東京マスターズトラック記録会

昨年の5月1週目は川の道フットレース251kmを走りましたが、今年は2つのマスターズ陸上に参加し5レース走りました。

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まず5月5日の埼玉マスターズ陸上記録会で、100m、1500m、800mを走り、800mでは自己ベスト更新しました。

そして、中2日で、東京マスターズトラック記録会です。

エントリー時は、距離が短いから中2日でも疲労は抜けると思っていましたが、新たなチャレンジとして100mを走ったこともあり尻周りの疲労が残ったまま当日をむかえることになりました。

東京マスターズの出場種目は800m+1500mではなく、400mと800mにしました。陸上競技の分類的には400mまでが短距離、800mと1500mが中距離、5000mや10000mが長距離です。

昨年400mを2回走りましたが、最初は800mの半分の距離を走る種目くらいに思ってましたが、実際やってみると完全に別競技です。

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400mと800mを走って感じた違い

①400mはスターティングブロックを使ったクラウチィングスタートだが、800mはスタンディングスタート。

②400mはセパレートされたレーンを走るが、800mは100mまでセパレートで、残り700mはオーブンレーンを走る。

③400mは100mの速い選手も走るが、800mは1500mの速い選手も走る。

④400mは有酸素能力より瞬発力が必要となるが、800mはそれらが高次元で必要となる。

⑤靴底の厚さは400mは20mm以下で、800mは25mm以下。400m走る際は注意が必要。

④に関してもう少し具体的にお伝えするなら、例えば一般の市民ランナーが5000mを走ると、大半は脚が終わる前に心拍数が上がりペースを保てなくなります。心拍数が上がりきってからもペースを保とうと必死で粘るからキツイ時間が続きます。対して400mは心拍数が上がりきる前にフィニッシュするので5000mのような心肺のキツさはありません。しかしスタートからほぼ全力走をするので300mくらいから脚が動かなくなります。いわゆる脚が終わる状態です。

800mは400mの感覚に近いけど心肺的にもキツくなる感じです。どちらもレベルにより変わるし個人差はありますが、距離が短くなればなるほど有酸素能力の影響は小さくなり、いわゆるバネと言われる瞬発力によりタイムは変わってきます。また400mはスターティングブロックを使うので、その技術によってもタイムは変わるし、コーナーの走り方などの技術面も大きいです。1レーンや2レーンを走るのであれば、長距離ランナーは走りなれた直線やコーナーなので走りやすく距離感も掴みやすいけど、8レーンなど外側レーンの走り方は変わってくるし、慣れないと距離感が掴みにくいなど違いがあります。400mでタイムを伸ばすにはそのあたりの練習と経験も必要だと感じました。

脚が終わって転倒の経験

昨年川内さん主催のGENJO打破で初めて800mにチャレンジした時に、スタートから周りの速いペースにスピード感が麻痺して1周目かなり速いスピードで走りました。その結果ラスト100mからはホント脚が動かなくなり、ゴール前20mくらいで踏ん張りが利かなくなり転倒しました。この時は完全に脚が終わっていましたが、50数年生きてきてそんな経験は初めてでした。

そんな世界があるなど、やってみなけりゃ分かりません。

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800m

少し時間が経っていますが、レースについて簡単に書きます。

まず800mでしたが、パンフレットで出場選手を見て、私のクラス(M55)は4人でしたが、2人は昨年負けた方で、もう一人も速い知り合いでした。(この方はDNSでした)これは今年狙っている2分20秒切りのレース感覚を掴むには最高のレースだと思いました。

800mで2分20秒を切るには1周平均で1分10秒を切らねばなりませんが、脚が終わるか終わらないかでゴールするので一般に2周目はタイムが落ちます。そのため私の場合は1周目1分8秒で入って、2周目を1分11秒で耐えるような展開をイメージしています。1周目1分8秒をどれだけ余裕度を残して通過するかが鍵となります。

今回は、スタートすると、8レーンを走るM60の選手が先頭を走る展開になりましたが、200mでペースダウンしました。そこからは前を走るM55の二人についていきます。

400m通過は1分08秒でした。

この時は一杯一杯ではありませんでしたが、ここから前も少しペースを落ち着けるかと思いきや、前の二人はペースを緩めず進みます。このままついていくとラスト200mで完全に終わると思って少しペースを落としました。前の二人もこのままではいけないだろうから、力を貯めてラスト200mで上げようなんて考えていた記憶あります。

しかし、競り合う二人のペースは落ちず、単独走の私との差はどんどん開いてしまった。レース後に友人が撮影してくれた動画を見ると、ラスト100mは前の二人も一杯一杯でしたが、私も一杯一杯で完敗でした。

タイム 2分23秒45(M55 3位)

1位は大会記録の2分17秒26で、2位は2分20秒26が、トップとは2周目だけで6秒も差をつけられたのです。

400m

次は、半年ぶりくらいの400mです。800mでオールアウトに近い状態になっているけど間隔が空いたので、ある程度回復してのスタートになりました。

今回は若い年代の短距離メインの方と同じ組になりましたが、年齢順に若い方がインレーンになるので、私は8レーンスタートになりました。長距離ランナーの私には一番馴染みのないレーンで中間点がどの辺りなのかもよく分かっていません。

