昨日の東京マラソン2024の結果については、Facebookページに投稿しました。
先々のために備忘録として残しておくだけではなく、どのくらいのタイムロス、そして冷えなど体へどのようなダメージがあったのかなど、大会に出るランナーなら知っておいた方が良いと思うことをまとめました。
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まず、スタート前は下痢になる予兆は全くなかったので、ストッパなど薬を持ってなくて苦しいレースになりました。
フルマラソンのレース中にトイレに入ること自体はほぼなくて、『大』のために入ったのは初めてでした。
ただ、100kmマラソンだと時間も長いのでレース中にトイレで大をすることもありますが、同様の状態になったのは2014年チャレンジ富士五湖と、2016年サロマです。
チャレンジ富士五湖は極寒の雨で軽い低体温症になるような状態で、初めて100kmで10時間を超えてしまったレースです。ただこの時はずっと我慢するというような状態ではありませんでした。
2016年サロマはまさに今回と同じ状態で、スタート前には前年出した8時間26分の自己ベスト更新は難しいかもしれないけど8時間40分くらいでは走れそうと感じていましたが、スタートから20kmくらいで急にきてしまい、1回トイレに入ればおさまるだろうと思うも、そのあとエイドの度にトイレに入る状態になってしまいました。終盤はおさまりましたが、かなり体へのダメージが大きいレースでした。それでも9時間22分で走り切ったのだから、その時できることは諦めずにできたと思っています。
そのレース以降は、ストッパなど念のために持つようにしましたが、結局使うこともなくパッケージが傷んだり、使用期限を過ぎて買い替えるなどしているうちに買わなくなりました。
その時から考えても8年ぶりです。
今回の症状
今回、レース前に下痢につながるような症状や体調はなく、また普段と異なることもしてないので、何が原因かと考える中で、吸収のよいドリンク系の炭水化物が直接の影響と思っていました。今までも何回か使っていて下痢になったことはないのだけど、その時の体調によっては合わないこともあるので、それが引き金になったのかもしれません。
ただ、それだと1回出したら治るような気がするけど、今回はレース後もその状態がやや残っています。
大会後に参加したウルプロメンバーとメッセージを送りやりとりすると、私と同じような状態だったメンバーも複数いましたし、SNS投稿を見ても結構いるので胃腸炎などだったのかもしれません。
お腹を下す原因は様々ですが、サロマの時のように思い当たることがなく、急に来てしまうこともあるということです。おそらく最近の寒暖差が激しい中で自分の感覚以上に胃腸が疲れていたのかもしれません。
参考までにスタート前整列はCブロック前方でほぼ2時間近く待ちましたが、完全防寒対策をしっかりしたので、寒さを感じることなくスタートできました。
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実際どのくらいのロスタイム?
”こちらは11kmあたりのフォームです。少しお腹に違和感が出ていた頃です。”
レース中にトイレによった場合のロスタイムは以下の合計になります。
①コースからトイレまでの移動時間
②待ち時間
③トイレ内滞在時間
④トイレからコースまでの移動時間
つまり、コースから離れていたら移動のため時間はかかるし、人が並んでいたら時間が読めません。
今回、トイレに3回入りましたが、全てコースから近い箇所に入りましたし、人が並んでいないことも確認して入りました。
こちらは今回のペースです。完全に止まっている3箇所がトイレの影響です。
ガーミンのこちらのグラフは拡大できるので、それぞれの箇所で実際どのくらい影響を受けたのか調べることができます。
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また、走行履歴を調べるとどこで入ったのかも確認できます。
それがこちらです。
”こちらは17km付近で雷門に向かうところです。この辺りはもう結構危ない状態でしたが、ペースを可能な限り落とさないように走っていました。”
”こちらは雷門から20km地点に向かう直前で、もう次のトイレに入ることを決めた頃です。”
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①20km手前
コースを外れてトイレにいく時間と、トイレからコースに戻る時間含めても2分10秒くらい。
2分くらいのロスタイムは、そこまでお腹を我慢して走っていたストレスがなくなれば取り戻せると思ってました。
