24時間走の2倍のレースなど〜2019台北ウルトラマラソン結果〜

2月15−17日に台湾で開催された台北ウルトラマラソンにはアスリチューンサポートランナーの大島選手が12時間走優勝、望月選手は24時間走初挑戦で200kmオーバーし3位に入った他、日本人選手は大きな存在感を示しました。このレースは台湾の選手にとっては2019IAU24時間走世界選手権の代表選考を兼ねているので、日本の神宮外苑24時間チャレンジのような大会です。

またこの大会はアジア唯一の48時間走がある大会です。

日本からも女子の世界歴代2位の記録をもつ稲垣選手、男子の世界歴代5位の大滝選手、世界歴代16位の沖山選手など、日本のウルトラマラソンを切り開いてきた選手が数多く参加されました。

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まず、各種目上位6位に入った日本人選手を紹介します。全て敬称を略させていただきました。

48時間走

男子

2位 梅澤功 336.955km

女子

1位 稲垣寿美恵 365.150km

2位 松本ゆり 345.162km

5位 小池友恵 285.546km

6位 林憲子 257.907km

*稲垣選手は男子を含めて2位、松本選手は3位でした。

24時間走

男子

1位 竹内剛博 242.008km

2位 小野塚稔 233.171km

4位 篠原直秀 225.846km

5位 重見高好 222.663km

女子

2位 廣澤志保 213.457km

3位 望月千幸 203.459km

12時間走以下の種目は複数開催されていますが、日本人選手が参加した種目のみ紹介します。

12時間走(1組目)

女子

5位 米澤佳愛 88.842km

12時間走(2組目)

男子

1位 大島康寿 136.747km

2位 古北隆久 131.105km

女子

1位 能勢結希 113.164km

6時間走

男子

1位 芝野達哉 70.200km

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どの選手も素晴らしい記録ですが、そもそも24時間走はともかく、48時間走の記録のレベル感が分からない方が大半だと思うので2018の年世界ランキングと比較して紹介します。

2018年世界ランキング

順位-記録-氏名-国籍の順です。

48時間走(男子)

1 393.984 Orsvärn, Sten SWE
2 365.726 Takeda, Kenji JPN
3 348.244 Thwaites, Michael AUS
4 347.131 Waszkiewicz, Tomasz POL
5 344.000 Vidal, Jean-Louis FRA
6 343.242 Li, Jung-Fu TPE
7 340.002 Muller, Kevin AUS
8 335.856 Camejo Peralta, Jonathan URU
9 334.549  Umezawa, Isao  JPN
10 333.456 Aalto, Pekka FIN

 

梅澤功選手の336.955kmは2018年の世界ランク8位相当です。

48時間走(女子)

1 401.000 Bereznowska, Patrycja POL
2 361.934 Inagaki, Sumie  JPN  
3  353.054 Huang, Hsiao-Chun TPE
4  335.741 Rex, Stine  DEN
5  322.011 Williamson, Kerrie  AUS
6 304.500 Roches, Yolande  FRA
7 304.246 Symons, Cheryl  AUS
8 303.360 Hayashi, Noriko   JPN 
9 302.172  Koike, Tomoe  JPN  
10 295.640 Dadomo Manfredi, Carla Antonella  URU

 

稲垣寿美恵選手の365.150kmは2018年世界ランク2位に相当し、前年の自身の記録を上回りました。また松本ゆり選手の345.162kmは世界ランク4位相当です。

24時間走(男子)

1 273.674 Penalba Lopez, Ivan ESP
2 268.783  Takahashi, Nobuyuki    JPN 
3 265.419 Radzikowski, Andrzej POL
4 263.540 Ruel, Stephane FRA
5  260.991 Sorokin, Aleksandr LTU
6  260.043  Inoue, Shingo  JPN  
7  260.016 Weber, Felix GER
8 259.201 Leblond, Olivier USA
9 257.745 de las Heras Monforte, Nicolas  ESP
10 255.279  Odani, Shuhei  JPN 

 

竹内剛博選手の242.008kmは2018年世界ランク48位相当で、小野塚稔選手の233.171kmは67位相当です。

24時間走(女子)

1 262.192 Herron, Camille  USA
2 243.355 Bereznowska, Patrycja  POL
3  241.921 Rex, Stine  DEN
4 240.697 Pazda-Pozorska, Malgorzata  POL
5 236.401 Biegasiewicz, Monika POL
6 236.364 Alvarado, Megan USA
7 232.930 Tomaseviciene, Viktorija LTU
8 232.702 Libuda, Anke GER
9 229.981 Gubareva, Nadezhda RUS
10 228.848 Fatton, Julia GER

 

廣澤志保選手の213.457kmは2018年世界ランク32位相当で、望月千幸選手の203.459kmは61位相当です。

12時間走(男子)

1 154.182 Bodis, Tamas HUN
2 151.974 Penalba Lopez, Ivan ESP
3 147.640 Maggiola, Enrico ITA
・・・ ・・・ ・・・
10 139.760 Piotrowski, Andrzej  POL

 

大島康寿選手の136.747kmは2018年世界ランク16位相当です。

12時間走(女子)

1 140.323 Bereznowska, Patrycja POL
2  137.003 Nagy, Katalin USA
3  134.710 Orlic, Antonija CRO
・・・ ・・・ ・・・
10 126.820 Tomaseviciene, Viktorija LTU

 

能勢結希選手の113.164kmは2018年世界ランク53位相当です。

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私自身、24時間走を6回走っていますが、とにかく時間が長いです。100kmレースであれば概ね9時間でレースは終わりますが、それからまだ15時間もあるのです。。身体がキツイのは当然ですが精神的にも過酷な競技です。

当たり前ですが、48時間走はその2倍あるのです。24時間走ったあと、さらに24時間走るのだから想像したくありません。

この大会で48時間走や24時間走で200km以上走った翌週に開催された小江戸大江戸204kmを完走した選手も複数いますが、心身ともに強靭なのでしょう。

また今回50人の日本選手団代表として大会情報の提供や大会中のサポートなどを通して選手を支えた高津氏によると、この大会は世界選手権と同じように記録より順位(メダルの色)が大事な大会だという意識を持って多くの選手が走ったようです。

参加した選手は口々に良い大会だと話していますが、種目は別にして私も参加してみたい大会です。

周回コースは嫌いだという方は多いですが、周回は周回の楽しみ方があります。この大会は6時間走、12時間走、24時間走、48時間走と様々な種目があり、スケジュール的に被っていなければ2種目以上出ることもできるようです。台湾観光をがてらレースを楽しむのもオススメです。

高津氏から大会を目指す方へ「日本と同じ気温であっても湿度が高く脱水になりやすいので、その準備や対処をしてください。」とアドバイスをいただきました。

(記事中の画像は高津氏からお借りしました。)



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