野辺山ウルトラに向けたウルプロ練〜登りを歩くとキロ何分?〜

昨日のウルプロ練習会は奥武蔵グリーンラインでの起伏走でした。

当初練習会を追加した時は鎌北湖から顔振峠までの往復を使ってウルプロシャトルランをする予定でしたが、予報だと12時台からポツポツ雨が降る感じでした。そのため東毛呂駅集合を1時間早め8時30分にし、またコースも戻りやすいよう顔振峠まで行かずにちょうど良い傾斜を何往復かしようと変更しました。

気温が上がってきたので多少降られても良いのですが、奥武蔵は雷雨になることも多く天候が荒れやすいので、レベル差があるメンバーが参加する練習会ではより安全サイドに舵を切ります。

ただ、顔振峠まで行かないから楽になるわけではありません。昨日もしっかり追い込みました。

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走ると歩く。どれだけ違うか?

また、野辺山ウルトラマラソンを走るメンバーも多いので、その対策を練習に組み込みました。

走ると歩く。どれだけ違うか?

途中、野辺山の傾斜に近い場所を見つけて、このような練習をしました。

スタート地点から5分間登ったら戻ってくる。を3往復です。3回はこんな風にしてもらいました。

①通常の走り

②10km登りが続くとして走れるスピード

③早歩き

それぞれ距離を計測してもらいました。

なぜ、歩きを入れたかというと、野辺山でサブ9など狙うならいざ知らず、12時間以内とか、14時間以内の完走を狙うランナーなら、いかに体力を温存して先に進めるかが目標達成の鍵になります。走っても歩いてもたいしてペースが変わらないような登りをハアハアしながら走るより、心拍数を抑えて歩いた方が、エネルギー消費も少なくすみます。

よく登りを一生懸命走って、登り切る頃には限界になり平地になった途端に歩いちゃう方を見かけますが、タイム的にももったいないです。

また、心拍数が高くなればエネルギー消費も大きくなり、よりたくさんのエネルギー補給が必要になります。そしてたくさんエネルギー補給をしようとしても胃が吸収できる能力には限りがあるので、それを超えたら消化できず気持ち悪くなったりします。

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疲れ切る前に歩く(戦略的に歩く)

2015年に野辺山を走った時は、計画的に10km過ぎの林道から計画的に歩きを入れましたが、それでもサブ10できました。この時はスタートからキロ5くらいで走ったので結構前にいたので、この辺りで歩くランナーはほとんどいなくてカッコ悪さはありましたが、後半になっても平地や下りをしっかり走れるように疲れる前に歩いたのです。

疲れて一杯一杯になってから歩くと速く歩けませんが、疲れる前なら速く歩けます。

歩くことは自分に負けることなんて、考えずにサブ◯するために歩く。完走するために歩く。と考えたらネガティブになりません。

ただ、自分はどのくらいで歩けるのか?走った時とどのくらい違うのかを知ってもらうために3種類試してもらったのです。

ほぼ全員が、②のペースで走るのと、早歩きは思ったより差がないってことに気付きました。

また具体的に、このくらいの傾斜だと自分はキロ10分で歩けると把握することができました。

例えば普通に走ったらキロ7で、早歩きならキロ10って分かれば、コースの高低図を見て、この登り区間は2/3走って、1/3歩くと◯分かかる。と計算できるのです。

このような計算が立つと、レース終盤にペースが落ちて完走できるか不安になった時も、全部走ろうと思わず、半分走れば間に合うのだから、ダラダラ歩き続けるのだけはやめようって戦略を立てることができます。

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ペアになって走る人、歩く人。

もう一つやったのが、走力が同じくらいのメンバーがペアになって、一人がずっと走り続けられるようなペースで走り、もう一人は早歩きをして、少し距離があいたら走って追いつくなど時間を決めて交代しながらやってもらいました。

