2月5日に開催された別府大分毎日マラソンに参加しました。2021年は中止、2022年は直前にエリートと地元ランナーのみの縮小開催が決まり出場できなかったので3年ぶりでした。
レース後にFacebookページに結果を投稿したところたくさんのアクセスいただきありがとうございました。
今回は結果的に体感イーブンペースで走り、ギリギリですがサブ3できました。レース前の状態を含めて記憶を記録に残しておきます。
先々、別大マラソンを走りたい方や、サブ3目標の方だけではなく、レベル関係なくマラソンを走る上で知っておいた方が良いことなど書いておこうと思います。
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リザルト
2時間59分47秒(ネット 2時間59分15秒)
(参考)2022年のマラソン結果
東京マラソン 2時間59分13秒(2時間59分03秒)
金沢マラソン 3時間01分17秒(3時間01分00秒)
防府読売毎日マラソン 2時間59分03秒(2時間58分41秒)
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レース当日スタート前
スタートは正午ですが、今年はゼッケンごとに会場へのシャトルバスの時間が指定され、大分駅8時20分に出発し、うみたまごに8時40分には到着。
プレスタートまで3時間ありましたが、ルコエランでマッサージしたり、補給食を食べたり、アップをしたり、音楽聞いたり、応援に来ていただいた方とあったり、トイレ行ったりしたらあっという間に時間になりました。
(*)私と面識のある方で、RUCOE RUN購入希望の方は連絡ください。
今回、初めてアルファフライ(初期モデル)でフルを走るつもりでしたが、迷いもありヴェイパーフライネクスト%2も持参していきたので履き比べて、最終的にアルファフライにしました。
コロナ禍後は、2021年の青島太平洋マラソンから2022年の防府読売マラソンまで全てヴェイパーフライネクスト%2を履きましたが、別大ではアルファフライ試してみようと、江東シーサイドマラソン10km→足立フレンドリーハーフマラソン→イヤーエンドマラソン(ハーフ)→ハイテクハーフマラソンと使いました。
マラソンペースで走ったイヤーエンドマラソンでは余裕をもって走り終えたので30kmくらいは問題なく走れる感覚はありました。逆に終盤どうなるかは走ってみないと分からない感じですが、結果はどうあれ気付きはあると初志貫徹しました。
天候的には、朝9時時点でも日差しが強く、結構暖かいので、3時間後から6時間後のレース中は更に気温が上がることが予想できました。
日差し対策などは必須と、ホテルでアグレッシブデザイン・ファイターを塗ってきましたが、重ね塗りしました。
準備中にミスしたのは、手袋を持ってきたのに、結構暑くなりそうだったので、仮に風が強くなり指先が冷たくなってもアームカバーを下げて指まで入れてしまえば大丈夫と装備しなかったことです。
参加人数に対して必要十分な仮設トイレがあるのと、例年以上に参加者が早い時間帯から会場に滞在しているから、混雑することなく、入りたい時に入ることができました。
(アドバイス)
多くのフルマラソンは朝スタートで、正午スタートのレースは制限時間の短いエリートレースに限定されます。何回か経験すると慣れてきますが、今回初めて走った方はいろいろ戸惑いはあったと思います。私も過去失敗したことがありますが、食事のタイミングが結構難しくてホテルで朝食をとっただけだと時間が空きすぎてしまうので、会場で食事をするのだけど食べすぎてしまったり、消化の悪い食べ物を食べたりしてしまうことです。またあれやこれや使い慣れていないサプリメントを飲み過ぎるのも体調を崩します。
今回、私はホテルで前夜コンビニで買っておいた、おにぎり1個と、カップうどんを食べました。コンビニおにぎりは塩分が少ないので、塩分多めのカップうどんの汁を全部飲みました。日常生活であればカップ麺の汁を全部飲むって不健康な感じですが、マラソン前には良いと思いました。ちなみに日常生活でカップ麺はほぼ食べずに、たまにカップ焼きそばを食べる程度です。
