体の状態を把握する指標になります。(中距離ではレース中に見る余裕はありません・・・。)

余談 中距離でのGPSウオッチの使い方

800mや1500mは短時間で終わるレースなので、レース中にGPSウオッチを見ることなど私はしません。スタート・ゴールで押したい気持ちもあるし、ラップタイムを取りたい気持ちもありますが、その動作ひとつでタイムは多少なりとも落ちます。ただ、今回アップしたような心拍数などレース中の状態は知りたいので私はある工夫をしています。

それは、スタート前にスタートボタンを押してしまうのです。スタート時にラップボタンを押すこともあるけど押さないこともあります。そして最近はフィニッシュでボタンを押さないようにしています。なぜならその動作で0秒01くらいタイムが落ちるかもしれないからです。走り終わってしばらくしてからストップボタンを押します。

それだと、イマイチなデータになってしまうと思うでしょうが、ガーミンの場合は『アクティビティをトリム』するという機能があるので、それを使ってスタート前と、フィニッシュ後の余計な時間はカットしてしまいます。

参考までに、今回の1500mの元データはこちらです。スタート前の流しをしたことも分かりますね。フィニッシュ地点でボタンを押したのではなく、フィニッシュしてから止めていると思います。余計な部分をトリムしたのが上記のデータとなります。

アクティビティをトリムする方法

キャプチャー付きで案内したいけど時間がないので、簡単に紹介します。

  1. トリムしたいアクティビティの開きます。
  2. 右上の丸ポチ3つを押すと、『アクティビティを編集』が出るのでそれを選択
  3. 下にスクロールして『アクティビティをトリム』
  4. 『時間』と『距離』どちらでもトリムできるし併用もできます。『時間』でトリムするなら『トリム開始』が0:00になっているのをグラフを見ながら走行がスタートする時間を選んで『保存』する。徐々に短くしていっても良いですね。同様に『トリム終了』も調整していく。

後々、元のデータにしたければ、アクティビティの右上の丸ポチ3つを押して『元の状態に復元』を押せば戻ります。

電車に乗ってから気づいた時にも使える

この機能は、今回のようなケースだけではなく、練習後にストップするのを忘れて電車に乗ってから気づいて、様々な距離の自己ベスト更新しちゃったような場合にも使えますので、ぜひ試してみてください。

二の腕につけるタイプの心拍ベルトはキツく締めなくても正確に計測できるので重宝しています。

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