2018年びわ湖毎日マラソンの関門タイム切り上げについて

参加資格がマラソン2時間30分以内、ハーフマラソン1時間10分以内など、市民ランナーにとってスタートラインに立つことが非常に厳しいびわ湖毎日マラソン2018年大会の大会要項が発表されました。

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私には全く縁のない大会ですが、今回発表された大会要項を見ると、参加資格は変わっていないのに、市民エリートランナーから困惑の声が上がっている理由はわかります。

その困惑の原因は最初の関門である15kmの打ち切りタイムが52分から51分に1分短縮されたのです。

ちなみにイーブンペースでフルマラソンを2時間30分で走るには3’33/kmです。このペースだと15km通過タイムは53分15秒です。昨年までの52分も厳しいと言われていましたが、さらに厳しくなったのです。

びわ湖毎日マラソンは東京オリンピックの選考レースですが、選考に絡むような選手には全く無関係な話ですが、市民エリートランナーには重大な変更です。

15km51分で走るには3’24/kmです。そのペースでハーフマラソンを走ると71分43秒であり、フルマラソン2時間30分ギリギリのランナーのハーフベストはだいたいこのくらいのタイムです。

フルマラソンなのに、ハーフマラソン自己ベストを出すようなペースで15kmまで走れば後半保たないけど、走らねば関門アウトなのです。

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資格タイムは変わっていませんが、完走を考えると実質3分くらい資格タイムが変わったくらいのインパクトのように感じます。

ダニエルズ係数で計算するとこうなります。

2時間30分のランナーは15km全力で走ると49分47秒

2時間27分のランナーは同様に48分46秒です。

15kmを全力で走って1分縮めるにはフルマラソンで3分縮めねばならないのです。実際はそれ以降の関門時間は変わっていないのでフルマラソンで3分は言い過ぎかもしれませんが、2時間30分のランナーが全力で15km走った時より1分しか余裕がないのは相当厳しいように感じます。

参考までにそれ以降の関門時間と、前の関門を通過してからの5kmペースを計算してみました。

15㎞地点 51分(3’24/km)

20㎞地点 1時間10分(直前5kmラップ 19分 3’48/km)

25㎞地点 1時間28分(直前5kmラップ 18分 3’36/km)

30㎞地点 1時間48分(直前5kmラップ 20分 4’00/km)

35㎞地点 2時間09分(直前5kmラップ 21分 4’12/km)

40㎞地点 2時間30分(直前5kmラップ 21分 4’12/km)

 

*15kmが厳しいのは当然として、20kmをギリギリ通過だと、25kmまでペースアップする必要があるので実質は15kmからの10kmを37分(3’42/kmペース)で走る必要があります。完走だけであればその後はキロ4に落ちてもゴールできます。

市民アスリートレベルではびわ湖で自己ベストを狙うのは困難という話をよく聞きますが、完走するためにはハーフマラソン自己ベストを出すような走りをしてから、キロ4で粘るような走りをせざるをえないからです。

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このように書いて3’33/kmとか3’24/kmペースで走る続けるイメージが分かりにくいと思いますので、少し例え話にします。

私が一番イメージしやすいのは、1000mインターバルを7本するとして、3’33/kmであればできますが、3’24/kmだと相当厳しいです。この9秒はとてつもなく大きいです。

例えばギリギリsub3.5のランナーのハーフマラソンのタイムは概ね1時間41分前後(4’48/kmペース)ですが、そのハーフマラソン自己ベストペースで15kmまで走ってからの27.195kmはとてつもなく厳しいと思いますが、そのようなレースなのです。

ただ友人は厳しければ厳しいだけびわ湖完走の価値は高くなると、ポジティブに考えている方が少なからずいます。さすがに市民ランナーでサブ2.5している方々の気持ちは強いです。

オリンピック日本代表を目指す実業団選手などはもちろん凄いのですが、フルタイムの仕事をしながらサブ2.5を出してびわ湖を走る市民アスリートは凄いと思います。アスリチューン・サポートランナーにも複数のびわ湖ランナーがいますが応援してます。

 



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