会場ではゼリー飲料1個と、モルテンドリンク、経口補水ドリンクなど飲みつつ、スタート40分前からアスリチューン・エナゲインを2個取りました。固形物をとっていないのでスタート時にお腹が張るなどもありませんでした。フルマラソンに限らないけど、レース中にもエネルギー補給をするのだから私は食べすぎないようにしています。この辺りは個人差が非常に大きく、トップアスリートが朝ごはんにどんぶりを何杯も食べるなど紹介されていると聞いて自分もとやってしまう方もいますが、普段からそのくらい食べているなら良いけど、普段と違うことをすると大体体調をおかしくします。
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スタート位置
スタート位置は以下の順になります。
- カテゴリー1(招待選手含む) ・・・204名
- 視覚障害者部門 ・・・8名
- カテゴリー2 ・・・1,115名
- カテゴリー3 ・・・625名
- カテゴリー4(陸連登録者) ・・・1,351名
- カテゴリー4(陸連未登録者) ・・・870名
私はカテゴリー3なので、全体の半分よりやや前くらいの位置でした。
ゼッケン番号順に整列し、ゼッケン番号は資格タイム順に割り振られ、自分より前の選手は自分より速い選手なので、例年スタートはスムーズです。ただ今年は大会中止の救済措置として、通常は過去2年間の資格タイムが過去5年間に延長されたことで、必ずしも前にいる選手が現時点で自分より速い選手とは言えなくなったこと、久々のレースの方もいることがどう影響するか心配してましたが、結果としてはロスタイムは32秒と例年と同程度でした。
レース展開
スタート直後は周りのランナーの流れがスムーズになるまではとにかく慌てず焦らず周囲の動きを注意して走らないと、接触や転倒リスクが高まるので流れに乗って走ったことから自分が走りたかった4’08/km前後の流れに乗り損ねて、流れがスムーズになると周りは4’15/kmくらいのペースになっていました。
前半は4’08/kmで刻む予定だったので、やや抜かし気味に走りましたが、それでも4’15/km前後で走る選手の層が分厚くて、これでは遅いと、前の選手を抜いたり、後ろから抜いてくる選手に付いていくも、4’12/kmペースまでも上がらないのです。無駄な体力を使いたくないので、ここは無理せずサブ3ペースよりやや速いペースをキープし、後半余裕があれば上げようとそのまま走りました。
10km通過は42分29秒と、サブ3ペースに対してロスタイム32秒の借金は返済しましたが、そこから中間点までも思うようにペースは上がらない。心肺的にも余裕はあったので特に焦りはないのだけど、レース前にはハーフを1時間28分切って通過しようと思っていたのに1時間29分17秒と1分半くらい遅い。その辺りではどこで切り替えてペースアップしようかなんて考えていました。
私は5kmごとにラップをとっていますが、体感的に前半と同じようなペースで走っていると25kmから30kmのラップが21分24秒とサブ3ペースより遅くなってしまいました。
おそらくこの辺りでも向い風の影響があったと思うけど、次から次へと落ちてくる選手を抜いているのでペースが落ちた感覚はないままペースダウンしている危ない状況でした。
30kmからは向かい風が分かるくらい強くなり、給水でこぼした水が手脚を冷やし、またアップダウンがある区間なので自分でもペースが落ちてるのは分かりましたが、35kmの折り返し後に追い風に変わるまでのだから、ここは無理しない。と体感イーブンのまま走りました。結果的にこの区間は21分59秒もかかり、35km通過は2時間29分20秒。
計算すると、これってサブ3ギリギリペースで走っていることが分かり、1トラブル、1ミスでサブ3が出来なくなる状況でした。(今計算すると2時間29分17秒がイーブンペースなので超えていました。)
ただ、不思議と焦りはなく、ランナーズアップデートは直近5kmのタイムから予想するから、今3時間01分とかになっているんだろうな。なんて考えていました。ただ、一旦5km22分に落ちたペースを4’15/kmペースに上げて、そこからさらにペースアップしようとするもたいしてペースは上がらない。
