客観的事実を元に考えてみる

だいぶ前に私のFacebookページで紹介しましたが、東洋経済オンラインのこのページはiPhoneのホーム画面において日々チェックしてます。厚生労働省や東京都のページもチェックしていますが、数字だけ見ても直感的に分かりにくいデータが、このようにビジュアルになっていると客観的な状況(事実)が掴めます。

新型コロナウイルス国内感染の状況

国内そして海外から様々な情報がFacebookでシェアされ、私の目に入ってきますが、フェイクニュースの可能性が高そうなものや、ただ感情的な内容のものも多いので、気になる時は可能な限り自分で調べるようにしてます。

今日、東京都で143人感染、累計1,000人を超えたというニュースを目にしましたが、私はもっと増えていくと思ってますが、悲観はしていません。このような時はいつも以上に客観的事実は何なのか?を考えて行動することが大事だと思ってます。

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さて、東洋経済オンラインの4月4日12時更新時点の累計の状況はこのような数値になっています。

PCR検査数 39,992名

感染者数 2,845名

退院者数 559名

患者数 2,017名

重症者数 69名

死亡者数 69名

この数値は客観的事実ですが、この数値を変えずにこのように見え方を加工してみました。

念のために書いておきますが、私は感染力や危険性について過大評価も過小評価もしていません。

意外だったのは、現時点でPCR検査をしているのは、COVID19の感染が疑わしい方々ですが、その方々を検査した感染者数は2,845人で、比率にすると7.1%しかいないことです。

ざっくり14人検査して1人の感染者という状況です。

これが高いと思うか低いと思うか感じ方は様々だと思います。

そして、感染者2,845人のうち死亡者数と重症者数を合算した人数は138人と、感染者の5%未満です。

PCR検査をした39,992人からみたら138人は0.3%です。

感染が疑わしいことで検査をした方々290人に1人が重症化したり死亡しているという状況です。

では、COVID-19に感染したら5%弱の方が重症化(死亡含む)するかと言えばそんなことはなく、PCR検査をしてない感染者もたくさんいるだろうから、実際の死亡率はもっと低い数値になります。

書くまでもないと思いますが、日本でCOVID-19に感染している人が2,845人しかいないと思っている方はいないでしょう。検査をしていないだけで感染している人は相当人数いるのは間違いないでしょうが、それがどのくらいかは分かりません。

だから、PCR検査数が増えたら感染者数が増えるのは当然のことなのです。

日本の人口を約1億2,000万人とすると、現在までにPCR検査をした約4万人はその1/3,000でしかないのです。


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さて、現在の東京都の状況はこちらです。




陽性患者数が増えた3月25日以降の検査人数と陽性患者数を表にまとめてみました。

3月24日までは1日の陽性患者数は最大17人でしたが、それが25日は41人に急増し、その後4月4日に100人を超えました。3月24日以前は陽性率は10%未満でしたが、3月25日以降はばらつきはありますが、少ない日でも20%を超えています。これは厚労省のクラスター追跡班の活躍で疑わしい集団感染を探し出しているのでしょう。

4月3日以降の検査人数はまだ発表されていませんが、おそらく4月2日の469件と同規模、もしくは増やしているのでしょう。

ただ、全国の検査数に対する陽性患者数7.1%と比較すると3月25日以降は明らかに高まっています。

この理由は定かではありませんが、PCR検査に出すかどうかの判断の精度が高まってきたのだと思います。

また、検査件数が増えたのは感染の疑いが高い感染集団が増えたとともに、仮に陽性となった場合の隔離施設の目処が立ってきたことが大きな理由はでしょう。

小池都知事「1000床確保」病床不足懸念打ち消す

病床不足も深刻化しているが、小池氏は都の医療体制について「しっかりと確保されている。今日、1000床の病床を確保した」とアピール。さらに「軽症者の方には、7日から順次病院からホテルなどの宿泊施設にご移動いただきます。これにより、重症者の方が病床を利用できるようになる」と明かす

病床数が足りないことはこちらのページを見るとよく分かります。

こちらは感染症病床の使用率について随時更新されているページです。

東京都は感染症病床750に対して現在の患者数は817人で既に足りなくなっていたのです。

今後、このようなホテルが増えることで、無症状や軽度の感染者を順次移すことにより、病床数は重症者の命を救うために確保できます。

現在入院中の患者で重症者は22人です。軽症、中等症状の患者が795人です。軽症の中には無症状の患者も含まれているようですが、症状の軽い方からホテル隔離に移していくので、更なる大規模な感染拡大が起きなければ重症者の治療にあたれないなんていう状況を避けていく。

この状態を作った上でPCR検査の対象者を広げていくのでしょう。

したがって、今後も陽性感染者数は増え続けると思いますが、私が着目するのは重症者と死亡者数、そしてそれらの率です。

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以前、私たちランナーが気をつけることはこのように書きました。

3つの『密』に気をつけてランニングするには。

外出自粛中のランニングってどうなの?

