来月IAU24時間走世界選手権が開催され、各国の代表選手が世界一を競います。前回は2017年に開催され石川佳彦選手が優勝しました。
下記のリザルトなど全てDUVウルトラマラソン統計のデータを使用しています。(単位はkm)
2017IAU24時間走世界選手権
男子
1 270.870 Ishikawa, Yoshihiko (JPN)
2 267.187 Bialobrzeski, Sebastian( POL)
3 266.515 Steene, Johan (SWE)
4 264.506 Takahashi, Nobuyuki(JPN)
5 260.077 Ruel, Stephane(FRA)
7 258.662 Reus, Florian(GER)
8 258.172 Leblond, Olivier(USA)
9 255.375 Rudolf, Tamas (HUN)
10 254.908 Csecsei, Zoltan(HUN)
15 251.087 Naraki, Toshiro(JPN)
女子
1 259.991 Bereznowska, Patrycja(POL)
2 251.078 Niwinska, Aleksandra(POL)
3 250.622 Nagy, Katalin(USA)
4 248.276 Slaby, Gina(USA)
5 243.611 Smith, Pam(USA)
6 238.713 Baker, Jessica(GBR)
7 237.841 Krause, Antje(GER)
8 236.247 Jansson, Maria(SWE)
9 236.183 Fatton, Julia(GER)
10 234.941 Honkala, Noora Katarina(FIN)
11 234.618 Matsumoto, Yuri(JPN)
15 228.761 Aotani, Mizuki(JPN)
49 198.829 Oka, Sayuri(JPN)
62 185.080 Kakizaki, Mieko(JPN)
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世界選手権は2年に一度の開催のため2018年の開催はありませんが、アジア・オセアニア選手権が開催され、男子は石川佳彦選手、女子は松本ゆり選手が優勝しました。
2018IAU24時間走アジア・オセアニア選手権
男子
1 253.420 Ishikawa, Yoshihiko(JPN)
2 252.301 Takahashi, Nobuyuki(JPN)
3 250.371 Narayana, Ullas(IND)
4 246.753 Naraki, Toshiro(JPN)
5 235.771 Horsburgh, Ewan(AUS)
6 231.371 Thwaites, Michael(AUS)
女子
1 219.112 Matsumoto, Yuri(JPN)
2 218.177 Jones, Tia(AUS)
3 212.700 Kanematsu, Aiko(JPN)
4 202.320 Hayvice, Fiona(NZL)
5 202.041 Tuffery, Dawn(NZL)
6 197.835 Huang, Hsiao-Chun(TPE)
9 189.006 Aotani, Mizuki(JPN)
2017年および2018年の国際大会は、男子は石川佳彦選手がどちらも優勝し、女子は松本ゆり選手が両大会で日本人最上位の成績を残し世界選手権は自己ベスト、アジア選手権は優勝を飾りました。
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2017年の世界選手権以降、どのような選手が記録を残しているか確認するために、2018年および2019年(現時点)合算の世界ランキング10位を調べてみました、
男子
1 273.674 Penalba Lopez, Ivan(ESP)2018
2 272.708 Sorokin, Aleksandr(LTU)2019
3 268.783 Takahashi, Nobuyuki(JPN)2018
4 265.419 Radzikowski, Andrzej(POL)2018
5 263.540 Ruel, Stephane(FRA) 2018
6 260.424 Riopel, Richard(USA) 2019
7 260.043 Inoue, Shingo(JPN) 2018
8 260.016 Weber, Felix(GER) 2018
9 259.201 Leblond, Olivier(USA )2018
10 257.745 de las Heras Monforte, Nicolas(ESP) 2018
全ての選手が世界選手権に出場するかどうかは分かりませんが、この期間に260km以上を記録した選手が8人いて、そのうち2人が日本人選手です。今回は石川選手は出場しませんが、前回4位の高橋選手、元世界チャンピオンの井上選手が上位に名を連ねているので、優勝を狙う選手からマークされるでしょう。
女子
1 262.192 Herron, Camille(USA)2018
2 251.498 Churanova, Radka(CZE)2019
3 251.227 Alder-Baerens, Nele(GER)2019
4 243.355 Bereznowska, Patrycja(POL)2018
5 241.921 Rex, Stine(DEN)2018
6 240.697 Pazda-Pozorska, Malgorzata(POL)2018
7 236.401 Biegasiewicz, Monika(POL)2018
8 236.364 Alvarado, Megan(USA)2018
9 232.930 Tomaseviciene, Viktorija(LTU)2018
10 232.702 Libuda, Anke(GER)2018
22 221.993 Kusunose, Yuko(JPN)2018
女子に関しても誰が出場するのかは分かりませんが、1位の選手は260kmオーバーで男子に入っても6位です。また250kmオーバーが3人います。2017年大会の上位3人も250kmオーバーで、上記の3人とは異なる選手なので、前回世界選手権を含めた過去2年間で区切ると6人の女子選手が250kmオーバーを記録しています。今回も250kmを超える高いレベルで優勝争いがされるでしょう。
2018年および2019年合算の世界ランキングで日本人1位は楠瀬選手の221.993kmです。楠瀬選手の公認24時間走は過去3回ですが(全て神宮外苑24時間チャレンジ)、2016年の198.124 kmから2017年は215.903 km、そして2018年は221.993kmと伸ばし、今回もこの大会に照準を合わせてトレーニングをしています。
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こちらは2017年12月17日時点で作成した記事です。この記事作成後に新たに250kmを超えた日本人ランナーはいません。
そのくらい250kmを超えるのは難しいことですが、女子の優勝争いはそのレベルで繰り広げられているのです。女子の歴代世界ランキングで250kmを超えた選手は10人で、日本人では工藤真美選手が3回達成しています。
工藤選手は100km世界選手権日本代表経験(100kmベスト7時間48分05秒)もあるウルトラランナーですが、今回代表の兼松選手(100kmベスト7時間44分58秒)、楠瀬選手(100kmベスト7時間49分33秒)も100km世界選手権日本代表選手です。
100kmの記録が24時間走の記録に直結するわけではありませんが、262.192kmの世界記録を出したHerron, Camille選手の50kmは3時間20分59秒(ave.4’01/km)、100kmは7時間08分35秒(ave.4’17/km)の記録をもち、2015年IAU100km世界選手権で優勝した選手です。
日本代表女子選手4人の24時間走のパーソナルベストはこちらです。
松本ゆり 234.618km
青谷瑞紀 230.609km
兼松藍子 225.792km
楠瀬祐子 221.993km
230kmオーバーの記録を持ち、24時間走世界選手権を走った経験のある松本選手、青谷選手に、スピードも兼ね備える兼松選手、楠瀬選手の4人の日本代表チームが世界の強豪とどのように戦うか非常に楽しみです。日本人女子選手が240kmを超えたのは2013年が最後ですが、世界の強豪選手と競うようなレース展開になれば6年ぶりに240kmを超えるでしょう。
こちらは前回の世界選手権後に書いた記事です。