この週末に開催されたシカゴマラソンで、ケニアのコスゲイ選手が出した2時間14分04秒にはど肝を抜かれましたが、このタイムはキプチョゲ選手の2時間01分39秒のほぼ1.1倍です。
2年前にこの記事を書きましたが、短距離も長距離も、世界記録も日本記録も女性のタイムは男性のタイムの約1.1倍という記事です。
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この記事を書いた後に日本記録更新した大迫選手の記録も、野口みずき選手の女子日本記録と比べると同様の数値になっています。
その後、世界記録も日本記録も更新されてきたので改めてIAAFやJAAFの公式ページなどを元に調べまとめてみました。
小数点以下第2位まで出したのを四捨五入したのが赤字です。
100m、1500m、マラソンなど9種目の男女世界記録を比較したところ最小が1.09倍で最大が1.12倍とほぼ1.1倍でした。日本の場合は最小が1.11倍で最大が1.16倍ですが、小数点以下第2位を四捨五入すると400m以外は1.1倍になりました。日本の女子選手はまだまだ伸び代があるということだと思います。
前回書いた記事は様々な観点から書きましたので、合わせてお読みください。
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世界記録も日本記録も才能あるアスリートが本気で練習、努力して達成したいわば人間の限界ですが、その数値が種目問わずほぼ1.1倍というのは面白いと感じています。
ここまで書いて、ふと、トップアスリートではなく、市民ランナーはどうなのだろう?と思って調べてみました。色々数値の取り方はあるけどマラソン完走者の中間値で比較してみました。
ランナーズ2019年7月号別冊付録の第15回全日本マラソンランキングによると、2018年度の中間タイムをはこちらです。
男子 4時間37分12秒
女子 5時間06分14秒
なんとこちらも 1.10倍でした。
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マラソンの世界記録だと12分25秒差、日本記録だと13分22秒、日本の市民ランナーの中間タイムだと29分02秒です。
距離やレベル問わず、1.1倍を基準にイメージしたなら大きな誤差はありませんので、頭の片隅に男女差は1.1倍とインプットしておいてください。
また、福岡国際マラソンと大阪国際女子マラソンの資格タイムは1.1倍ではないと思う方もいるでしょうが、それはマラソン完走者数が男子が297,958人、女子が79,494人と3.7倍以上なので、会場のキャパシティなどの関係で、例えば500人程度に制限するのであれば、相対的に男子の参加資格は厳しくなります。
少し前に書きましたが、日本の男子市民ランナーのレベルは世界的にも非常に高くIAAFの世界ランキングに掲載される2時間35分以内の人数を調べたところ2018年はケニアに続き2番目に多く、3倍近い人口のアメリカより多いのです。
合わせてお読みください。