30km走で失速した原因を紐解く〜オンラインパーソナルレッスン〜

オンラインでパーソナルレッスンやグループレッスンを行う目的は、自分では気づいていない原因を明確にすることと、その原因への対処法を考えてもらうことです。

パーソナルレッスンとグループレッスンそれぞれメリットはありますが、より深く原因を突き詰めるならパーソナルレッスン、今まで気にしなかった気づきを得ることができるのがグループレッスンです。

どちらにも共通するのは、私が一方的に伝える・アドバイスするのではなく、思い出してもらったり、考えてもらい、その上でアドバイスします。

思い出してもらうにしても、その方のもつ膨大な記憶の中から探し出し引き出すには質問の仕方など工夫が必要になりますし、考えてもらうにしても、その方の場合はどの部分にフォーカスしたら良いかなど伝え方に工夫が必要です。

<スポンサーリンク>

今回紹介するパーソナルレッスンの事例は、結構ありがちなことなので紹介します。

レッスンをしたのは目標サブ4の男性(Aさんとします)です。

30kmイベントに出るも25kmから失速してしまって力不足・練習不足とガッカリしていました。

無理な設定ならできなくて当たり前なので、ペースや状況などを聞くと、このようなことを話していただきました。

「サブ4を狙う5’40/km前後のペーサーについて10kmほど走ったあと、身体が動いてきて気づくとペーサーの前に出て走っていた。速すぎるとペースを落としてペーサーについてしばらく走るとまたペーサーの前にでてしまうを繰り返してしまった。ペースが上がった時は5’00/kmペースくらいになっていた。そして25kmからの5kmは歩きもまじって35分程度(7’00/km)かかってしまいガッカリした。」

Aさんは途中からペーサーを抜かしたり自分の気分で上げてしまったのが失敗の原因だと考えています。

もちろんそのことが失速の最大の原因だと思いますが、Aさんのフルマラソンなどの展開を聞くとよくやってしまっていることです。ですからその点はアドバイスしなくても気づけているのです。

次回は上げ下げしないでじっくりペーサーについて走りましょうなんてアドバイスで終わったら多分同じことになると思うので、私は他の観点からもアドバイスしました。

Aさんとはランニングフォーム改善のパーソナルレッスンもしていますが、その後の練習会の走りなどからすると、サブ4よりも高いレベルを目標にした方がよい走力をもつランナーです。ただ本人は毎回後半失速するのでそんな力はないと感じています。

<スポンサーリンク>

私がまず伝えたのは

ペーサーがついたイベントなのだから5’40/kmで走ると決めたのなら余裕がありペースアップしたくなっても我慢してペーサーについていけば良かったと言うこと。

遅くて我慢できなくペーサーの前に出た時のペースが気持ち良いペースだったのなら無理に落とさず、そのまま走れば良かった。

気持ち良いペースで走っていた時が5’00/kmペースだったとして、5’40/kmペーサーのだいぶ前に出てしまったのなら、5’40/kmペーサーに吸収されるようペースダウンした時はおそらく6’00/kmを超えていたのでしょう。

では、5’00/kmペースが心地よいのに無理に6’00/kmに落とそうとした、その時のフォームを思い出してもらいました。

皆さんならどんなフォームになるでしょう?

そして、6’00/kmペースに落として、5’40/kmペーサーに追いつかれてから付いて行く時は、キロ20秒ペースアップをする必要があります。無理にスピードが出ないようブレーキをかけたことでペースダウンをしたままのフォームで、ペースアップをするのは難しくて、例えて言うならブレーキを踏んだまま、アクセルを踏むようなモノです。

Aさんは、それを何回も繰り返したのだから無駄に筋肉やエネルギーを使ったことになります。

次回はもう少し速いグループで走ってみる。

→そもそも遅くて我慢できないペースにストレスを感じて前に出てしまっているのだから、例えば5’20/kmくらいのペースで走ってみる。

<スポンサーリンク>

ガス欠の可能性

→失速した25kmまでにエナジージェルを2個とったようですが、ガス欠の可能性が極めて高いと感じました。

理由として、

①Aさんは身体が大きく小柄な方に比べるとエネルギー消費が大きい。

②途中の心拍数(心拍ベルトで計測)を聞いたら高く、その心拍数だとほぼ脂質は使えず糖質を使ってしまう。

③じっくり長時間走る練習が不足しているので、脂肪をエネルギーに換える身体になっていない。

④25kmといっても、ペースを上げ下げしているのだから実質30km以上の負荷がかかっていた。

その他理由も話した記憶はありますが、25kmからの心身の状態を聞いた中でガス欠は間違いないです。

対策としては、心拍数をチェックし、例えば155を超えないようにペースコントロールをすること以外に、長期的には脂肪をエネルギーに変えるような練習もして欲しいのですが、短期的にはエネルギー消費が激しいなら、エネルギー補給を増やしたら改善します。

Aさんの場合は5kmで1個とるくらいがちょうど良いとアドバイスしました。

私がマラソンを始めた頃のエナジージェルは飲むのがストレスでしたが、今はストレスなく飲める製品も増えてきました。Aさんはアスリチューン・ポケットエナジーを使っていて美味しく飲めると話しているのだから、ストレスはないでしょう。

どれだけ必要かは個人差が大きいし、気温など気象条件や体調によっても変わってきます。練習の目的によっては足りないくらいがよい場合もありますが、レースでは多めが良いと考えています。

脂肪燃焼効率を高める練習

私がしていることなので全ての方の参考になるわけではありませんが、ロングジョグの時など途中で補給はしないようにして脂肪を使える身体に変えようとしています。その効果から以前はハーフマラソンでも途中でエナジージェルを取らないとガス欠気味になりましたが、先日自己ベストを出したハイテクハーフでは途中のエナジージェルの補給はなく、給水で飲んだ水は30cc程度です。また多少空腹状態で走り始めるときに、Catalyst Natural Caffeineを飲んでからスタートすると脂肪燃焼効率が高まるだけではなく、集中力が増すので疲労感を感じにくくなるように感じています。(こちらのサプリメントは賞味期限が近くなったので20%OFFになっているのでリンク先を読んでみてください。)

自分は走れそうだと思ってもらう

40分ほどの短い時間でしたが、そのあと、今の状況ではサブ4できないと自信をなくしぎみに感じたAさんに今の走力が変わらなくてもサブ4できそうなペースメイクを伝えて終わりました。どのようなアドバイスをしたかは、長くなったので別に書こうと思います。

また、ランニングフォームなどを見て効率よく走るためのアドバイスなど行うパーソナルレッスンは、日程的に限られますが、今回紹介したオンラインによるパーソナルレッスンは夜間であれば比較的開催しやすくなりますので、ご希望の方はFacebookページのメッセージにてお問い合わせください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA