石川佳彦選手 スパルタスロン優勝〜本当の強さとは何か?と自問自答し続ける〜

2016年、2017年の24時間走世界ランキング1位の石川佳彦選手がスパルタスロン優勝したことは先日お知らせしました。

投稿はこちらです。

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この記事を読んでいる方の中にはウルトラマラソンを走った方は少なからずいると思いますが、ウルトラマラソンと言っても様々なカテゴリーがあります。

一番メジャーで参加者が多いのは100kmマラソンです。

その100kmマラソンの世界選手権では今年男女とも日本が団体金メダルをとり、男子は山内選手が優勝しました。

IAU100km世界選手権で山内選手2連覇 団体は男女とも金メダル!!

また、今年のサロマ湖では風見選手が世界記録を更新しました。

ついに時代は動き始めた〜サロマ湖100kmウルトラマラソンで風見選手が世界記録〜 その1

石川選手は100kmも6時間台で走るスピードを持ちますが、200kmを超えるウルトラマラソンでの強さは抜きんでています。

200km以上のウルトラマラソンは世界にはたくさんありますが、今回優勝したスパルタスロン以外に、IAU24時間世界選手権、神宮外苑24時間チャレンジ、東呉国際24時間走など強豪が集まるハイレベルな大会で優勝しているのです。

風見選手が、世界最速のウルトラランナーなら、石川選手は世界最強のウルトラランナーでしょう。

石川選手から閉会セレモニー後にいただいたメッセージをもとに今回のレースだけではなく、石川選手の思いなども紹介したいと思います。

メッセージの冒頭は

閉会セレモニーで表彰していただき、優勝したんだと実感が湧きました。明日帰国します。

とありますが、ゴールしてしばらくは興奮冷めやらない状態だったのでしょう。

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□スパルタスロン優勝は自分にとってどんな位置付けになったのか?

昨年4位に終わり悔しい気持ちを抱えたまま1年を過ごしました。優勝したいという気持ちはもちろんありましたが、スパルタスロンで満足いく走りをして自分自身を納得させたい気持ちが強かったように思います。結果的に優勝し、周りの反応を見て大きな事を成し遂げたんだと感じています。

□スタート前の気持ち

何位で走りたい、何時間で走りたいという事よりもメディケーン(地中海特有のハリケーン)で天候が大幅に崩れる事を気にしていました。どのタイミングで半袖から長袖に変えるか、ジャケットを着るか。246kmトラブルなく走り切る事を一番に考えていました。

□優勝を確信した時の気持ち

残り10kmスパルタの街に入った辺りで優勝できると思いました。100km手前でトップに立ち、そこから約150km逃げ続け、追い付かれる事ばかり考えていました。最終的に42分開きましたが、昨年2位だったチェコ人の選手が猛烈に追い上げていると聞いていたので独走していても優勝は確信できませんでした。

□ゴールしたときの気持ち

ゴールが近つぐほど去年4位だった時に味わった気持ちを思い出していました。この1年の事を振り返りながらレオニダス像まで走りましたが、レオニダス像の足にタッチしてレースが終わると優勝できた喜びよりも無事ゴールできた安堵感が勝っていたように思います。日本なら中止になってもおかしくない天候の中、246km走り切れて本当に良かったです。

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□アスリチューンを使い始めて約2年ですが、何が変わりましたか?

24歳でウルトラマラソンの世界に入り、4年間ほとんど一人で活動してきました。2年前からアスリチューンにサポートいただくようになった事を皮切りに、アグレッシブデザインやアールエル、Onなど様々なメーカーからサポートいただけるようになり、色々な人と交流を持てるようになりました。

普段の練習は一人で行っていますが、連絡をいただいたり、応援いただいたり、一人ではないと感じながら走れる事は自分にとって大きな支えになっています。

□アイテム選びの基準で共通すること

数字やデータに捉われる事なく、使ってみて気持ち良く使える物を選んでいます。レース中の味わう不快感にどう対応できるかがポイントだと思っています。

2016年ゴビ砂漠レースの記事を読んで思うこと。

たった2年前のことですが、レース中にあれこれ色々考えていたんだなと思います。その部分がプラスに働く事もあればマイナスに働いていた事もあったように思います。今は練習、準備の段階で考えられる事は考え尽くしてレース本番で頭を出来るだけ軽くできるように意識しています。

□これからの目標

勝ち続ける大変さは自分自身よく分かっています。本当の強さとは何か?をいつも自問自答していますが、未だ答えは出ていません。あと何年続けられるか分かりませんが、強くなりたいというシンプルか気持ちを持ち続け長く走りたいです。

 

石川選手が答えた、「本当の強さとは何か?」の問いに対する答えは一生出ないのかもしれません。また答えを出す必要もないのかもしれません。

その自問自答を続け、強くなりたい。と一生懸命努力することに意味があるのかもしれません。

いまや名実ともに世界チャンピオンになった石川選手は、まだまだ高みを目指していくのでしょう。

その真摯な姿に、多くの方が惹きつけられるとともに応援したいと思うのでしょう。

次のレースは日本代表として、12月のアジア・オセアニア選手権(24時間走)を走ります。



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