ミズノウエーブデュエルPRO QTR

先週金曜日にミズノウエーブデュエルPRO QTRを購入しました。発表されてから発売までタイムラグはありましたが、ようやく手に入りました。購入してからまだ履いていませんが、なぜ購入したのかやどのような場面で使いたいかなど紹介します。

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メーカーページの文言

メーカーの商品ページにはこのような文言が書かれています。(引用します)

つま先〜踵への独自のソール形状によって筋腱の負担を軽減し、スムーズなフォアフット接地をアシスト

重量

164g(25cm)

重量に関しては、ナイキズームXストリークフライ(154g)など、もっと軽量なシューズはありますが、ナイキ・ヴェイパーフライネクスト%2やアシックス・メタスピードスカイプラスなどより軽量です。

サイズ感

私は25cmを購入しましたが、このアルファフライやヴェイパーフライネクスト%2も同じサイズです。また幅は狭くはありませんが踵のホールドも中々のレベルです。

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履いた感想

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土曜日のM×Kディスタンス5000mのレース前後に履いて良い感じなら、翌日の公認5000mで使うつもりでしたが、あいにく雷雨になってしまってアップジョグもほぼ出来ない状態でスタート時間になりました。開始時間を遅らせたためレース後の時間はなく土曜日は試すことはできませんでした。

日曜日は公認記録会なのでシューズ規制があり、QTRとアシックスメタレーサーLDを持って向かいました。

会場についてQTRを履きアップジョグと短い距離を流して見ると良い感触でした。会場はサブトラックなので、敷地面積にたいして400mトラックをギリギリ押し込めた競技場なので、トラック周囲は狭く、また公認競技会のため、フィニッシュエリアは閉鎖されている。またトラックのアウトレーンも走れないので、スペースを見つけて往復しました。そのような走りなのでペースが分からず感覚より速く走れているのか、同じなのか、遅いのかを試すことができませんでした。

ただ前方への推進力や転がりの良さを感じたのでレースで使ってみよう?なんて気持ちにもなりましたが、靴擦れなど起きたら嫌なのでやめました。

シューズを履いて走ったなんて言えないくらいの感覚ですが、感じたことはこちらです。

・25mm以下のシューズを履くと感じる地面との近さ・薄さは感じず、厚底シューズから履き替えても違和感は少ない

・踵部はないが、爪先立ちで走るような感覚ではない。

・違和感と言うほどではないが、踵がなく、通常シューズの半分くらいの面積で受け止めるからか、接地時に中足部にやや押し付けられ感があった。

800m〜10000mの公認トラック競技で使える

800mから10000mまでの公認トラック競技では靴底の厚さは25mm以内のシューズやスパイクのみ使用できますが、このシューズはルールに適合しています。

どう見ても厚底シューズに見えますが、ルールの隙間を巧みについたシューズなのです。

日曜日のレースは招集時にシューズ計測があったので計測してもらうとOKでしたが、計測係の方々もシューズを見て驚いていました。

計測時の写真はありませんが、計測はこの辺りの厚さを測ります。

メジャーを当てた上部にインソール分の厚みが加わりますが25mm以内には収まっています。

ただ、シューズの真ん中辺りは35mmくらいありそうです。

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どのような場面で使用するか?

トラック公認競技会の5000mや10000mを厚底シューズの感覚で走れるのではないかと思ったのが今回購入した理由です。800mならスパイクだけど、私くらいのレベルだと1500mになるとスパイクよりこちらの方が速く走れるかもしれません。

もちろんロードでも試してみますが、ロードで履くシューズもいろいろあるので、レースで履くことはないでしょう。またスパイクに慣れていないランナーが、スパイクを履いて走るトレーニングとして使うのも良いかな。と感じました。

今後ルール変更はあるか?

画像を見ても、QTRは25mm以内のルール適合シューズとは見えません。

アシックスメタレーサーLDは25mm以内の規定合致モデルですが、ギリギリのモデルです。そのスパイクと重ね合わせて見るとどう見ても厚いですよね。

シューズ計測について

シューズ計測については以下のように決まっています。

前足部・・・靴の内部の長さの75%にある靴の中心点とする。

ユニセックスサイズ 42(EUR)(=26.5~27.0cm)の場合、前足の中心は靴の内側の背面から約 203mm の位置

踵部・・・靴の内部の長さの12% にある靴の中心点とする。

ユニセックスサイズ 42(EUR)(=26.5~27.0cm)の場合、踵の中心は靴の内側の背面から約 32mm の位置

これらの位置よりも外側の部分靴底の厚さは、本規程の技術的要件とは無関係とする。

ざっくりですが、私のシューズは25cmなので、踵部は背面から3cmの中心点で、前足部は18.75cm(爪先から6.25cm)の中心点になります。

現在のルールだと、踵から3cmの位置の厚さ、爪先から6.25cmの位置の厚さとも25mm以下だから規定内です。QTRはその内側が盛り上がっているのです。

私は元々金融機関に勤務していましたが、金融商品の中にも、その時の法律や通達などに合致した中で隙間・抜け穴的に節税に使われているものはありました。ただその手法を使う人が増えてきて、監督官庁や税務当局の目に余る状況になると、新たな通達が出てそれらの節税対策が使えなくなることはありました。

QTRは現在はOKですが、現在の計測方法について『全ての位置で25mmを超えてはいけない』と変わるだけで使えなくなります。

ただ、QTRをエリート選手が履いた場合に、ドラゴンフライやエアズームヴィクトリーなどスパイクより明らかに速く走れるシューズとは思えません。エリート選手ならスパイクの方が速く走れるでしょう。その状態なら規制が変わることはないと私は思います。

もし、この手法を用いたスーパースパイクを作るメーカーが出てきてタイムが大きく変わるようなら規制が変わるかもしれません。

(*2024年11月から、現在800m以上は25mm以内の厚さを20mm以内に変更されます。)

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