歩くのが速い人は、ほとんど差がつきません。

また、傾斜がゆるめの箇所でやったので、このくらいの傾斜なら走り続けた方が楽だと感じたりもしました。

これら2種類の練習で気づいて欲しかったことは、上記で書いたこと以外に、使う筋肉の部位が違うことです。

上り、下りでも使う筋肉は違いますが、上りを走る時と歩く時でも変わります。同じ筋肉や部位ばかり使えば疲労は溜まりますし、またそれぞれ弱い部位は違います。その弱い部位はレースでは多用しないことが完走のためには大事なことです。

動画撮影はスピードによって、自分のフォームはどう変わるかなど確認してもらうために撮影しました。

どこで折り返すか?

鎌北湖スタートは9時15分で、雨予報になる3時間後くらいには鎌北湖に戻りたいので、タイムキーパー的にメンバーの体力や状態を確認しつつ、全体をコントロールしながら先に進み、またどの辺りで折り返したらよいかをはかりました。一人でも全く走れない状態になると戻るのも計画通りにいかなくなるので、15分間走や5分間走をしつつメンバーとの会話や表情、走りを見ながら無理しすぎてないか確認していくのはとても大事です。

鎌北湖に近づく頃に、予報通りパラパラと雨が降ってきました。最近の予報の正確さには驚きます。ただ予報だと本降りになるのは15時くらいでしたが、ちょっと本降りになるのが早くなりそうだと感じました。

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メンバー輸送計画

通常だと鎌北湖の駐車場で全員集まってから、東毛呂駅に向かうのですが、昨日は気温も低かったので可能な限りメンバーが雨に濡れずに東毛呂駅に到着するにはどうしたら良いかを終盤は走りながら考えました。条件はざっくりこんな感じでした。もし私の立場だったらどうしますか?

  • 鎌北湖から東毛呂駅まで6km弱
  • 車は5人乗り1台
  • メンバーは私入れて10人
  • 最低でも20kmほど起伏走をしているので、疲労が溜まったメンバーが走ると45分ほどかかる。
  • 元気なメンバーだと信号待ちいれて30分
  • 車だと信号待ちいれて10分くらい。往復すると20分。

『目標は鎌北湖から25分を目安に全員を東毛呂駅に到着させる』

今回、私以外に8人なら4人づつ2回ピストン輸送すれば、2回目で本降りになっても車に乗っているから濡れずに駅に向かえますが、9人なので1人余ります。

入試の問題にありそうなケースですが、私は以下のようにしました。

  1. 最後のウルプロシャトルランの集合地点で、メンバーの走力やその時点の体力で3人づつグループを作った。速い方からABCとする。
  2. グループメンバーは離れず走るように伝える。また一人は駅までの道を知っているようにした。
  3. AとBは駐車場に寄らずに東毛呂駅に向かってもらった。Cは私と一緒に駐車場に向かう。
  4. 私はCグループの3人を乗せて、東毛呂駅まで1.5kmくらいの安全に降車できる場所で下ろして、駅に向かってゆっくり走ったり歩いてもらう。
  5. 私はBグループが走る位置まで引き返して3人を乗せて、駅まで1kmない辺りで下ろす。
  6. 再び戻ってAグループを見つける。東毛呂駅までの2.5kmくらいの位置だった。ここから車に乗ってもらい駅に着くと、ちょうどBCの6人が到着した直後だった。
  7. 荷物を下ろしてそこで解散。さいわい雨にほぼ濡れずに終了できたが、解散した2分後くらいに本降りになったのでホントギリギリでした。

方程式で計算したわけではないけど、どの辺りでメンバーを降ろしたら、ちょうど全員が同じような時間に着くかを考えながらやったけど、今回は雨が強くなるかも?って中でやったので緊張感ありました。

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メンバーの感想

5分間走 1→650m 2→550m 3→500mでした。 一生懸命歩くと走るのとあまり変わらない、歩きだと10分/km位ということが分かりました。連休中に距離走もしてみようと思います。

