私がランニングシューズにキャタピランを使用する理由は、簡単に履けて、簡単に脱げるからではありません。
一番の理由は足とシューズのフィット感を高めるためです。キツく締めなくてもフィット感が高まれば、接地時などのブレを抑えることができます。
ブレを抑制できれば、落下エネルギーを効率よく前に進むための推進力に変換できます。
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アディゼロジャパンブースト3には、ずっと使用していますが、野辺山ウルトラでも使用したサロモンS/LAB SONIC2で困ったのは靴紐の穴が小さくて、キャタピランをセット出来なかったのです。
もともとフィット感の素晴らしいシューズなので、付属の靴紐のままでも十分と考えていましたが、やはり試したくなりました。
そこで、穴を拡げるための専用工具を買おうと思いましたが、ふと、祖父や父が使っていて、父の生前に下駄に鼻緒をすげるやり方を教えてもらった際にもらった『くじりぼう』があることを思い出しました。
私が生まれる前からある道具ですが、不思議なことに最新のサロモンシューズと重ねてもあまり違和感がありません。
少し穴を拡げたらキャタピランは簡単にセット出来ました。
立体感が出て個人的には好きです。
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以前書いた記事ですが、巻き方を解説しています。
穴と穴の間にコブ2-3個の比較的タイトにセットすると上下で余った部分を使って計測チップをセットすることもできます。
サロモンS/LAB SONIC2にキャタピランをセットして、火曜日の打越さんと吉田香織のwingle激アツ練と、水曜日のウルトラプロジェクト練習会で使用しましたが、フィット感はかなり良くなりました。
また、今回新たな工夫をしてみましたが、長くなったので別に書きます。
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本来、くじりぼうは、下駄にあけた小さな穴に鼻緒を通してすげるために使います。
この一本下駄は朴葉下駄ともいいますが、履いて歩くだけでかなり体幹が鍛えられます。
昨年ウルトラプロジェクトメンバーからのリクエストもあり、6足くらい製造してもらいましたが、希望者が入れば作ろうと思います。
歯の高さを無闇に高くする必要もないので、これより少し低くした方が安全面では良いかな。と思います。
履いて走れないこともありませんが、あえて下駄を履いて走る必要もないので、私は走りません。歯も痛みますしね。
私の年代でも子どもの頃に下駄を履いた記憶はありません。私は和装をしないので下駄を履く機会もありませんが、父親が仕上げた柾目の下駄や南部表の雪駄を持っています。履物というより伝統工芸品のような美しさがあります。良い製品を作れる職人がほとんどいなくなっているのは残念ですが、一本歯下駄に興味をもったランナーが、本格的な柾目の下駄に興味をもったらいいな。と思います。