少し戻るけど、30km辺りから、アルファフライのエアポッドがパンクしたんじゃないかと感じるくらい接地感が不安定な時がありました。レース後に確認するとパンクはしてないので、向い風とアップダウンでフォームが少し崩れていたのと、アルファフライでの未体験ゾーンに入ったことで脚の疲労が出てきたのでしょう。
そんなこともあり、ラスト5kmで心肺的にはまだ多少の余裕はあったけど、無理すると脚が攣りそうな気配を感じたので残り距離とタイムを計算して、このペースで行けばサブ3という辺りで落ち着けて競技場に残り2分切って入りました。ラスト300m辺りで80秒少し、残り200mで1分だったのでサブ3は確信してそのままフィニッシュ。
走ってる時は不思議と焦っていないのだけど、レース後にラップを見るとヒヤヒヤの展開でした。
ラップ
通過タイムや5kmごとラップはこちらです。
サブ3(2時間59分59秒)の平均ペースで走った時のスプリットと、今回のスプリットの差を右端に掲載しました。+は平均ペースを超えている借金で、マイナスは貯金と考えてください。
計測点 | サブ3 ペース | スプリット | ラップ | 差 |
start | 0:00:32 | |||
5km | 0:21:19 | 0:21:23 | 20:51 | +4秒 |
10km | 0:42:39 | 0:42:29 | 21:06 | -10秒 |
15km | 1:03:58 | 1:03:33 | 21:04 | -25秒 |
20km | 1:25:18 | 1:24:41 | 21:08 | -37秒 |
中間点 | 1:29:59 | 1:29:17 | 04:36 | -42秒 |
25km | 1:46:38 | 1:45:57 | 16:40 | -41秒 |
30km | 2:07:57 | 2:07:21 | 21:24 | -36秒 |
35km | 2:29:17 | 2:29:20 | 21:59 | +3秒 |
40km | 2:50:37 | 2:50:33 | 21:13 | -4秒 |
finish | 2:59:59 | 2:59:47 | 09:14 | -12秒 |
手袋は必要だった
アームカバーがあるから、指先が冷たくなったら下ろせば良いと手袋をしてなかったけど今回は必要でした。前半は暑かったのでアームカバーも下ろしてましたが、向い風になると一気に体感温度が下がったので、肘上まで引き上げました。指先が寒いと感じたのは30km過ぎで、指が悴んでジェルが開けにくくなったことです。ジェルにはこんな加工をしていたので補給はできましたが、指をうまく使えないと補給するのが面倒になりガス欠気味になります。
脚攣り者が続出
今回は日差しが強いことから塩分補給はしっかりしないと脚攣り者が多そうと予想してましたが、実際中盤から脚攣りで歩く選手が増えてきて、フィニッシュ後に競技場で応援してると、脚攣りで転倒している選手もいました。
私は塩分多めの朝食にして、スタート前に経口補水ドリンクを飲み、12km辺りで経口補水パウダーを飲むと、結構しょっぱく感じたので、塩分は足りてるのかな。と感じました。そこから向い風になると寒くなってきたけど空気は乾燥しているので、30km辺りでとろうかと思ったけど、指が悴んでいたこともあり大丈夫だろうととりませんでした。結果的には終盤やや脚攣りの気配があったくらいですみましたが、フィニッシュ後には顔に塩吹いていたから、やはり30km辺りでとったほうが良かったです。
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レース後のアルファフライ
レース後、洗う前のアルファフライです。先ほど書いたようにエアポッドはパンクしていません。
まだ走行距離は大したことありませんが、爪先側のラバーの溝がだいぶ摩耗してきました。
今回走っている時はさほど脚へのダメージは感じなかったけど、レース翌々日の昨日は階段の下りでは前ももの張りが結構ありました。ヴェイパーフライネクスト%2を履いた昨年の3レースはそこまでの張りはなかったので衝撃は大きいのかもしれません。
