激アツなIAU50km世界選手権日本代表選考会で勝ったのは。

大井陸上競技(東京都品川区) で2022 大井ウルトラトラックレース 50,000mが開催されました。

この大会は、来年のIAU50km世界選手権の日本代表選手選考大会なので、世界レベルのウルトラマラソンランナーが集結しました。

男子は、今年のIAU100km世界選手権1位、2位の岡山選手、山口選手に、富士山付近のマラソン、100km、トレラン、富士登山の4冠王となった甲斐選手、そしてフルマラソンのタイムは3人とほぼ同じ児玉選手。この4名が優勝争いをすると予想されていました。

女子は同じく世界選手権で日本代表として走った仲田選手、藤澤選手、太田選手が参戦しました。

今回400mトラックを125周し、そのタイムで勝負が競われました。以前神宮外苑24時間チャレンジ開催時に、50kmレースが同時開催され、24時間走のランナーの2倍前後のスピードで駆け抜けるのを観たことはありますが、トラックで50000mを観たのは初めてでした。

観戦に行く前は面白いのだろうか?と思いましたが、結論から書くと非常に面白かったです。

<スポンサーリンク>

まずスピード感があり、選手同士の駆け引きが観客席からよく分かるのです。私は気になる選手の1周や200mラップを取ったりしながら、どのくらいのペースで走っているのかをチェックしながら観ていましたが、岡山選手、山口選手、児玉選手が淡々と3人で1周80秒ほどで刻む中、甲斐選手がペースアップしたり落としたりと、明らかに揺さぶりをかけているのも見えるのです。

また、仲田選手と藤澤選手は1周差ありましたが、二人の走りも見どころがたくさんありました。

競技場の電光掲示板に途中経過が掲載されないので、誰がトップなのかは分からず知りたいと思ったタイミングで、現在の順位などマイクでアナウンスしてくれました。やはり周回レースは見ただけでは順位が分からないのでこのようなアナウンスはありがたいです。

<スポンサーリンク>

リザルト

男子

  1. 山口 純平 2:51:34
  2. 岡山 春紀 2:51:50
  3. 甲斐 大貴 2:53:50

女子

  1. 仲田 光穂 3:21:40
  2. 藤澤 舞 3:24:24
  3. 太田 美紀子 3:38:24

<スポンサーリンク>

途中経過(ラップタイム)

男子1位の山口選手の平均ペースは3’25″88/kmで、400m1周82秒35ですが、20kmから30kmは3’21″8/kmでトラック1周を平均80秒72で周回していました。

女子は仲田選手がスタートからの10kmで2位の藤澤選手に1分50秒の差をつけ周回遅れにすると、その周回差を最後まで保って逃げ切りました。

<スポンサーリンク>

世界記録と日本記録

通常陸上競技ではロード種目はkm表示となり、トラック種目はm表示となります。したがって50kmはロード種目、50000mはトラック種目になります。どちらの種目も世界陸連・日本陸連とも公認競技ではありませんが、国際ウルトラランナーズ協会(IAU)および日本ウルトラランナーズ協会(JUA)公認記録となります。

また、100kmマラソンは世界陸連・日本陸連ともに公認競技として世界記録・日本記録の認定があります。

世界記録2022年
1位
日本記録2022年
1位
50km男子2:38:43
Albertson, C.J
2:38:43
Albertson, C.J
2:51:27
風見 尚
2:51:34
山口 純平 
50km女子3:04:24
van Zyl, Irvette
3:04:58
Bosho, Amelework Fikadu
3:18:34
吉田香織
3:21:40
仲田 光穂 

上記はDUVウルトラマラソン統計の数値ですが、50kmと50000mが一緒にランキングされています。50000mは世界的にも開催例は少ないため、山口選手の記録は50000m世界歴代4位になり、仲田選手の記録は50000m世界歴代2位となります。

<スポンサーリンク>

50000mは人気種目になるかも!?

世界でも、日本国内でも開催例はほとんどない50000mですが、今回観戦して人気種目になるかもしれないと思いました。なぜならロードで行う50kmレースはサロマ湖のように交通規制して開催できる大会は少なく、歩道を走り信号では止まるなど競技性は落ちます。公園内での周回であれば交通規制の必要はありませんが警備などは必要になりますが、陸上競技場であればそれらは必要なく、また制限時間を4時間ほどにすれば競技場使用料も安く、ロードのウルトラマラソンより安価な運営が可能となります。周回数は計測チップを使ってモニターで確認できるようにすれば何周走ったのか分からないなんてこともありません。応援しやすいのも魅力です。

関連記事

驚くことに今回優勝した仲田選手は今月24時間走で256.024km走っているのです。

今回の男子1位、2位が世界の100kmでも1位と2位です。

100km世界選手権で仲田選手は6位、藤澤選手は10位

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA