観測史上最高気温のNAHAマラソンで役立ったもの その2 から続く
・・・そこで、私の走りを支えたのは1袋にマグネシウム25mg配合されたアスリチューン・ポケットエナジーです。例えば1時間に36mg必要とするなら、そのうち25mg補充してくれるのです。私はスポーツドリンクも摂取しているから、ほぼ体外に排出された量を補充できたことになります。・・・
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その2では、男性ランナーAさんの痙攣について原因を考察しましたが、次に男性ランナーBさんのトラブルについて考えていきます。
Bさんはこうコメントしてくれました。
『私は初めて、30キロ過ぎにリバースしました。中間点手前からの給水がほとんど、吸収出来てなかった様です。何とか完走しましたが、足はそれほど疲れていなかったので、暑さにやられました。』
この症状は数年前まで私も何回か経験したことあります。初めて6時間走でフルマラソン以上走った2009年のゆめのしまでも、初めて100キロ走ってサブ10した2010年チャレンジ富士五湖でも経験しました。
状態は、胃に大量の消化されない水が溜まり気持ち悪くなり吐くと自分自身驚くくらいの水分が出続けるのです。Bさんもそのような状態だったと思います。
胃に水が溜まり胃の働きが止まってしまうのだから、ジェルや固形物などでエネルギー補給しようとしても水に溜まるだけで、エネルギーに変わらないからガス欠にもなります。
ような状態になりやすい状況は
・暑くて喉が乾く。
・熱中症が怖くて頻繁に水分補給したくなる。
・エイドが多く、いつでも飲める状態である。
・エイドにはスポーツドリンクが少なく水が多い。
→運動により汗でナトリウムが失われ、不適切な水分補給をすることで血が薄まることが主な原因で、低ナトリウム血漿の状態に・・・。
詳しくはドクターランナーの佐藤さんにアドバイスいただいて書いた『喉が乾く前に水を飲め』は危ない 〜運動関連低ナトリウム血症にご注意を〜をご参照ください。
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対策としては
・喉が渇いていないのに、ガブガブ水分補給をしすぎない。
・水分補給する時に、塩分を一緒に摂取する。
・普段から暑さに身体を慣らしておく。
とその記事で紹介していますが、
今回のNAHAマラソンのように、気温10度以下に慣れてしまった本州の方が、いきなり28度の中を走るわけですから身体を慣らすにも限度があります。
そのような中で私がレース前、そしてレース中に対応したことをいくつか紹介します。
どれも特に変わったことではなく基本的なことです。でもその基本的なことの積み重ねが大事だと思います。私はいつも
ストレスを極少化するために何をすべきか
を考えています。
そのためには何がストレスになるかをまず考えました。
・真夏のような暑さ
・痛いほどの日差し
・湿度が高く熱がこもる
そして身体を冷やすために水を被れば
・ウェアが肌に貼りつき脇擦れ、股ずれが起こる。
・シューズとソックスが濡れて靴擦れ
疲労が蓄積した身体でマラソンを走ること自体がストレスですが、対応出来ることは対応しました。
まず、ウォーターローディングなどの体内への対応以外にしたことを書きます。
ウェアは軽く薄く風通しの良い、ウルトラプロジェクトウェアを着用しました。
また、顔、首、肩、腕など直接日の当たる箇所にはアグレッシブデザインのTop Athlete Sun Protect “Fighter”をしっかり塗りました。
この製品は、ウォータープルーフを超える新発想の“スウェットプルーフ”です。
水を被り続けるレースの場合、ウォータープルーフの日焼け止めでは、効果がどんどん落ちていきます。途中で塗り直しなんてしてる時間はないので、落ちないことは武器です。
強い日差しに曝された皮膚は、紫外線リスクがあるだけではなく、レース中に大きな疲労感が発生します。
また、サングラスは濃いレンズカラーを選択しました。帽子は迷いましたが今回は被らず、ネックウォーマーを持参していつでも頭に被れるようにポケットに入れておきました。
そして擦れ防止のために、足指や股や脇などにクリームをしっかり塗りました。
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あと肝心な部分は
ソックスはアールエルの五本指メリノウールソックスを選択したことです。
ウルトラマラソンでは、水を被る時に、止まって足にかからないように頭や肩にかけますが、マラソンでは走りながらかけるので、靴やソックスが濡れてきます。ナイロンのソックスだと、濡れが原因で靴擦れや肉刺が出来て痛みから、走るどころではなくなります。
メリノウールは濡れても比較的サラッとしてるので、靴擦れなど発生しにくいです。
そしてレース中は、暑くて堪らないと思う前の、熱を持ち始めたと感じた段階から、水を頭や首すぎにかけて冷却しました。
体に熱を持つと、条件反射的に必要以上の水を飲みたくなるので、身体を冷やすことは大事です。
今回はかなり水をかぶりソックスやシューズはグチャグチャになりましたが、靴擦れなどおきなかったので、最後まで脚の痛みを庇うような走りにはなっていません。ウェアも水を被り続けているから肌にぴったり貼り付いていますが、擦れは生じていません。
観測史上最高気温のNAHAマラソンで役立ったもの その4 ではウオーターローディングなどによる保水などによる対策について書いていきます。