解決策のない指摘はスルーするのも上達の早道

<スポンサーリンク>


撮影できる明るさのある場所で行うウルプロ®︎練習会では、可能な限りメンバーのランニングフォームを動画撮影するようにしてます。

理由はいくつかありますが、自分の走りを見ることが上達への早道だと思うからです。

最初は、客観的事実である動画を見て悪いフォームだと気付いても何が悪くて、何を治さねばならないのか分からないと思います。それをアドバイスして気づかせるのがコーチの役割です。

悪い箇所を指摘するだけでは変わりませんし、むしろ悪いフォームになることもあります。

パーソナルレッスン開始時に、不自然で無理なフォームで走ってる方に、なぜそのような動きをしているのか聞くと、いろいろな答えが返ってきますが、質問しながら一緒に記憶を遡っていくと、練習会やレッスンで悪い箇所を指摘されて、それを改善しようと、書籍や雑誌、ウェブサイトを見て、その動きを取り入れた。と言う方が多い。

その書籍や記事に間違ったことが書いてあったと言うわけではなく、その方が誤った理解したり、その方が意識すべき点はそこではなかったりと言うことです。

そして、そういえば、そのことを意識するまでは気持ちよく走れていたのに、それ以降走るとすぐに疲れてしまったり、タイムが落ちてきた気がする。と話が続くこともあります。

悪い箇所を指摘された時に、どうすれば良いかアドバイスはなかったのですか?と聞くと、全くなかったと言う方もいれば、曖昧な説明でよく分からなかった。専門用語が出てきて分からなかった。そして、腹筋が弱いから、柔軟性がないから、まずはそこから。と言ったケースが多いと感じてます。

例えば、「腰が落ちてます!」と言われて、その時に何を意識したら良いか、コーチと意思疎通がはかれているケースなら、それで良いと思います。私も短く「腰!」とか「腕!」と練習会で走行中のメンバーに伝えますが、それはその方にとって、私がそう伝えた時には、自分がどのような状態になっているのかイメージ出来る状態になっている時に限られます。

<スポンサーリンク>


ここで言いたいのは、悪い箇所を指摘してくれても、それを改善するためにどうしたらよいかの解決策を提示してくれなかったり、説明を聞いても理解できなかったら、その指摘はスルーした方がよいと言うことです。説明を聞いて、動きを変えてみて腑に落ちたら定着をはかればよいのです。

説明を聞いても理解できない理由はいろいろあります。アドバイスする側の知識レベルと、アドバイスされる側の知識レベルに乖離があるケースで、アドバイスする側が相手のレベルに合わせて理解できる言葉を使って説明していないならアドバイスする側の責任です。

どこまで理解しているのかは、その時の反応だけではなく、質問をして何がネックになっているのかをピンポイントで探る。その分からない原因になっていることをスッキリさせてから次のネックを見つけていき、理解度を高めていく。

そして、頭で意識できても、そのように動けない場合は、その動けない理由を見つけていく。それは筋力が弱かったり柔軟性が低いなどの問題ではなく、神経系統の伝達が悪く左右差が大きかったり、そもそも理解が間違っていたり、よく見せようとする意識が邪魔してるケースが多いです。

体幹トレーニングやストレッチは私もしていますが、何のためにそれをして、それをすると何が変わるのか?を具体的にイメージしてからでないと効果は薄いし継続できない。

体幹が弱い。と話す方の中には、その方の目標タイムのペースで走るには十分な筋力はあるけど、使い方(意識するポイント)が間違ってるだけの方もいます。

パーソナルレッスンで短時間・短い距離を呼吸が乱れないようなペースで走っただけで、腹筋がキツくて仕方がない。と言う方は少なくありません。それは今までのフォームでは腹筋をほとんど使っていないのです。中には普段から腹筋を鍛えている方もいますが、鍛えている部位がフォームを保つのに必要な筋肉と違うケースもあります。

楽に速いペースで走れるフォームを掴んだとして、そのフォームで走ると徐々に体幹が保てなくなりフォームが崩れてペースが落ちるとしたら、この部位を鍛えて保てる時間・距離を伸ばすことができればタイムは伸びるとイメージできるでしょう。そのようなイメージができてから体幹トレーニングをするのと、なんとなく速くなるには体幹トレーニングが必要だと始めるのでは、モチベーションが違います。

タイトルに戻って、周りにアドバイスをしてくれる方がいるのは良いことです。ただ気をつけなければいけないのは、そのアドバイスが自分にとって有益かどうか分からないと言うことです。それを取捨選択する目安として、ぼんやりしたアドバイスであれば、分からない部分、腑に落ちない部分を質問してみてください。その答えを聞けば参考にすべきアドバイスかどうか分かると思います。

<スポンサーリンク>


ウルプロ®︎練習会では、スピードアップや持久力アップのための走行会的な練習もしますが、その時間では個別に本人が腑に落ちるようなアドバイスをすることは出来ないので、フォーム定着を目的にした午後練を開催しています。平日の昼間ですから多くのメンバーにとっては参加しにくい時間帯ですが、多忙な中、月1回午後休を取って参加するメンバーもいます。

なぜ半休取ってまで参加するかは効率を考えてのことです。

フォームに迷ったまま練習するより、自分にとって必要なこと、意識することを明確にして練習した方がよいことが分かっているのです。

漠然と月に300km走って目標達成するより、やるべきことを明確にして150kmの練習時間で目標達成できた方が、多くの方にとって都合が良いと思います。

そして、次の目標にも繋がります。

走行距離を伸ばして目標達成を目指す方は、1日24時間のうちで走る時間の割合が増えていくのだから限度はあるし、いろいろなことが犠牲になるかもしれない。また故障リスク・体調悪化リスクも高まります。

どのようなアプローチをとるかは人それぞれですが、努力が結果に繋がらないならアプローチを変えてみてください。何年間も試行錯誤してきたことが短時間で腑に落ちることもあります。

少し長くなったので、ここで一旦終了し、次は最近、私自身がランニングフォームで意識していることを紹介します。

 

ウルトラプロジェクト®︎メンバーは、フルマラソンで自己ベスト更新するだけではなく、ウルトラマラソンやトレイル、トライアスロンでも結果を出しています。

それは自分が目標達成するために何が足りなくて、何をしたら良いのか?を明確にし、練習や準備をしているからです。

サロマ湖100kmウルトラマラソン10人全員完走(9人PB)

ウルプロメンバー全員完走〜サロマ湖100kmウルトラマラソン〜

野辺山ウルトラマラソン 10人全員完走

野辺山ウルトラ100km完走率100%〜ウルプロメンバーが意識したこと〜その1



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA