55歳で初めて5000m17分台が出せた理由

10月21日開催されたM×Kディスタンス5000mで17分53秒2の自己ベストを出しました。この時は、なぜこのタイミングで自己ベストを出すことができたのか書こうと思いつつ、その直後の東日本マスターズ陸上選手権や、月例赤羽、翌週の146kmジャーニーランとレースが続き、それらの記事を書くために後回しになりました。

今回の結果は、今まで試行錯誤してきたことが結果に繋がったのだから嬉しかったです。

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38歳で初めて大会に出てから既に17年間が経ち55歳になりました。その間にも17分台を出したいと大会だけではなく練習でも狙って走ったが出せなかったタイムが、「5000mでタイムを出すための練習」ができていないこの時期に出せたことに驚きました。

もちろん、同世代にも16分台で走る友人はいますが、私は、他人との比較より、過去の自分自身との比較を重視しています。比較する際は友人などという狭い範囲ではなく、レベル感を掴むために世界記録の何倍なのか?という視点で考えるようにしています。

話が逸れるので簡単に触れます。

男子5000m世界記録 12分35秒36 私のタイム 17分53秒2 世界記録との倍率 1.42倍

男子マラソンの世界記録 2時間01分39秒 この1.42倍は2時間52分44秒

ちなみに5000m17分53秒2のVDOTのマラソン同等タイムは2時間51分19秒と、世界記録(現在の人類の限界値)と比較するとレベル感を掴むことができます。

また男女の世界記録や日本記録を比較すると男女差は概ね1.1倍であることが分かります。

私は、様々な種目で世界記録の1.4倍以内を目指しています。

これから書くことは、私より速い、遅いとか、年齢とか関係なく、参考になることはあると思うので、役立ちそうと思ったことは取り入れてみてください。

私の以前の自己ベスト 18分13秒(2019年)→今回のタイム17分53秒2

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長距離レースに求められる能力は、距離によって重要度は変わってきますが、概ね以下の能力が必要と言われています。

  1. 心肺能力(VO2maxやLT値向上など)
  2. 筋力・筋持久力
  3. 効率的なランニングフォーム
  4. 上記能力を維持できる中での軽量化
  5. レースマネジメント
  6. 心身のコンディショニング能力

分類の仕方は少し難しいので、まず上記要素が絡み合っていることは間違いありません。例えば、ランナーにとって体幹を強化することは大事な要素ですが、体幹をなぜ鍛えるかと言えば、腹筋が割れるとカッコ良いからではなく、効率的なランニングフォームを維持するために必要です。また体幹を鍛えることで脂肪燃焼しやすくなれば余計な体重を落とすことができます。

以前の自分より速く走りたいと思えば、何をすれば良いのかを明確にして必要な能力をあげるためのトレーニングをする必要があります。漠然とインターバルでスピードをつけたいとか、マラソンの終盤に失速しないよう30km走をしようというだけでは短期的に結果は出たとしても、継続して速く(強く)なることは難しく、すぐに頭打ちになります。

現時点の能力を把握→目標達成に足りない能力を把握→実践→適宜微調整

かなり大雑把ですが、上記のように考え計画的に実行している人と、考えないで同じことをしている人では大きな差がついてきます。

特に、現時点で足りない能力・劣っている能力が明確であれば、そこは大きな伸びしろです。

一般に好きな練習は得意な練習で、嫌いな練習は苦手な練習です。その嫌いで苦手な練習は従来足りていないことが多いのだから伸びしろは大きいです。

その時点の自分の限界を100点とし、得意な練習で身につく能力が90点に達しているなら、その練習を繰り返しても伸ばす余地は10点しかありません。苦手な練習で身につく能力は50点だったとするなら伸ばす余地は大きく、少し練習量を増やすことで、10点、20点簡単に伸ばすことができます。時間的コストから考えるとコストパフォーマンスが高いのです。

私が5000mで17分台が出せなかった時に不足していた能力はいくつかありますが、特に心肺能力が不足していました。コロナ禍以前の1500mの自己ベストは2018年に出した4分54秒で、そのタイムもやっと出すことができたタイムで、なかなか5分も切れませんでした。

