2022年6月5日に福島県で開催された第1回OSJ会津磐梯山ウルトラマラソン100kmで、ウルプロメンバーの石野久実さんが女子総合4位入賞しました。
リザルト 10:54:42(女子総合4位)
今年初めて開催された大会ですが、コース図や高低図を見てもかなり厳しいコースであり、走った方々の投稿を読むと野辺山ウルトラと同じくらいの難易度だと書かれていました。
大会ページに掲載のコース図には累積標高は2,300mと書いてあり、これだけ見ても野辺山と同じくらいの難易度という表現に違和感はないし、上位の方々のタイムを見ても、だいたい野辺山走ったらこんな感じだろうというタイムでした。
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上位選手
発表された男女上位選手を紹介します。(総合入賞は5位まで)
男子
- 正岡 隼 7:08:35
- 渡邊 晋史 7:20:47
- 志村 史雄 7:39:49
- 西原 隆之 7:55:51
- 岡本 直也 8:06:11
- 高橋 和之 8:07:33
- 萩島 慎一 8:29:34
- 小林 遼志 8:34:49
- 菊地 大作 8:47:32
- 阿部 博史 8:52:59
女子
- 林 絵里 9:16:22
- 島田 未歩 10:17:46
- 黒田 清美 10:54:35
- 石野 久実 10:54:42
- 猪俣 美樹 10:58:33
石野さんは、「終盤7秒差で競り負けてしまいちょっと悔しいです。」と話していますが、その競り合った黒田選手は2018年UTMF 6位、2020年OSJ KOUMI100で優勝した強いランナーです。よく頑張ったと思います。
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石野さんを紹介した理由
ウルプロにはウルトラマラソンやトレランで総合入賞するメンバーは少なくありませんが、今回石野さんを紹介した理由は『50代ながら総合入賞』したこと。そして『2016年にウルプロ入会時点のフルマラソンのタイムは4時間44分40秒のランナーだった』からです。
入会した年にサブ4すると、2017年のチャレンジ富士五湖で初めて100kmにチャレンジして11時間51分32秒で完走。2019年には小江戸・大江戸200 k完走と距離を伸ばすだけではなく、フルマラソンのタイムも伸ばしています。
入会当時のことはこちらをお読みください。
50代になっても記録を伸ばし続けて、総合入賞した石野さんがどのようなことを考えて練習しているかなどは、多くのランナーにとって参考になると思ったのが今回紹介した理由です。
元々速くないランナーが50代になり総合入賞するまでに成長したのです。
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いくつか質問して答えてくれたことを紹介します。
今回の自己ベスト出した時の気持ち
ゴールした瞬間はタイムを見て嬉しいより先に正直驚きました。4年前の野辺山完走タイムの12時間58分を1分でも超えられたら、との思いだったので作成したペース表のゴールタイムも12時間55分でした。まさか2時間も速くゴール出来るなんて思ってもみませんでした。
また、今回はペース表作成はしたものの途中一切見ず、苦しいと苦しくない境目あたりのペースを心掛けたのと、上り坂も自分なりのリズムを作って歩きを入れて下りは飛ばさないように気を付けました。 91kmエイドで初めて時計を見て「えっ?10時間?」とびっくりした次第です。 結果的にはレースマネジメントが上手くいったという事なんだと思います。
あとはジャーニーランのおかげで、距離に対する恐怖心みたいなものが無かったのと、足は強くなった(粘れる)と思います。
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ウルトラの時期でもスピード練習必ず行う理由
2つあります。1つは、長距離で必ずやってくる苦しい局面で少しでも粘れるようにする為に、もう1つは、スピード練習すると楽に走れるフォームを意識する事が出来るので、それが長距離にも生きてくるからです。私にとってのスピード練習は速く走る為というより、少しでも楽に長距離を走る為の練習です。
石野さんは以前よりスピードを上げることへの苦手意識はなくなりましたが、それでもキロ4分半になるとかなりキツくなるようです。そのキツイ中で、どう走れば少しでも楽になるのかフォームなど意識しながら走っています。
この大会を走った5日後の練習会に参加して大丈夫なのかと思いましたが、600mインターバルを400mに短縮してリカバリーを伸ばして、フォームを調整する目的で走ったようです。ウルトラマラソンなどフルマラソンに比べたら遅いペースで長く走るので、スピードを出しにくいフォームになりがちです。したがって、ウルトラマラソンの時期であっても無理ない程度にスピードを上げて走ることは有効です。
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年齢が増すごとに速くなっているが気をつけていること
疲労を無視して走った結果、立て続けに二度中足骨骨折を経験しているので、それ以来疲れが抜けていないと感じたら完全休養するか、走ったとしてもゆっくり短めの距離で切り上げたり歩くようにしています。(練習会では新澤さんにペース落とすように注意されてますが・・・)あとはあまりストイックに考え過ぎない事でしょうか。タイムやペース等に固執すると結局無理な練習をして故障へと繋がっていくので。自分の身体の声に敏感でいたいと思っています。
本人はこう書いていますが、それでも今回はGWに207kmレース、疲労が抜けないまま足柄峠で練習、会津の前の週に63kmレースと結構無茶しています。それでも痛みが出そうだとか危なそうというタイミングでは無理しなくなりました。本当はもう少し無理のレベル感を落とした方が故障リスクは下がるのだけど、基本走ることが好きなランナーであり走れなくなった時の辛さは身にしみて分かっているので以前より無理はしないだろうと思っています。それでも練習会に来た時は、常に身体の状態を聞くようにしています。その会話の一言で故障を防ぐこともできるからです。
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