ランニングイベントは感染リスクが低いのか?

9月1日にこちらの記事を書きました。

<スポンサーリンク>

書いた理由はいろいろあるけど、特に伝えたかったのは、東京マラソンが開催するしないよりも、開催した時には参加するランナーが胸を張って走れるようになったら良いと思ったからです。それは他の大会でも同様です。

記事内にもリンクを貼っていますが、昨年から多くのマラソン大会が中止になる中にあって、陸上競技場で開催されるトラックレースは相当数開催されていますが、これはなぜでしょうか?

トラックレースに出たことないランナーでも、オリンピックの1500mや5000mを見れば、かなり密集しているのは分かると思います。一般ランナーを対象にした競技場のレースの多くはペースメーカーがついてトラックを周回しますからそれなりの集団走になります。それもマラソンよりペースは速いので心拍数も上がり呼吸も激しくなります。

それでも開催できるのは、陸上競技場を所有している自治体が貸してくれる(開催を認めてくれる)からです。先月埼玉マスターズ陸上選手権を熊谷市の競技場で走り表彰状をいただきましたが、そこには埼玉県知事の名前が書かれています。

なぜ、開催を認めるかと言えば、参加者の検温や体調チェックシートの提出や、更衣室を使えないようにしたり、競技していない時のマスク着用など、主催者、参加者が感染防止対策の意識を高く行動しているからだけではなく、屋外で選手同士が非接触を基本とする陸上競技では感染するリスクは極めて低いと行政が認識しているからだと私は思っています。

そして、それは「感染リスクが低そう」というイメージではなく、実際に競技会を開催した後の結果を日本陸連がデータとして一般に公開していることも大きな意味があると感じています。その時に書いた記事です。

<スポンサーリンク>

その観点から考えると、昨年から少ないけど、小規模な大会から名古屋ウイメンズマラソンのような大規模な大会が開催されているのだから、それら大会後の感染状況を集約して発表して欲しいと思っています。仮に大会開催によって感染が拡大したのなら、どのような場所や行動が危ないのかなど把握できるし、どのような対策が必要なのか分かるので先に進めます。

「大会開催によって感染は拡大しないと思う」とデータがない状態では、開催地住民の不安は膨らみますし、その住民から自治体が突き上げを受けることだってあるでしょう。イメージではなくてデータが必要なのです。

そう思って、まず私も何回か参加させていただいているNPO法人スポーツエイド・ジャパンの大会についてまとめてみました。

昨年2月に東京マラソンが実質中止発表をして、その後ドミノ倒しのように大会が中止になりましたが、そのタイミングで開催された荒川リバーサイドジャーニーランから、直近の大会まで12の大会が開催されています。(その他、本州横断フットレースが開催されていますが、こちらはいわゆるランニングイベントとは違うので除外してます。)

私は、このうち5大会に参加し、1大会は会場に足を運んだので、合わせて半数の大会はどのような状況で開催されたのか、感染対策はどのようになされているのかを把握しています。

また、大会終了後に新型コロナウイルスに感染した場合は主催者に連絡することと規約にありますが、現時点で3,821名が参加し(DNSは除外しています。)、感染報告は1件もないと主催者は話しています。

そのような話をすると、ランナーは免疫力が高いので、感染しても無症状で感染を広げていると話す方もいますが、仮に大会で感染して無症状であっても、同居の家族などには感染させる可能性はあります。家族が感染すれば、自分も感染していると普通は考えますよね。

今回紹介したのは、スポーツエイド・ジャパンの主催大会だけなので3,821人のデータでしかありませんので、これだけでランニングイベントが安全だというつもりもありませんが、一つの指標にはなると思います。

政府は、ワクチン接種者と、PCR検査陰性者だけが参加できるようなイベントなど検討しているというニュースも出ていますし、実際に12月に開催されるトレランレースでは参加条件に盛り込まれました。

合わせて、現在までに開催されたイベントの事例を業界として集約して共有することも必要だと考えます。

また、東京マラソンが開催できるのかどうかは、主催者判断というより、もう政府レベルの話ですが、11月以降に開催を予定されている大会も正式に国に申請して承認をとるような実証実験でなくても大会後のデータを公表するなど行なって欲しいと期待しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA