なんでホッとしたかと言うと、「良識ある主催者」でよかったと思ったからです。
参加費が戻ってくるなんて小さな話ではなく、参加者と主催者の信頼関係を崩しかねない出来事だったと私は感じていたからです。
湘南国際マラソンは、もともと、本日開催するか中止にするか、開催の場合でも予定通りフルマラソンか、距離短縮かを発表することになっていましたが、11月13日に開催種目をフルマラソンから25kmへと唐突な感じを受ける変更を行いました。その発表は仮に12/10に感染が収まっていたとしても25kmで開催するというものであり参加者は困惑しました。
私もエントリーしてましたが、当時このようは記事を書きました。
<スポンサーリンク>一部抜粋すると
<スポンサーリンク>要約すると、フルマラソンのまま開催するか、場合により距離を短縮するか、中止にするかを12月10日に決める予定だった。ただ、コース変更の場合に関係各所と調整が必要になるが、その見通しが甘く今決めないと間に合わないことが判明した。中止にはしたくないのでもっとも開催できる距離である25kmに決めた。
これって、本来なら募集開始前に把握し、調整すべきことです。深刻な感染拡大がひろがっている状況なら中止など仕方がないと思いますが、変更する場合にかかる時間の見通しが甘かったから25kmにします。は納得できるものではありません。
そして本日中止が決まりました。
主催者発表を抜粋して紹介します。徹底的とか、非常にとか、慎重にとか主観的な言葉や、主催者の意気込みは外します。
・皆さまの安全確保を第一優先に新型コロナウイルス感染防止対策を計画した。
・新型コロナウイルス感染症(以下 新型コロナ)の第3波が拡大してきた。
・実行委員会は2021年2月28日に開催予定の第15回湘南国際マラソンの中止をきめた。
中止理由
募集時に下記4つの開催前提条件を掲げたが、12月10日現在、4.を除く3つの項目が不適
- 新型コロナの状況が2020年8月28日時点より好転していること。
- 神奈川県、及びコースを通過する全ての管轄する自治体からイベントの開催が認められていること。
- 神奈川県において、新型コロナに関する診療体制が整っていて緊急時の後方支援病院があること。
- 申込人数が最少催行人数「18,000 人」に達していること。
また、11/13に距離を検討し25kmに決めた根拠になっている表が掲載されていましたが、あの表のフルマラソンから20kmまで全て10km周回で開催する前提で一人当たり面積など計算していました。(事務局に確認)
本来ならフルマラソンは通常コースで計算すべきところを10km周回で計算したとなると、11/13以前に通常コースが、自治体などから許可が出ない状況であったのでないかと思っていました。
今回、感染防止対策計画が添付されています。
よくまとまった資料だと思います。他の大会も使えるところは参考にしたら良いと思います。
余談(どうでも良い話)ですが、パラパラめくった中で「??」という内容がありました。それは14ページの密になる時間帯などを調べたシュミレーションですが、スタートして80分以内に女子が5人フィニッシュしている前提になっているのです。25kmを80分以内ってハーフマラソン67分30秒ペースで走ってさらに3.9km走るわけです。ちなみにハーフマラソン67分30秒で走った女子選手は日本では新谷と福士選手しかいません。その他の時間帯別のフィニッシュ数は見てませんがこれマラソンを知っている人が作ったのだろうか?と感じました。
そして、ちょっと見ておかしいと思うようなシュミレーション大丈夫ですか?って感じました。
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今回、18,000人で開催を決めたと主催者発表をみた時に、まず浮かんだのは、会場へのアクセスは大丈夫なのか?ということでした。まず駅が小さい。バスの待ち時間が長いと思う方は、会場まで歩くのですが、そこまでの道が狭い。例年かなり密集状態です。屋外だから大丈夫だと言う判断に基づいているなら構わないのですが、密集は避けると大々的にうたっているのだから、どう対処するのだろうとその時感じていました。
大会企画時から10km周回を4周するコンパクトなコースにすれば警備費などコストダウンできます。その上で、参加定員を今回の18,000人ではなく、5,000人、10,000人と言った現実的に開催できそうな人数での検討できなかったのか?と11/13発表時に思いました。
私の変わらぬ思いとして、開催を決定し募集した大会は開催する努力をして欲しいと思っていますが、今回の湘南国際マラソンに関しては、主催者の中止判断でよかったと思っています。
高額なエントリー費で、多くのランナーを集めやすいフルマラソンで募集し、募集終了してしばらくして唐突に25kmへの距離変更の発表があった時に、ランナーは「そもそもフルマラソン開催する気あったの?」「周回の25kmで15,000円ならエントリーしなかった。」など疑心暗鬼になりました。
その状況で、「4つの前提条件」がクリアできない中、今日25km開催を決定したなら、なんで開催?ってランナーから疑問の声が上がったでしょう。
募集要項通り、振込手数料を除いて返金となりますが、私はこれで良かったと思ってます。
主催者判断を尊重します。
<スポンサーリンク>念のために書いておきますが、この時期のマラソン大会開催が悪いなんて全く思いません。
屋外のマラソン大会でどれだけ感染リスクがあるかについては、さまざまな考え方があると思うのでここでは触れません。
ただ、主催者が、大会を開催するために、感染防止対策をここまでやった。安全に開催するために募集人数をここまで減らした。ここまですれば感染リスクはほぼゼロにすることができるだろうと募集したのなら、開催をして欲しいと思ってます。もちろん自治体の許認可を必要とする大会でそれがもらえない状況なら仕方がありません。
今回の湘南国際マラソンは、マイボトル持参とかエコとか、地域防災とか、いろいろな観点の取り組みを掲げましたが、そもそも都会で開催されるアクセスのよい大会と違って、小さな町で開催するには、今回の18,000人の参加定員は多すぎたのでしょう。
湘南国際マラソンは参加定員を29%減らしましたが、この大会より会場へのアクセスなど、間隔を取りやすい名古屋ウィメンズマラソンは参加定員を半分に減らしています。
また、そもそも「4つの開催前提条件」をすべてクリアできると考え設定したのかもしれませんが、第三波だかなんだか知りませんが、寒くなり空気が乾燥すれば感染者は増えるのは多くの方の共通認識だったのではないでしょうか?
その点を考えたら少なくとも1は要らなかったのではないかと思います。また3はよく分かりません。これら1、3がなくても、感染が拡大していたら2が引っかかってきます。地元自治体の了解が取れなければ開催すべきではありません。そしてそもそも人気大会ですから募集定員18,000人が集まらないとは思いません。(募集定員=最低施行人数はおかしいと思っています。)そうであれば「4つの開催前提条件」などとしないで、2の自治体から開催が認められない時だけでもよかったのではないかと思います。
大会が中止になるとほぼ全ての参加者はガッカリするものですが、今回の湘南国際25kmはそうではないように感じています。何人かの参加者からスッキリして今夜はよく眠れそうです。と連絡がありましたが、参加者をそのような気持ちにさせていはいけないと思います。
また、募集時から感染が収まらない状況でも開催するために準備している大会は、右にならえをする必要はありません。不足と思えば参加者に2週間前から毎日体温測定をしてもらいシートに入力して提出してもらうなど対策を加えたら良いと思っています。
最後に今回の11/13の突然の発表にしても主催者へ何かしらの想定外の出来事などがあったのだと推察します。それから今日までの1ヶ月間は大変だったと思います。湘南国際マラソンが好きでまた走りたいと言うランナーはたくさんいます。私自身、マラソンを始めた頃、何回か走った思い出深い大会です。今回は途中ガッカリしましたが、最終的には納得の判断でした。