今回このシューズに合わせたソックスはアールエル・ワイルドペーパー5です。
私はメリノウールと和紙素材を使い分けていますが、使い分けの際に気をつけていることはシューズとのマッチングで、この2種類で比較しても生地の厚さが異なるので同じシューズを履いてもフィット感が変わってきます。
アルファフライはやや幅が広めなので通常はメリノウールを履き、ヴェイパーフライネクスト%2はやや狭いので和紙素材を選びます。今回はやや足が浮腫んでいたので薄めの和紙素材を選びました。
五本指ソックスを履く前は、指の間によく血肉刺ができてストレスに感じていましたが、五本指ソックスにしてからはそのようなことはほぼ記憶にないです。たまに20kmほど走る練習で油断してラウンドタイプを履くと擦れてしまうこともあるので、私の場合は普段履きは別にして走る時は余程のことがなければ五本指ソックスが合っているようです。
*現在メーカーページにてサイズ限定ですが、このソックスがアウトレット価格になっています。
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前半我慢して終盤の失速を予防
昨年3レース走り、金沢マラソンはトイレ・ロスがあり3時間01分でしたが、そのレースも終盤失速はしていません。今回のレースを含めて4レースとも結果だけ見ると終盤も失速していません。
筋力やランニングフォーム、補給などの関係もありますが、一番大きいのは前半余裕あるペースで走っていることです。特に心拍数上昇には気をつけています。
今回のレースプランは前半もう少し速く入る予定でしたが、上記で書いたような状況もあり結果的にほぼイーブンペースになりました。
こちらは過去4レースのラップ分析ですが、コースや気象条件も違うのにほぼ同じようなタイムで、レース展開もほぼ同じです。(金沢マラソンは前半にトイレロスが1分少々あったことを差し引くとほぼ同じような結果になります。)
大会 | タイム | 前半 | 後半 | 前半比率 | 2.195 |
東京 | 2:59:13 | 1:28:16 | 1:30:57 | 49.3% | 9:12 |
金沢 | 3:01:17 | 1:30:44 | 1:30:33 | 50.1% | 9:17 |
防府 | 2:59:03 | 1:28:56 | 1:30:07 | 49.7% | 8:51 |
別大 | 2:59:47 | 1:29:17 | 1:30:30 | 49.7% | 9:14 |
私の場合は脚が終わるよりも先に心肺が苦しくなってしまいます。そして2021年の青島太平洋マラソンのように高い心拍数を我慢して一定時間走ると心拍異常を起こしてしまいます。そんなこともあり2022年の東京マラソンからは前半と言わず30kmあたりまではキツくなるような心拍数にならない(=ペース)ように走るようにしています。
ランナーのタイプをスピード型、持久型で分けるなら、私は間違いなくスピード型です。VDOTで計算すると1000m2分59秒と同等のタイムは2時間45分、1500m4分42秒と同等は2時間47分、5000m17分42秒と同等は2時間49分、ハーフ1時間22分40秒と同等は2時間52分と距離が長いほどタイムは落ちます。
そしてスピード型のランナーは前半は速めに入りがちですが、私自身のことを考えると、スピード型のランナーほど前半は抑えめに入った方がタイムは良くなるのではないかと感じています。
今回は季節的に思うように調整が進まなかったのを直前10日で突貫で仕上げたので、スタートしないと分からない状態でしたが、自己ベストは出せないまでもサブ3できたのだから満足です。
東京マラソンは良い状態で走れるよう調整していきます。
古野と申します。別大お疲れ様でした。私も別大走りましたので、文章その時のこと思い出しながら楽しく拝読しました。
スタートから、ゴールまでの心理など詳細な分析をされていて参考になりました。
私もカテゴリ3でゼッケン2175だったので、近い位置ですね。ニアミスしてたかもですね。