VDOTで、4分54秒の同等タイムを調べると5000mは18分09秒で、5分だと18分31秒ですから、当時の5000mのタイムとほぼ同じレベル感です。VDOTが絶対とは言いませんが、実際3分30秒ペースで走るとかなりキツイのだから心肺能力は不足していました。それに加えてキツくなると体幹が保てずフィームが崩れていたようにも記憶しています。それを改善するには、レースペースで走る心肺の余裕度を高めるトレーニングをする必要がありました。さらに後半になってもフォームを崩さないための体幹強化と身体の使い方を覚えることも必要でした。

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では、私自身、上記に挙げた能力をどのように高めていったのかを記憶と、記録を元に書き出してみます。

1.心肺能力(VO2maxやLT値向上など)

主な練習

上記で、5000mのタイムを伸ばすための練習ができていないと書きましたが、具体的にどのような練習ができていなかったのかというと、5000mのレースペースで走る1000m×5-7本などのインターバル走です。この練習を軸に400mなどショートインターバルや、2000mなどロングインターバルなど組み合わせていくことが必要と考えてますが、このようなインターバルは、織田フィールドが使えなくなってからは蒸し暑い時期に1回しただけで明らかに不足していました。

その不足をどう補ったかというと、ウルプロ練習会でサブ3.5やサブ4レベルの負荷で走る機会は多くあります。この負荷はマラソンペースより遅いペースですが、AeT値レベルでじっくり走る時間を増やしたことで心肺能力が高まってきたように感じています。以前は心肺能力を高まるには少なくともLT値レベルまで心拍数を上げないと難しいと思っていましたが、このような負荷の練習にプラスして月に何回か中距離レースを入れて全力で走ることで十分に身につくことを自分自身感じました。いつも全力で走っていたら故障しちゃうけど心拍数を最大心拍数に近づけるようなレースを定期的に入れたことは私には大きな効果がありました。

また、2週間に1回ほどの頻度ですが、中距離レースのために200mや300mのレペテーションやショートインターバルを行いました。

補助的な練習

低酸素化の高地トレーニングが心肺能力を高めるために効果があるとされていますが、ケッズすみだ併設のハイアルチリカバリーに定期的に通って標高2400m程度の低酸素状態でトレーニングをしています。こちらは発汗量も多いのでダイエット効果もありそうです。

サプリメント

毎朝、CCP(Catalyst Cardio Performance)を7粒飲んでいますが、このサプリメントには心臓のポンプ作用を強化する可能性のあるコエンザイムQ10と、血管の拡張を通じて血流改善に働きかけるというデータのあるブラックジンジャーが配合されています。こちらは飲んですぐに効果が出るというものではありませんが、効果を効果を体感している愛用者が多いサプリメントです。

また、上記のように時間をかけて取り組んだり、摂取したりではなく、即効性を求めて使ったのは、アスリチューン・エナゲインです。こちらは5000mのレース前に時間をあけて2つ飲みました。エナゲインには素早く血液の流れを良くするために 「生姜エキス」と「シトルリン」というアミノ酸を配合しており、さらに主原料は「アンセリン・カルノシン」で、この成分は 「疲れにくく、疲労の回復も早い」という特長があるアミノ酸です。中距離レースですからエナジージェルは使いませんでしたが、エナゲインの2個摂取は自転車レースでは流行っているようです。

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2.筋力・筋持久力

ウルプロ®︎OTS

ウルプロ®︎OTSは最初の緊急事態宣言で練習会を休止していた時にスタートさせ、練習会を再開後も継続している、オンラインによるストレッチとトレーニングです。既に348回終了しましたが、私自身がランナーにとって必要と考える部位の筋力を鍛えることと、使い方を反復しています。負荷の調整ができるのと、基本自重で行うのでケガのリスクも小さいトレーニングですが、短い時間集中してトレーニングを行ったことから、特に体幹周りの筋肉と、尻、太モモ周りの筋力がつきました。(継続して参加しているウルプロメンバーのランニングフォームはかなり改善しております。)

中距離レース

上段にも書きましたが、800mや1500mの中距離レースを全力で走ることは、相当な筋トレ効果があります。時に50代になると筋力は落ちやすくなると言われている中で、私は筋力がついていると感じているのだから効果は体感できました。