自分なりの基準を作ることができるとレース計画も立てやすくなります。

登りは、頑張らない走りと歩きの組み合わせで行ければ良いなと思います。

起伏のある100kmはかなり体力を消耗するので、可能な限り体力を温存して前半を終えてください。

雨に降られず 本当良かったです。 動画は、良い感じですが 実際は登りの走りに課題ありです。 登りになると、息がすぐ上がってしまうのと、以前の奥武蔵練習会のようにサクサク登れませんでした。 登りで意識してたのは・・・中略・・・登りがサクサク登れなくなったのは、何が理由なのか? 悩んでます。

→チャレンジ富士五湖走ったばかりなので、そんなサクサク登れるわけがないと回答。自分はこのくらいの距離のレースを走ったら、どのくらい回復が必要かを把握できないと無理な練習をして故障したり慢性疲労になったりします。

ちょうど雨に降られずに助かりました。 野辺山対策として参加させていただきましたが、レースで使用する予定のシューズ、持ち物などの確認ができたことと、ペースの確認ができてよかったです。想定以上に涼しかったことだけがちょっと残念でしたが。 また、登り坂を速く歩いて大体キロ10分くらいだったので、結構速いと感じました。馬越峠、稲子湯の前後、滝見の湯の手前など、きつい勾配の坂が野辺山には何か所かあるので、そういう坂で走ることにこだわって消耗するよりは、部分的に歩くのは使えると思いました。 走行距離はだいたい28kmでした。

野辺山を走る方は、もう時間が短くなってきたので60kmや70kmなど走ると疲労が抜けない可能性がありますが、少なくともGWにアイテムの確認などはした方が良いです。

登りのフォームは本当に疲れると崩れたりもしてしまいますが、少しだけわかったような気がします。下りはどうでしょうかね〜やっぱり反り腰っぽくなっちゃいますね。だから腰に負担かかっちゃうんでしょうか。 はい、確かに下りは怖いです。転んだらどうしようなんて考えたり、疲れると下りの走りでも脚を使っちゃうような気もして,ついついスピード落とします。今日はそんな走りしてたら、最後の最後に股関節と腰にちょっと違和感出たので、スピード落としてみました。 今は特に問題ないです。

終盤、腰に張りを感じたと話していたのでアドバイスしました。本人は気づいていないので、まず気づいてもらうことが大事です。

雨に降られず走りやすい気候でいい練習ができました。今日はいい感覚で上りも下りも走れたと思います。今日のリズムを忘れないようにします。 最後の最後に気が緩んで転んでしまいました。擦り傷ですみましたが、転んで走れなくなるはもう嫌なので気をつけます。

トレランなどでも急傾斜は集中しているので転倒しないのに、そのあとの緩く足場の良い場所で思いっきり転倒することあります。集中が切れる場面はロード・トレイルとも危ないので気を抜かないでください。

奥武蔵は二回目で、前回は歩きまくってしまいましたので、なんとか今日は歩かない、なるべくみなさんについて行く、これを目標走りました。みなさんの走っている姿にパワーをきただき、歩かずに参加できました。また、登りの走りにおいて、膝を沈めない、足をつく瞬間に膝を伸ばす感じで走るようにと、後半少し実践できたのかなと思いました。また、自身の走りを見ると、走りが重い感じがしたので、やはりもう少し走ることが必要かと思いました。

あえて歩いてもらう場面も作りましたが、走力的にまだまだ不足しているHさんには練習では極力走るようにしてもらいました。

先日、オンラインで野辺山ウルトラマラソン対策セミナーをしましたが、もう1回開催しようと思います。日時は決めていませんが、ウルプロメンバー以外でも参加可能です。野辺山に向けて準備が全くできていないなど漠然とした不安を持っている方はFacebookページのメッセージにてお問い合わせください。

また、ウルプロ練習会に参加希望の方もお問い合わせください。

こちらは前回開催した時の案内です。

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