トレッドミルを使って効果をあげるために注意して欲しいこと その2 〜むやみにスピードを上げない〜

から続く

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トレッドミルは使用法によっては危険であり、また、おかしなフォームになってしまいます。

では、トレッドミルは使わない方が良いのかというとそんなことはなく、トレッドミルならではの効果的なトレーニングもあります。

私が普段注意していることや、気付いた点などを何回かに分けて紹介していきます。

今回のテーマは

“むやみにスピードを上げない” です。

スポーツクラブでよく見かける光景として、時速16kmなどそのマシンの最速スピードを無理して走っている方です。トレーニングのためというより、凄いスピードで走ってることをアピールしたいが如く感じることもあります・・・。

大半の方はアピールではなく、スピードアップして、インターバルトレーニング的に走ることで心肺機能を高めたり、脚を素早く動かす効果を狙って行っていると思いますが、見ていて怖くなる方もいます。

マシンから落ちるのではないか、転倒するのではないか、というくらい限界ギリギリで走っている方もいるのです。トレッドミルには緊急停止するためのコードが付いていますが、付けていない方もいます。

6年ほど前に通っていたハイテクタウンに20キロ以上に上げることができる短距離選手向けのハイスピードトレッドミルがありましたが、これは安全対策として、身体を天上から吊り下げるロープ付きのハーネスを付けたり、スタッフがすぐに停止できるように配置されていたと記憶してます。そのくらい余裕のないスピードに上げることは危険なのです。

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また、スピードを上げてトレッドミルをしている方の走りを見ると、上にぴょんぴょん飛ぶような走りの方も少なからずいます。

路面では上に跳ねても前には進みませんが、トレッドミルはマットに接地して後ろに戻される時間を短くして、空中に飛んでいる時間を増やせばスピードを上げてもさほど苦しくなりません。身体が空中にある時には、マットが時速10キロで動こうとも、時速100キロで動こうとも関係ないのです。

接地時に地面をしっかり押すように走ると、路面なら反発して推進力に変えてくれますが、トレッドミルのマットは柔らかいので、反発もほとんどなく沈み込みます。このような状態になると接地時間は長くなり後方に引っ張られます。

私はこの感覚が嫌いなのです。

またトレッドミルは、歩道やタータンで接地した時に地面から受ける反発のタイミングとズレます。

その結果、普段と同じような感覚で走ると、時速12kmくらいでも思うように走れません。実際1キロ走ると嫌になるくらいです。時速12km(キロ5)は、私の100kmマラソンのほぼ平均ペースですから、本来余裕をもって走れるペースなのに楽ではないのはそのような理由からです。

トレッドミルを使った24時間走などの競技もありますが、このような競技に出るならトレッドミルを効率よく走る走り方が必要ですが、普通のランナーならトレッドミルを速く走るより、路面を速くなりたいのだと思います。

もうご理解いただけたと思いますが、無理にトレッドミルのスピードを上げて走ると、高速で回転しているマットに乗り後方に持って行かれないような走りになります。それは、マットが沈み込まないよう軽く接地して、すぐにマットから身体を浮かすような走りになってしまうのです。

通常のランニングであれば、地面は動きませんから、そこを押せば跳ね返されます。その反発を前に進む力に変換して走っているのです。

反発の角度を地面と垂直方向に向ければ高く飛べます。ランニングは前に進むスピードを競う競技ですから水平方向に反発力を変換していきます。

ですからトレッドミルでの練習が多い方は、注意しないと地面を押せない、反発力を活かせない走りになりがちです。

トレッドミルの方が舗装路やタータンより楽に走り続けることが出来る方は、このような走り方になっている可能性が高いです。

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これだけ見るとトレッドミルはマイナスばかりに感じますが、トレッドミルだからこそ出来ることもあります。

それをいくつか紹介します。

まずトレッドミルは一定のスピードで動き続けることが出来ます。

スピードをむやみに上げるデメリットは書きましたが、ストレスにならないスピードで走りながら、自分が走りやすい腕振り大きさや位置、肘の角度など確認することも出来ます。同じように走っていても腕の振り方により、前方パネルに身体が近づいていけばスピードは上がっている訳ですし、パネルから遠ざかればスピードは落ちています。また勝手に動き、車や通行人が飛び出ることはないので、接地時の音に集中して、左右の足音に差があれば同じようになるように走ってみるなども試してみてください。

その1でテレビを注視しないで、と書きましたが、自分の身体がどう動いているかを俯瞰するためにも、テレビを見ていてはもったいないのです。

その3では、私がしているトレーニングなど紹介します。

トレッドミルを使って効果をあげるために注意して欲しいこと その3 〜オススメのトレーニング〜



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