ウルプロ練習会

ウルプロ練習会のペーサーを行う機会を使って、中距離レースなどで疲労した状態でマラソンペースより遅いペースで一定時間走る頻度を高めたことで筋持久力の効果はあったと思われます。

ホエイプロテイン

筋力量を増やそうと、半年ほど前から、ホエイプロテインのCatalyst WHEY PROTEINを毎朝飲んでいます。プロテインはトレーニング後に飲む方が多いですが、私は持ち運びが面倒なので、外で飲む時はコンビニで購入しています。こちらのプロテインは変な匂いや人工的な味がしないので、同じ味ですが全く飽きずに飲んでいます。朝食として豆乳に溶かして飲んでいるので置き換えダイエットとして私は使用しています。

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3.効率的なランニングフォーム

この項目に関しては、書く内容が多いので簡単に書きますが、効率的なランニングフォームを作るために役立ったと思われる項目だけ掲載します。

動画撮影(自分のフォームをイメージするため)

モーションセンサー(自分のフォームを数値可して客観視するため)

中距離レース(スピードを出すには効率的なフォームが求められる)

ウルプロ®︎OTSにより体幹が安定し、身体のバランスが整った

どうすれば地面に力が伝わるかを試行錯誤した

アイテム活用

(星野和昭さん)

これだけは紹介しておきますが、数年前よりランニングネックレスKernelを使用しています。こちらは世界レベルで戦うウルトラランナーも使用していますが、ランニングフォームが安定しない方にはオススメです。

4.上記能力を維持できる中での軽量化

長距離を走るにおいては筋力など同じ身体能力であれば体重が軽い方が良いタイムで走ることができます。ただし無理に体重を落とすことは短期的には良い結果になったとしても、長期的に無理をするとパフォーマンスを落とすだけではなく、健康を阻害する恐れもあります。そのようなこともあり、私は無理なダイエットはしないで、食べたいものを食べるようにしています。そもそもそれほどたくさん食べる方ではないので、体重が大きく増えることはありません。特に負荷の高い練習をした時は栄養素を考えてしっかり食べるようにしています。それでもコロナ禍に入り練習量が落ちた時は62kgほどあった体重が今では58kg前後で落ち着いています。

無理せず4kgほど落ちたのは、練習会やウルプロ®︎OTSでトレーニングする時間が増えたことと、朝食をホエイプロテインに置き換えたこと。そして、CCP(Catalyst Cardio Performance)を毎日摂取している効果もあるのでしょう。CCPに含まれるHCA、Lカルニチン、ブラックジンジャーはダイエット効果がある成分です。

5.レースマネジメント

マラソンやウルトラマラソンでタイムを出すためにはレースマネジメントは大きな要素ですが、距離が短くなると、レースマネジメントの重要性は相対的に低くなってきます。タイムではなく他のランナーとの勝負であれば駆け引きなどあるのでしょうが、私はそのようなレベルではありません。ただ、どのようなペースで走るのが最も良いタイムで走れるかは試行錯誤しています。これは個人差があり、また私自身でもその時の体調や練習状況により変わってきます。まずは自分自身で色々試してください。

私は、9月から5000mを再開しました。久々に5000m走った時は、どのくらいで走れるか全くわからないので、18分半のペーサーについて走りましたが、中距離のペース感覚が身についてしまっているので序盤はペースが遅くて詰まってしまうのです。そのペースでもそもそも5000mの練習ができていないので3000m辺りで保てなくなりました。

その結果を元にして次の5000mは3000m以降ペースダウンすることを織り込んでスタートから3’30/km(1周84秒)で走りました。なぜならどちらにしても3000m以降は落ちるのであれば前半はブレーキがかからないように走れば貯金ができると考えたのです。そして3’30/kmペースでどこまで走れるのかを試してみたかったのです。この時は疲労が溜まっていたこともあり、2500mでキツくなりましたが良い経験になりました。

そして、自己ベストを出した時は、その2レースを参考にして、18分切りを目指す1周86秒のペーサーについていきました。結果として84秒と比べ2秒遅いとかなり余裕度が高まり3000m辺りでキツくなるも耐えることができました。

