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1998年に砂田選手がサロマ湖100kmウルトラマラソンで出した6時間13分33秒の世界記録は長らく破られず、近年の国内大会では、そのタイムにチャレンジする選手もいない状況がしばらく続きました。
まず、今回のサロマ湖ウルトラまでの100kmロードレース歴代ランキングを紹介します。
- 6:13:33 Takahiro Sunad
- 6:16:41 Jean-Paul Praet
- 6:18:09 Valmir Nunes
- 6:18:22 Yamauchi Hideaki
- 6:18:24 Mario Ardemagni
- 6:18:26 Larkin Vasiliy
- 6:19:20 Way Steven
- 6:20:44 Aleksey Volgin
- 6:20:59 Aleksandr Masarygin
- 6:22:08 Yasafumi Mikami
なんと、砂田選手だけではなく、上位10位に日本人選手が3人入ってます。
4位の山内選手は昨年のIAU100km世界選手権で優勝した時に出したタイムです。昨年の山内選手の走りにも驚きましたが、この頃から世界記録更新は可能だと考えるランナーが現れてきました。
そして今回のレース前から、世界記録更新を狙うと公言していた板垣選手が圧巻の走りをしました。
まず、ランナーズアップデートに掲載されたラップは以下の通りです。
- 10km 37:27
- 20km 36:02
- 30km 36:09
- 40km 35:29
- 50km 35:43
- 60km 37:16
- 70km 36:59
- 80km 39:23
- 90km 41:04
- Finish 38:46
6時間14分18秒
なんと、フルマラソン通過は2時間32分54秒(ave.3’37/km)で、50km通過は3時間00分50秒でした。
フィニッシュタイムは6時間14分18秒と世界記録に45秒届きませんでしたが、80kmから90km手前のワッカでの強い向かい風でのペースダウンが非常に惜しいタイムでした。また昨年からワッカの折り返しに完成したそびえ立つような巨大な橋を往復するコースへの変更が個人的には残念です。
ただ、このタイムは世界歴代2位の素晴らしいタイムであり、また板垣選手が最近伸び盛りであることから、今後世界記録を狙う場面は訪れると思います。
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今回は、板垣選手にこの記録についてと、レース中の補給について質問し回答をいただきました。
【レース展開】
今回は以前お話しした通り、世界記録狙いで走りました。世界選手権の代表選考ではないので潰れてもしょうがないという感じです。
砂田さんのスプリットタイムを手の甲に書いて、常に自分のタイムと見比べながら走ってました。
入りの10kmまでは自分が先頭を走り5m後ろに中村選手(スズキ浜松AC)という展開でした。トラックでもフルでも実績のある実業団選手なので真っ向勝負はしたくないとは思ってました。
10kmが37’27(ロス4秒含む)で記録を狙うには遅いのでペースを上げたらそこから一人旅になりました。
20〜30kmが向かい風でしたが、すれ違うランナーの声援もあって、36’09と上がりすぎましたが、意識しすぎると世界選手権の時のようになるのであまり気にしませんでした。
32〜67kmくらいまでは追い風を利用して10kmを36分前後で稼ぎにいきました。
そして、80kmまでは設定タイムより2分速く、まだ多少余裕があったので世界記録いけると思ったのですが、ワッカの風が予想以上に強くて、40分の設定が41分かかった上に、力を使い果たしてしまいました。ラスト38分切りならいけると思ったのですが、そこまで上げきる余力は残っていませんでした。
レースが終わって、世界記録が出せなかった悔しさはありますが、持てる力は出し切れましたし、達成感もあります。
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【最近タイムが伸びた要因】
また板垣選手は、昨年12月のホノルルマラソンで入賞したり、ハーフマラソンなどで自己ベストを出すなど伸びていますがその要因について質問しました。
板垣辰矢選手 川内優輝選手の大会記録を破って千歳JAL国際マラソン優勝
【レース中の補給について】
レース中の補給がアスリチューンを軸にして、スペシャルドリンクや主催者が用意したBCAAドリンクやゼリー飲料などを摂取しました。
スタート1時間前 アスリチューン・エナゲイン
15km アスリチューン・ポケットエナジー
30km アスリチューン・ポケットエナジー
40km アスリチューン・エナゲイン
55km アスリチューン・ポケットエナジー
73km アスリチューン・ポケットエナジー
また、50kmまではエイドでもスピードを落とさずドリンクを受け取っていたのですが、50kmくらいから手の痺れを感じ、脱水の危険があったので、エイドでペースを落としてしっかり水分を取るように心掛けました。79kmのスペシャルは一口ずつこまめにと心掛けて97kmくらいまで手元に持ってました。また、持参した塩分のタブレットやエイドのバナナで糖質不足、塩分不足も防ぎました。
今回、自己ベストを30分更新し4位入賞した楠瀬選手や、前年の世界ランキング1位で、今年のIAU24時間走世界選手権を走る石川選手など多くのウルトラランナーやトレイルランナーの活躍の影にアスリチューンがあります。今回初めて100kmを完走したウルトラプロジェクトメンバーや、ウルトラセミナー参加者など多くのランナーが愛用するアスリチューンを一度試してみてください。
アスリチューンについてはこちらをご参照ください。