3万円以上のシューズと2,200円のシューズに思う。

今年の箱根駅伝を走った210人のうち201人がナイキのシューズを履いていたという記事がいくつも書かれている。以前は私も書いていましたが、会場で見るのではなくテレビで見ると、一瞬しか映らないランナーもいるのでシューズを見極めるのは結構難しいことありました。そこで録画しておきスローで見れば判別しやすいので、そのようにして調べて記事を書いたこともあります。

ただ今年は書くのをやめました。

他で書かれている記事があるなら私が書く必要もないし、どう見たってナイキが圧倒的なのだから、それ以上は良いのではないかと思いました。それを見た方もまたその話題かと思う方も少なくないでしょう。

そして日本選手権などで良いタイムが出ると、ナイキの新型スパイクは凄いとか、選手よりシューズに焦点を当て過ぎる記事が多いのも最近はちょっと嫌です。

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今回のタイトルはシューズについてですが、ちょっと違った観点から書きます。

今回複数の記事を読んで、ナイキを履いた選手は201人だと知りました。そしてシューズはアルファフライ(上の画像)と、ヴェイパーフライネクスト%(下の画像)の二択です。アルファフライが最新型だけど、今回はヴェイパーフライネクスト%も目立ちました。結果的にほぼ半数づつくらいだったようです。

今回カラーはバラバラでしたが、アルファフライはイエロー系、ネクスト%はホワイト系のEKIDEN PACKのカラーが多かったように感じました。

ちなみにアルファフライは33,000円、ネクスト%は30,800円と3万円を超えます。以前は2倍を超えるような金額で転売されていましたが、最近は流通が安定してきたのか普通に買えるようになりました。

またランニングシューズは定価1万円台が一般的だった価格を一気に高めました。今では2万円台なら高く感じないのは感覚が狂ってきたのでしょう。そのくらいヴェイパーフライ4%から始まるシリーズは大きなインパクトを与え続けているのです。

その一方で、ニューバランスのアスリートモデル HANZO SがAmazonで3,846円で買えたことに衝撃を受けたと以前書きました。

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しかし、今回の衝撃はそれを超えました。

ヴェイパーフライネクスト%が発売されたのは2019年秋ですが、同じ頃に発売されたミズノ ウエーブクルーズジャパンが信じられない価格で都内量販店で販売されていたのです。

ミズノのエリートモデルであるウエーブクルーズジャパンは定価18,700円。アシックスソーティージャパンなどとともに日本のエリート選手に支持を受けているシューズです。

古いモデルで残り1足などであればワゴンに雑多に積まれて安い価格で販売されていることはあるけど、今回のはサイズもしっかり揃っていて販売価格は2,000円+税だったのです。

非常にしっかり作られたジャパンモデルです。

実は、今回アシックスソーティーや、アディゼロサブ2、アディゼロ匠sen、ニューバランスシリーズなどたくさんのシューズが2,000円もしくは1,000円でした。

ショップからすれば、倉庫に在庫を抱えていたら、新しいモデルを入れる時に場所に困るし、シューズは時間が経てば劣化していくから苦肉の策なのでしょう。これはナイキ1強の状況であることが大きな要因でしょう。

私がランニングを始めた10年少し前はアシックスとミズノが圧倒的なシェアを握っていたが、今はエリート層は圧倒的にナイキで、初心者含めてナイキが多く、他人と違ったシューズを履きたいランナーなどはアシックス、ミズノには向かわずに、OnやHOKAなどに向かっているように感じます。このショップでもナイキの新しいシューズと、OnとHOKAは割引対象外でした。

メーカーはバラバラにランナーレベルに準じてレイアウトをしてるけど、20,000円とかの値札の下や横に2,000円の値札があると一瞬見間違いかと目を疑いました。

また、それ以上に、大会がないことからレースシューズを買うランナーが減ったとショップ関係者から聞きましたがその影響も甚大でしょう。

昨年から大会が相次いで中止になっています。それは大会主催者や、タイム計測などの会社にも影響を与えているし、ランナーのモチベーションも落としていますが、シューズやウェア、ランニングウォッチ、サプリメントなど製造販売するメーカーや販売店にも影響は計り知れません。

飲食業や観光業が大変なのはマスメディアは報道しますが、スポーツ関連業も試練の時なのです。

私が、ウルプロ®︎チャレンジを主催した理由は、ランナーのモチベーションアップはもちろんあるけど、走るランナーが増えれば、ランニング関連産業にはプラスに働くという思いからです。メーカー自信作が2,000円で販売されるような状況は変えていかないといけないと思っています。

私の力なんて微々たるものですが、私が動いて少しでも走り出すランナーがいて、そのランナーが友人誘って走り出してくれたら良いと思っています。

もちろん個人的にもリアルな大会が増えて欲しいし、この時期の開催を決めて募集した大会は感染防止対策をしっかり考えていたのだろうから、国や自治体から会場の使用許可が取り消しになるなど物理的に開催できないケースを除いて開催して欲しい。

明日くらいには緊急事態宣言の中身が見えてくるでしょうが、昨年のような制限にはならず、ほぼ飲食店対策になりそうな報道です。(そこについても思うことはありますが、ここはランナー向け情報ページだからそこには触れません。)

リアルな大会は開催して欲しいけど、開催されないから走るモチベーションがわかない人が、ウルプロチャレンジがあるから走ろうと思ったり、モチベーションを感じてくれたら主催してよかったと思います。

10kmの距離は一人でも走れます。数百人で走らなくても、同じくらいのタイムで走るライバル2、3人で走ったら本気になると思います。その仲間と切磋琢磨しながら、グループエントリーで上位を狙うなんて楽しみもできるようにしました。

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