18分46秒→18分26秒4→17分53秒2

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6.心身のコンディショニング能力

現在55才の私にとっては、コンディショニングは非常に大事なことで、疲労を溜めすぎないようにしています。疲労を溜めないのは「体」だけではなく「心」もです。「心」のストレスを溜めないようにしているのは今回に限った話ではありませんが、多くの市民ランナーにとっては「走ること」や「記録を出すこと」を義務感にしてしまうと、走ることが詰まらなくなってしまいます。私は自己ベストを出そうと、試行錯誤していますが義務感にはしていません。どうすれば出せるだろうと楽しんでいます。そして身体が疲れている時には無理しないようにしています。

故障しない・疲労を溜めない

過去の自分を越えるために最も大事なことは故障しないことだと思います。年齢は関係ありませんが、年をとればとるだけ故障した場合に回復に要する時間やモチベーションを要するので、まずは故障しないよう気をつけることです。転倒などの怪我は突発的なものであり避けることができない場合は多いですが、故障の場合は走れなくなるような状態になる前にだいたい前兆があります。その前兆に気づいて故障を回避できるか、そのまま故障に向かうかは大きな岐路になります。

そのために、私は走りすぎないようにしています。月間走行距離を何キロ走ったら走り過ぎなのかは人それぞれです。また同じ距離であっても練習内容によっても変わってきます。具体的数値を上げると私は走行距離300kmを超える月は少なく、概ね200-250km程度です。もちろんウルプロ練習会を含めてです。

またウルトラマラソンなど長い距離を走った後にはしっかりとリカバリー期間をとるようにしています。

目標タイムなどにより、目安になる練習量はありますが、その練習量(走行距離)を追い求めるだけではなく、合わせてどうすれば故障しないでやり切ることができるかを考えた方が良いです。

練習量が増えれば、身体のケアにかける時間も増えてきます。ケアの時間や睡眠時間を削って練習量を増やす方もいますが、長くは続かないと思っています。

そして、故障しないために自分の感覚と、他者の客観的な感覚をすり合わせています。具体的には定期的にケッズトレーナーで身体のケアをしてもらいながら、身体の状態について教えてもらっています。その情報と自分が感じていることをすり合わせると様々な気づきがあります。

また、疲労を溜めないようにも、いろいろ試行錯誤していますが、そのあたりを書くと長くなるので別途紹介します。

自信をつける

練習をしていく中で、力がついているのかどうか不安に感じることはあります。私は昨年から中距離にチャレンジすることで得たことはスピードだけではなく「自信」です。

この年になっても1000mで3分切ることができるんだ。って3月に切った時には自信になりました。そして、その当時5000mを自己ベストで走れる感覚はありませんでしたが、1000m3分切れたのだから徐々に距離を伸ばしていけば5000m17分台は出せると考えていました。

その根拠として、1000m3分切りをした後に1500mで4分46秒の自己ベストを更新しました。この時は川の道フットレース251kmを走った後、リカバリー期間を経て現状確認として出た大会でしたが自己ベストが出てしまったのです。従って1500mは現状でももう少しタイムを出せると思っています。

5000m18分13秒がPBであった時の1500mのタイムは4分54秒ですから7秒も速くなりました。であれば5000mなら20秒程度は伸びると考えていたのです。そして今回20秒更新することができました。

簡単に書くつもりが長くなってしまいましたがコロナ禍でレース計画大きく変わってしまったことで、練習や目標も大きく変えました。しかし結果として「ランナーとしての私」も「コーチとしての私」も成長することができました。

大きな目標を立てて、そこに向かって試行錯誤していくのは良いことですが、そのための具体策がないと絵に描いた餅になります。また初心者であれば記録は一気に伸びる時期はありますが、一定の経験や練習を積んだランナーであれば階段を駆け上るようには伸びません、一段一段登っていくことが結局は早道に感じます。

今回の自己ベスト更新に繋がった主な要因は、上記で書いた1から3です。それ以外はずっと続けていることです。

*読み返して、気付いたことなど随時追記していきます。

コロナ禍以降、さまざまな理由から以前とは比較しようもないほど走れなくなってしまったが、もう一度、目標に向けて走りたいという気持ちになってきたランナーに向けて、少人数ですが以下のプランを立ち上げました。ご興味のある方はFacebookページのメッセンジャーにてお問い合わせください。

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