東京都も外出自粛中にランニングをしていけないとは言っていません。これから外出自粛というよりCOVID-19との戦いは長期間続くでしょう。1週間、2週間の話ではないと思います。長期化すると思って、その上で自分自身や家族の心身の健康を維持していくことが大事なのです。

COVID-19の重症者や死亡者の大半は糖尿病や慢性閉塞性肺疾患(COPD)など基礎疾患のある方です。国家的な取り組みの成人病予防の対策として運動が進めていますが、自宅にこもって運動不足になり、そのストレスから暴飲暴食したらそれこそ健康を害し、COVID-19に感染した時にそのウイルスに抵抗する免疫力が下がっていきます。

では、好きなように走って良いかといえば、そんなことはなく、3つの密は避けて走って欲しい。

前回書いた記事の中に、医師で研究者のウルプロメンバーが、判断に迷っているランナーに向けてこのように伝えています。

マジレスすると、人の密集していないところを一人で淡々と走ることが感染拡大を招くとは考えられないので、大丈夫だと思います。一方、グループでペチャクチャ喋りながら買い食いマラニックなんてのは、同じランニングでも危険性が高いので、避けたほうが良いですよね。

花見の散歩については、雨に煙る桜を一人で散歩で観に行く分には構わないと思います。一方、宴会じゃないといいつつ、何人かで連れ立って、缶チューハイ片手に縁石に腰掛けて飲んでる人とか目にするのですが、それはアウトだと思います。

ガイドラインは大切ですが、「要請」である以上、感染拡大の危険性がどの程度あるかを個々人が判断するしかないですね。ちなみにマレーシアは外出「制限」のため、それに違反してランニングをした人が逮捕されたそうです。このあたりが要請と命令の違いでしょうか。

一人で走れば、3つの密のいずれにも該当しない場面を作ることは可能でしょうが、一人でなくて仲間とでも常に2m以上離れて走ることができるのであれな、同じ程度のリスクとなります。

なかなか一人では走れない。という方も少なくありませんが、その時には並んで走らなくても、同じ場所で走り、抜く際にお互いの姿を見ることで声をかけなくてもモチベーションが高まると思います。もちろん走り終わってから近くで会話をしたらダメです。あえて集合しないで走る場所だけ決めて、同じ時間、同じ空間を共有し、少し姿をみて、流れ解散したら一人で走るとのなんら変わらないでしょう。

ランナーは真面目な方が多いので、3つの密どころか1つの密も避る方が多いような気がします。それどころか、さらに自分自身に自制を課していく。それは構わないのですが、友人が自制しているから自分も自制しないといけないように感じ、その空気が広がっていく。

ただ、ランナーだから感染しないなんてことはなくて、ランナーの中にはキャバクラなど濃厚接触する場面にいく方だっているでしょうし、大人数の飲み会で大きな声をだし飛沫を飛ばしている方もいるでしょう。そのような感染リスクの高い場所にいけば、ランニングをする時とは比較にならないくらいの大きな感染リスクに晒されると思います。

政府や東京都が自粛してと言うからではなく、どのような状況・状態が危ないかを判断し、リスクを避けてください。リスクを避けるとは自分自身が感染しないことと、もし自分が感染者だった場合にも周りを感染させないことです。具体的には濃厚接触となるようなことはしないことです。それでリスクは限りなく小さくなると私は判断しています。

それと、これは大事なことですが、このような時期なので限界に近い練習をすると免疫力は下がるので、長時間・高負荷な練習ではなく、呼吸が苦しくならないペースで走り体調を維持する。そしてマラソンを本格的に再開できる時に備えてフォーム改善のための練習をオススメします。

仲間と走る場合は2m以上離れて走ればリスクは軽減しますが、激しい息遣いをすると飛沫は多少なりとも飛び散るので、仲間と走るときは、くれぐれも激しい息遣いにならないような負荷で走る。そして可能な限り間隔を開けることでリスクは低減します。

最後になりますが、このような時は、周りの意見は聞きつつも、自分自身でしっかり考えて行動することが大事です。

また「する」か「しない」、「0」か「100」ではなく、リスクを抑えつつ楽しむ方法はないか、心身を健康に保つ方法はないかと考えてください。その時の判断材料にするのはニュースや仲間の投稿した正しいかどうかわからない情報より、客観的事実を元に考えてください。そうすれば大きく外すことはないと思います。



「客観的事実を元に考えてみる」への1件の返信

  1. 私も一人で夜に自宅の近隣コースを走っています。
    歩行者もほとんどなく、感染機会は少ないと考え判断しています。ランニングステーションなどの不特定多数の使用が考えられ、ロッカーやシャワー施設が1回1回殺菌が行われない施設は使用しないようにしています。

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