今年のハイテクハーフマラソンは整列位置の目安として『1時間15分以内』『1時間15分〜1時間30分』といったプラカードを持った大会スタッフが配置されたことで、私から見ても昨年のようにスタート後巡航スピードに入るまでにキロ5分のランナーを抜きつつ、キロ3分のランナーに抜かれるといった危険な場面は減りました。
私は『1時間15分〜1時間30分』のブロックの前方に並び、ロスタイムは13秒でした。もちろんゼッケン番号や風貌などから絶対に『1時間15分以内』じゃないよね。という方も多少はいましたが、参加ランナーのモラルは結構高いと感じました。
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ロスタイム10秒以内の64%は1時間15分以内
主催者発表のリザルトを分析すると、グロスタイムとネットタイムだけでも色々見えてきます。私が見た感覚が実際はどうだったのかを検証してみました。
まず、スタートブロックに最終的に整列する前に、隙間から前に出る選手もいますが、1時間15分以内の整列位置に並んだ選手のロスタイムは、私のロスタイムから考えると11秒ほどと推測されるので10秒以内で調べてみると以下のことが分かりました。
ロスタイム10秒以内の選手は216名で、そのうち1時間15分以内で走った選手は139名。比率にすると64.4%でした。もちろん1時間15分以内を狙っていたが、失速した選手もいるので1時間20分以内で走った選手を調べると198名と全体の91.7%を占めました。それ以上のタイムも選手も18名いますが、その中には1時間15分以内を狙う力がありながらも体調が悪くなった方もいるでしょうから、私が見た感覚と実際のデータはほぼ一致です。
本大会の計測はスタートとフィニッシュのみで5kmごとや折り返し地点の計測はないので、それぞれの選手がどのくらいのタイムを狙っていたかは分かりません。1時間15分以内を狙う平均ペースで5km通過は17分46秒になるので、結果はともかく5km通過が19分とか20分かかっている選手は正しい位置に整列していないということです。
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正規の位置に並べなかった速い選手も
逆に1時間10分以内で走った選手の中にロスタイムが1分以上の選手もいました。正式タイムのグロスタイムではなく、ネットタイムで良いとあえて後ろからスタートしたのか、トイレや荷物預けに時間がかかり整列に間に合わなかったのどちらかでしょうが、実際スタートして巡航スピードになってから結構なスピード差で私を抜いていく選手もいました。
登録の部は持ちタイムごとにゼッケン番号を割り振り、100人単位くらいでスタートブロックを作り、スタート10分前くらいまではそのブロックに入れるようにして、スタート直前までブロック間を詰めないようにすればスムーズで安全なスタートができます。さほど難しいことではないので、ぜひ検討してほしい事項です。
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グラフにしてみた
タイム(グロス)とロスタイムの分布図を作ってみました。横軸はタイムで、縦軸はロスタイム(秒)です。
分布図にしてみると、改めてハイテクハーフの特に登録の部のレベルの高さがよく分かります。中央値を調べたら1時間25分22秒でした。ネットタイムで検証すると1時間24分28秒だったのでほぼキロ4ペースです。
またスタート直後は相当な密集であることも分かります。
スタートから20秒で1/3の選手が通過しているのが分かります。コース幅が狭いのでスタート直後は相当な密集ですが、徐々に落ち着いていくのがよく分かります。
ロスタイム | 通過順位 | 区分人数 | 比率 |
10秒以内 | 217 | 217 | 18.3% |
20秒以内 | 400 | 183 | 15.2% |
30秒以内 | 526 | 126 | 10.5% |
40秒以内 | 631 | 105 | 8.7% |
50秒以内 | 716 | 85 | 7.1% |
60秒以内 | 785 | 69 | 5.7% |
それ以上 | 1,203 | 418 | 34.7% |
今回、私が感じたモラルの高い選手が多かったことを客観的データで検証することができましたが、速い選手から順にスタートすれば安全なだけではなく、結果的にスムーズに選手が流れるので全体のスタートロスは短縮され、さらに自分自身の周りの選手は自分と同レベルの選手なのでオーバーペースにもなりにくく良い結果にも繋がります。
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