スタートブロックのセッティングには徐々に慣れてきました。

最初のスタートは、他の選手がフライングで仕切り直しとなり、2回目にフライングをするとその選手が失格になるので、慎重にスタートしました。

スタートしていい感じに加速しているのだけど、内側後方からスタートしている選手に100mも走らないうちに抜かれていく。全くスピード感が違います。自分がどのくらいのペースで走っているのか全く分からないまま最後に直線に入ると、先ほどの800mより脚が動かずやっとのことでフィニッシュ。

先にフィニッシュした選手も倒れ込んでいますが、400mは本当にキツイ。

タイム 1分05秒45(M55 1位)

後半あれだけ失速したのだからタイムはこんなものでしょう。M50の1位は58秒91でしたが、その選手に200m通過はどのくらいか聞くと、感覚だと27秒くらいだと話していました。昨年1分04秒台は出していて、前半抑えめに走って後半に脚を残すような走りができれば1分02秒くらいは出せる感覚はあるので、年内にもう1回は試してみます。

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全力走は筋トレ

今回の東京マスターズトラック記録会は、埼玉マスターズ記録会から中2日という日程もあり、十分リカバリーができない中でのレースで思うような走りはできなかったけど、これだけ疲労が溜まった状態でも、このくらいのタイムは出せたということは自信になりました。

普段の練習でも100mや300mをほぼ全力で走ることはありますが、大会だと集中力が高まるので、練習よりスピードは上がります。長距離をやっていると中々そんな全力に近い走りはしないから普段使わない身体の部位に刺激が入ります。言葉を変えると結構な負担がかかるので故障リスクは高まります。故障しないためには身体の状態をしっかり把握する必要はあります。

50代になれば、性別に関係なく筋力は落ちていきます。筋力が落ちれば短い距離だけではなく、マラソンなど長距離のタイムも落ちていきます。そのためにスポーツジムに通ってウエイトを使ってトレーニングをする方もいますが、私は自宅でできる軽いトレーニングしかしていません。その代わりに私は全力走をして、全身の筋力を鍛えようと試行錯誤しています。

効率よく力を伝える身体の使い方

そして筋力をつける以外の効果も最近感じています。

それは、効率よく力を地面に伝える身体の使い方が身についてくることです。全力走や全力に近いスピードで走るわけですが、筋力任せに走ればすぐに脚は終わり長くは走れません。そのため可能な限り筋肉を多用しないで、速く走れるよう身体の使い方を工夫するようになります。例えば200mを全力で走って30秒だったとして、筋力を温存しリラックスして31秒とか32秒で走れるなら効率良いです。

どのように力を地面に伝えるかで、同じエネルギーを使ってもスピードは変わってきます。もう少し具体的に書くと、力を加える量(エネルギー)だけではなく、力を伝える方向とタイミングでスピードは変わってくるということです。最近はその辺りを試行錯誤しています。

やれば分かることはある

昨年のGWは251km走って、今年のGWは短距離と中距離って、ランニングの中では両極端の競技です。一方の競技時間は『日』単位なのに、一方の競技時間は『時間』や『分』ではなくて『秒』単位と、距離も違えば時間も違います。やってみると、それぞれの面白さやキツさだけではなく、どこを工夫したら良いかなど考えるきっかけが生まれますし、今まで考えもしなかったことに気づくこともあります。

自分は短い距離は苦手とか、逆に長い距離は苦手と線引きをするのは良いのだけど、興味があるなら一度やってみてください。

ただ、ウルトラマラソンを走って疲労が抜けてない段階で、トラックのスピードレースを走る場合は、身体の状態をよく確認してからにしてください。この順番は結構故障リスクが高くなります。

余談1 60m走ってみた

東京マスターズトラック記録会が終わってから、同じ主催者による研修会がありました。小学生から高齢者まで一緒に陸上競技を学ぶという趣旨の研修会で、短距離、中長距離、跳躍、投擲に分かれて実技を行います。私は短距離ブロックであればスターティングブロックの設定やスタートのコツなど教えてもらえると思い参加しましたが、普段私がメンバーにアドバイスしているような動き作りばかりでちょっと残念でした。ただ受けてみて参考になる部分もあれば、この動き作りをする目的を具体的に伝えないと身につかないとか、そのような気づきもありました。

終わってから、腰番号をつけ写真判定システムを使って60mの計測会がありました。ただスターティングブロックを使うと時間がかかるから、それは使わずにスタンディングスタートをして60m走りました。隣を走ったマスターズの短距離選手は流石にスタートから速くスタート直後には既に数メートル先にいました。

タイムは9秒00

60mなんて小学校4年生時に走って以来ですが、市内大会で優勝した時のタイムが9秒6だったことを考えると、その時よりは速く走れていることを確認できました。

余談2 幼馴染みが応援に来てくれた

小学校から高校まで同じ学校だった幼馴染みが、競技場の近くに住んでいるとのことで応援に来てくれた。彼は800mの選手で高校1年で2分フラットくらいで走っていたとのこと。その後故障し陸上をやめたようだけど、マスターズ陸上の同世代の選手の走りを見て刺激を受けたと話しています。彼とは10年くらい前にFacebookで繋がったけしばらくは交流はなかったけど、6年ほど前だったか、ランニング再開するからアドバイスが欲しいと連絡があり、それから定期的に会って情報交換をしている。私が走ってなければ、会うこともなかっただろう。

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