日本一過酷な100kmマラソン?〜津南ウルトラマラソン〜

9月30日、台風接近により松本マラソンなどが中止を決めた同じ日に、NPO法人スポーツエイドジャパン(以下SAJ)主催の津南ウルトラマラソンは開催されました。

(画像は全て主催者からお借りしました。)

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この大会は1周15.9kmの周回コースを6周し+4.6kmする100kmと、周回コース4周する64kmがあります。

制限時間は100kmが16 時間と100kmマラソンの中では緩めですが、累積標高が2,846mもあるのです。

過酷な野辺山ウルトラマラソンが2000m少しであることを考えると、どれだけアップダウンが続くか想像できると思います。

こちらは大会ページに掲載された高低図ですが、これがあと5つ以上横に繋がっているのです。エイド4の手前は約480mで、そこから約680mのエイド1まで200m登りますが、これだけでも×6で1,200mです。他にも100m単位の登りや短いけどかなり尖った登りなど走りごたえのあるコースであることが高低図からだけでも分かります。

厳しければ厳しいほどチャレンジしがいがあると感じるウルトラランナーなら、走ってみたいと思わせるコースレイアウトですが、この大会の魅力はそれだけではありません。

15.9kmの周回上に4 ヶ所設置されたエイドステーションのうち、大会本部前エイドステーションでは地元産食材を使ってプロの料理人が腕をふるった料理が並びました。

エイドというよりまさにホテルのビッフェです。

これで今年の大会は記念大会ということで参加費は6,000円(64kmは4,500円)と聞いて驚きました。

来年からは本来の参加費の12,000円とのことですが、最近はフルマラソンでさえ15,000円という大会が増えてることを考えるとコストパフォーマンスの良い大会といえるでしょう。

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大会当日、参加したランナーは大会の中止が相次ぐ中で、走れることの素晴らしさを噛み締めながら走ったことでしょう。

また、参加したランナーが「主催者は首都圏は電車が止まるという情報を早めに流してくれたので助かりました。」と投稿していましたが、その情報を得た上で、レースを途中でやめて帰る決断をするかどうか判断できます。

SAJのFacebookページにはこのような投稿がありました。

 

優勝者した石島 丈晴さんのタイム8時間46分02秒は素晴らしいタイムです。

大会結果はこちらです。

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主催者のSAJ館山代表にこの大会を開催した理由をこう話しました。

私たちが主催している大会のひとつに日本横断「川の道」フットレースというのがあります。新潟県津南町はその大会の中継点として重要な地であり、長年、よきおつき合いをさせていただいております。

2013年、その津南町から「町の活性化のために、ぜひランニング大会を」という要請がありました。

NPO法人スポーツエイド・ジャパンの活動目的のひとつに「地域振興への貢献」を掲げており、また「川の道」フットレースでお世話になっている津南町の活性化に貢献したいという思いもあってこの大会を立ち上げました。

本大会の売りは、大自然のなかに設定したダイナミックなコースとエイドステーションでのおもてなし。それらを多くの人たちに楽しんでいただくことも重要な大会開催目的であります。

しかしながら、その思いは届かず、なかなかこの地に足を運んでくれる人が増えません。そこでフルマラソンを今年からウルトラマラソンに変え、エイドステーションをさらに充実させることにしました。

 

主催者として大事にしていることについてこう続けました。

NPO法人スポーツエイド・ジャパンの活動理念は、「無私利他」の精神で「良品安価」なもの(イベント)を提供し、年齢、性別、障がいの有無を問わず、あらゆる人たちにそれを楽しんでいただくことです。そのための努力は惜しみません。

たとえば、悪天候の予報が出ても、安全を最優先したうえで「楽しんでいただく」ためにはどうしたら良いのか最後の最後まで考え、最良の道を見出す努力をしています。

台風24号の影響が懸念された今大会は、常に天気予報とにらめっこをし、状況に応じてはレース途中でのコース変更、制限時間短縮も視野に入れてスタートさせました。

私が、イベント開催にあたって最も大切にしているものは情熱です。ことなかれ的に無難な選択をするのではなく、たとえリスクを伴っているように思われることでも情熱をもってその突破口を徹底的に探り、またその対策を講じ、ことにあたりたいと思っています。これもまた、主催者としての誠意だと考えています。

 

この大会は周回コースです。周回は嫌いだ。という方もいますが、周回コースであることから、ボランティアスタッフ数を抑えることができるし、ランナーの安全管理などしやすくなります。その結果、悪天候でも開催判断をしやすくなります。

ここ数年ロード、トレイル問わず様々な大会が中止になっています。このような状況が続くなら、中止になりにくい大会を選択するという視点も、大会選びの大事なポイントになってくると感じています。

個性的で魅力的な数多くの大会がSAJにはあります。今年私は3大会走りましたが、どれも過酷ながら良い思い出になっています。

大半の大会は初心者向きではありませんが、自分でいろいろ判断できる方ならきっと楽しめます。

2018年開催大会一覧はこちらです。

 



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