ちなみに20kmから21.0975kmのラップは4:37なので4:12/kmペースと序盤に戻せています。
しかし、22km辺りから第二波が来てしまいました。
②25km手前
ここでトイレに入ると、もうタイムを狙うレースは終わると思うも仕方がなく入りました。ここでの移動時間とトイレ滞在時間を合わせると2:40くらい。
流石にもうサブ3は狙えないのと、身体が冷えてしまったので、トイレを出てからも先程とは違い慎重に走りました。この状態だと脱水リスクが高まるので、水分補給はしたし、エネルギー切れを起こさぬよう補給もしました。
”こちらは26km付近とのことですので、2回目のトイレを出てしばらくした辺りです。この付近は4:35/kmあたりに落として安全運転していました。”
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③32km付近
その後は4’30-40/kmペースで走ってましたが、少しすると第三波が来ました。コースから大きく外れたくないので近い箇所を探して、京橋辺りで入りました。
ここは、5分ほどの長めのロスになりました。
この時のペースでも同じ位置を走っていたランナーが1km先まで行ってしまう絶望的な時間になりました。(早めに出ようという一回立ち上がったこともグラフに出ているって凄いことです。)
合計すると約10分のロスタイムになりました。
さいわいトイレ待ちはなかったので、3回入ってもこの時間ですみましたが、ボリュームゾーンだと1箇所につき5、6分待たされることもあります。
”こちらの画像は39kmあたりですが、かなり顔色が悪いですね。応援のメンバーからも30km以降はかなり顔色が悪かったと言われました。”
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ロスタイム以外の影響
フルマラソンで10分のロスは非常に大きいですが、それ以外の影響もあります。今回感じたことを書きます。
①トイレに入る前の走行中
お腹が気になり姿勢が崩れてしまったり、そのことで頭が一杯になり集中できないからペースは落ちるし、ストレスから疲労が溜まる。
②身体が固まり、身体が冷える
東京マラソンの仮設トイレは外国人が多いこともあり、全て洋式トイレでした。今や駅などのトイレで和式などはほぼなくなりつつありますが、マラソン大会の仮設トイレは今だに和式が大半です。その意味では助かりました。
脚が疲れにくいだけではなく、ハーフタイツを履いてると和式トイレはしゃがみにくかったりします。それでも、激しい運動していた直後に急に止まるわけですから、筋肉など固まりやすいし、身体は冷えます。
その身体の状態で、トイレから出ていきなりペースを戻すと身体への負担は大きくなります。今回は2箇所目からはペースを落として走りました。
③脱水やガス欠リスクが高まる
本来レース中に身体から出ない水分などが出てしまうのだから、身体の負担は大きいです。その状態になると給水やエネルギー補給を控えようといった心理にもなりますが、給水所ではスポーツドリンクを飲み、予定より摂取個数は減らしましたがエネルギー補給や塩分補給もしました。
今回のような状態で塩分補給などに気が回らないと足攣りリスクが高まりますが、その兆候はありませんでした。
④目標を失う
大半のランナーは目標タイムをもって走っていますが、トイレ入ることでロスタイムが生じると、その目標達成は困難になります。下方修正しても達成したら満足なタイムが狙えるなら良いのですが、そうでないとモチベーションを保つことが難しくなります。
今回、私はリハビリ中ではありますが、ギリギリサブ3狙えるのではないかというラインまで戻せた感覚があったので、そのペースで走りました。最初にトイレに入った後も、後半次第でまだ行けると思っていましたが、2回目に入った時に可能性はなくなりました。そこからは気持ちを切り替えて、体調を悪化させないで完走を目指しました。
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無事?完走
フィニッシュ後にもトイレに入りましたが、その後、荷物受け取りまでの長い道のりは身体が冷えて非常にキツかったです。かなりエネルギーを消耗していたのでしょう。
私はスタートしたら体調を崩したりケガをしないでゴールすることを目標にしています。今回も途中でやめようとか、完走できないのではないか?という気持ちは全くありませんでした。それは脚はしっかり動いていたからです。
リハビリ中で一番不安な部分にトラブルがなかったのはプラス材料でした。
実際、別大マラソンの頃から回復したのか?
