自分では後傾しているつもりはないけど、仲間から後傾してると言われている方は少なくないと思います。
動画を撮ると一目瞭然ですが中々気づきにくいものです。
登り傾斜になると平地では負けない方に抜かれてしまう方や、踵の減りが早い方は後傾している可能性が高いと思います。
私自身、7、8年前はかなり後傾していて、奥武蔵や足柄峠などの登りになるとフルマラソンで30分くらい遅いランナーに抜かれていました。なぜ自分はこんなキツイのに、この人は楽々登っていくのだろうと思っていた時に、ちょうど私とその人の影が目に入り、私は相当後傾していたことに気づきました。
骨格や身体の柔軟性によって自然に適度な前傾が取れる方もいれば、取れない方もいます。
自分は身体が硬いから仕方がないなんて思わないでください。私は今でも身体は硬いままですが、ほぼ後傾する癖はなくなってきました。それでも特に長い距離になると身体は起きやすくなりますが、自分の癖が分かっていれば対処できます。
<スポンサーリンク>
後傾を治す第一歩は後傾していることを自覚することです。
次に後傾のデメリットを把握することです。
後傾の原因は様々ですが、頭や胸だけを前に倒して前傾姿勢を作ろうとすると尻が出た「くの字型」になってしまうので注意してください。
効率よく走るためには、腰の位置を高く保つことが前提になります。
後傾しているランナー一人一人の意識や感覚、そして後傾の程度も違うので、ここで細かく言語化はしません。
ただおすすめのトレーニングを一つアドバイスします。
それはトレッドミルです。自走式が良いのですが、ここではどのスポーツクラブにもある電動式でお伝えします。
傾斜を3-5%程度つけ、速度はマラソンの平均ペースかやや遅くセットしてください。サブ4なら時速10km程度です。もちろん最初はウォーキングから始めて徐々に上げていってください。多少傾斜はあってもマラソンのペースより遅いのだからキツくはないと思います。
そして走りながら胸や腰(骨盤)の位置を少しづつ前後に動かしてみてください。走行ベルトは同じスピードで回っているのに身体の位置を変えると楽になったり、キツくなるのを体感できると思います。それを感じた上で一番楽に走れる姿勢を保って走りましょう。
普段後傾している方なら、いつもより前傾している感覚になると思いますが、画像や動画を撮るとさほど前傾していないことに気づくでしょう。(*スポーツジムでは撮影は禁止されている場所が大半でしょうから、撮影するならスタッフの許可を得てください。)
横に鏡があるならそれを活用してもよいですね。
<スポンサーリンク>
また楽に走れているからと、スピードは上げないでください。理由は上に跳ねるようなフォームになりかねないからです。フォーム作りと思って楽な体勢で丁寧に走ってください。
腰が落ちやすい方は、普段のフォームからあえて腰を落としてみてください。キツくなると思います。その状態から腰の位置を高くしていくと徐々に楽になるのが体感できます。腰高が良いと言葉で言われても定着できない方は、まず体感することです。
その楽になるポイントで走り続けましょう。
おそらく少し経つと腹筋がキツくなるかもしれませんが、フォームが崩れないように走りましょう。
腹筋が弱いから姿勢・フォームをキープできないことを体感したら、腹筋など体幹を鍛えようという意識づけになるでしょう。
<スポンサーリンク>
スポーツジムなら腹筋など体幹を鍛える設備は整っているので活用しましょう。そのトレーニングの時に意識して欲しいのは、走っていてキツくなってきた辺りです。漠然と体幹トレーニングをするより使っている部位をピンポイントで意識すると効果は変わってきます。
また、こちらにも書いてますがテレビ画面が目線より高い場所にあるなら見ないでください。これが後傾や腰が落ちたフォームの原因になっている人もいます。
そして大事なことは、トレッドミルで掴んだ身体の位置を実際のランニングで意識することです。最初はペースを見ないでいつものキロ◯分の感覚で走り、終わってからペースを確認してください。
自分の感覚より速く走れていたなら、モチベーション上がると思います。
接地の反発が感じられない。地面を押す感覚が分からない。と感じていた方が、『いつもより反発を感じる!』『地面を押すってこれか!』と何か気づくかもしれません。