念の為、トイレロスがなかったらなんてたらればを考えても仕方がありませ。その上で、別大マラソンからの回復具合を数値で確認するために今回のラップタイムと、トイレロスを引いた走行タイムを調べてみました。
ラップタイム | トイレロス | 走行タイム | |
スタートロス | (00:39) | ||
5km | 20:51 | 20:51 | |
10km | 21:00 | 21:00 | |
15km | 21:30 | 21:30 | |
20km | 23:42 | 2:10 | 21:32 |
25km | 24:23 | 2:40 | 21:43 |
30km | 23:00 | 23:00 | |
35km | 28:31 | 5:00 | 23:31 |
40km | 25:24 | 25:24 | |
FInish | 10:33 | 10:33 | |
ネットタイム | 3:18:54 | 9:50 | 3:09:04 |
私は5kmごとでラップをとっていましたが、トイレロスがあると実際の走行ペースが分からなくなりますが、こうやってみるとイメージできます。
実際のフィニッシュタイムはリハビリ開始から1ヶ月も経たないタイミングで走った別大マラソン(3:08:05)より10分以上遅い結果になりましたが、走行タイムで比較すると1分遅れです。それ以外のマイナスなど考えるとかなり回復したことが実感できました。
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回復を実感したポイント
①序盤は楽に走れた
お腹の不調を感じるまではサブ3ペースが楽に感じました。スタートロス39秒をスタート直後からの混雑がある中で10kmでグロスのサブ3平均ペースに追いつきました。心拍数もさほど上がっていないのは体感通りです。
平均心拍数は止まっている時もあるので参考になりませんが、5kmごとラップのデータを調べるとトイレに行く前の平均心拍数は155-158で推移しています。昨年の東京マラソンは前半は160を超えないように走り、35kmあたりまで165を超えないよう走り、170を超える時間を短くしようとしていたので、今回同じような心拍数で走れた感覚がありました。
②ケガをした箇所の不安なし
断続的に止まって座る時間があったけど、最後までケガをした箇所の不安はなかったことは大きいです。速いスピードだとまだ左右差を感じますが、キロ4を超えるくらいなら違和感なく走れました。
③ジョグのペースが速くなった
25km手前で2回目のトイレに入った後は、無理しないでペースを上げようとはしませんでしたが、それでも5km23:00で走れていました。
トイレに行くような状態でなかったら、今回の目標にしたサブ3行けたか?というと終盤の走りがイメージできないので微妙ですが、30-35kmが22分、35-40kmが23分程度に落ちて3時間02分くらいは出せるくらいまでの回復は実感しています。
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対策
今回は食べ過ぎや飲み過ぎなどもなく、風邪など体調不良があったわけでもないので、対策とすると、ストッパなど下痢止め準備することくらいしか浮かびません。板橋も走るので買っておこうと思います。過去何回か買いましたが大会中に使った記憶もありません。もちろん使わないにこしたことはありませんが、今回のようなことがおきた時に多少なりとも改善したら大きいです。
*ストッパなどAmazonでも買えるのですね。
また、今までは平気でしたが、高炭水化物ドリンクを当日朝に飲むのはやめてみます。
今回の私は当てはまらないのですが、一般的にランニング中に下痢を起こしやすい方よくやってしまうのは、前日にカーボローディングといって食べ過ぎたり、当日朝の食べ過ぎや起きてすぐに食べてしまうこと。そしてウオーターローディングといって水分をとりすぎることなどお腹を壊しやすくなります。それ以外にレース直前でなくても1週間切ってから飲み会などで飲みすぎたりすると不調になることもあります。それとレースの待機時間にお腹を冷やしてしまうことなど大会中にお腹を壊すやすい要素だと思います。
今回は、良い状態に仕上がってきたと感じていたので、レース中はかなり残念な気分で走っていましたが、たくさんの方から名前で声援をいただき背中を押してもらえました。ありがとうございます。
ウルプロから東京マラソンに30数名出場しましたが、10人ほどが自己ベスト更新しました。自己ベストではないけど満足いく走りができたメンバーも入れば、思うような走りができなかったメンバーなど結果は様々です。メンバーに伝えているのは、私のように結果だけみるとマイナス要素しかないレースだったとしても、内容を見ていけばプラス要素がたくさんあることです。
良かったことは何が良かったのか?
悪かったことは何が悪かったのか?
を掘り下げていけば、次への課題が見えてきます。
6月のサロマへ向けて脚作りのためにと東京マラソン2週間後の板橋Cityマラソンにエントリーしていましたが、こうなると可能な限り疲労を抜いて今年度最後のレースをしっかり走ることにしました。今回でも怪我の影響はほぼ無くなってきたので自信を持って走れるよう調整していきます。
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始めましてコメントさせていただきます。
実は私もフルマラソンのレース中にトイレに入ることはほぼなくて、また下痢で『大』に入ったのは今回の東京が初めてでした。メンバーの方も居たとのことでちょっと当日の体調なのか飲み物なのか気になり読ませていただきました。
普段トイレに入ることのない知り合いのエリート選手が何人も初めてトイレに入ったのは確率的にありえないと思っています。