中距離と超長距離を交互に走って気付いたこと〜251kmレース1ヶ月後に1500m自己ベスト〜

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フルマラソンがないから、1000mでサブ3を目標にしようと思ったのが昨年の秋。

そして1000mでサブ3達成した日の夜に115kmレース走ったり、中距離で自己ベストを狙うと言いつつ251kmレースを走ったり、それでも1ヶ月後に1500mで自己ベストが出ちゃったり。と自分自身でも極端なことをしていると思ってます。

なぜ、こんな極端なことをしているかと言えば、いくつか理由はあります。

まずコーチとしての引き出しを増やしたいのが理由の一つです。今までやっていなかった中距離をやってみる事で、いろいろな気付きがあります。また中距離と、その百倍以上の距離を走るウルトラマラソンという振れ幅の大きいことをする人は少ないので、そこでも何かに気付けるのではないか?という期待もあります。

もう一つは単純に面白そうだからです。多くのランナーの目標とするレースはフルマラソンが中心で、トラックレースなら5000m、ウルトラマラソンなら100kmです。5000mは開催してますが、フルマラソンと100kmは目標とするレースが相次ぎ中止になり、目標を見失いそうな中で中距離に目標を見つけ楽しさを見つけました。251kmレースも面白そうだから走りました。

これから目標とするフルマラソンや100kmが開催されるようになってきたら、どこに軸足を置くかは、その時にならないと分からないけど、今はどうすれば自分自身が面白いのか?の視点を大事にしています。

その中で注意しているのは、私は健康運動指導士であり、日本スポーツ協会の公認スポーツプログラマーであり、人々の健康な身体作りやスポーツの面白さをアドバイスするだけではなく、事故やケガをしないようにアドバイスするのが役割ですから、自分が極端に無理なことをして故障や体調不良を招くようではダメです。

大会中には多少の無理が必要な場面はありますから、絶対に故障、体調不良にならないなんてできませんが、大会を連戦する時など、どうすれば故障しないかとか、自分の身体はいまどんな状態なのかなど色々考え、確認しながら練習で無理しないようにしてます。

その中で、中距離とウルトラを交互にしてみて気づいたことをいくつか紹介します。

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中距離から超長距離

3月末に1000mで自己ベストを出した日に、大江戸ナイトラン115kmを走りました。こんな無茶なレースは本来しませんが、どちらも緊急事態宣言の影響で延期となり重なってしまったのです。どちらかに絞ろうかとも思いましたが、1000m3分切りは昨年からの目標なので外せません。また大江戸ナイトランも、川の道フットレース251kmに向けた装備チェックや身体の状態確認などトライアル的な位置付けにしていたので外せません。

そこで両方走る選択をしましたが、そのために事前に決めたことはこちらです。

・パワーブリーズカップは1000mと1500mにエントリーしていたが1000mだけにした。

(理由)1本だけでも全力で走るので筋肉へのダメージは大きい。そのダメージを負った状態から、もう1本の全力の走りをするなら、その後にしっかりとリカバリーが必要だからです。

・1000m走ってから、115kmスタートまでの間に身体のコンディショニングを行う。

(理由)普段の練習では出せないようなスピードで1000mを走るわけですから、身体はそれなりのダメージを受けます。そのダメージにより可動域が狭くなるなど走りにくい状態を整えてからスタートすることで、レース中、レース後のダメージは軽減します。具体的にはスポーツマッサージと、温泉施設に行きました。

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超長距離から中距離

中距離から超長距離と違って、超長距離から中距離を走ることは故障リスクが大きくなります。超長距離はペースが遅いので、一気に身体に負荷がかかるような走りにはならないので、身体に違和感などあれば歩いたり、場合によっては止めることで、故障を防ぐことができますが、中距離は急激に身体に負荷がかかるので、弱い箇所はあっけなく故障します。

そのためには、必要十分な期間、身体を休ませて、回復させることが、故障防止だけではなく、免疫力回復により体調不良を防ぐためにも必要になります。

必要十分な期間は個人差が大きいので一概にどのくらいとは言えません。

リカバリー期間目安(月)=大会の距離÷月間走行距離

例えば、無理しなくても月間600km走るランナーであれば、1回で100km走るのはペースにもよるけど、さほどダメージは溜まりませんが、月間200km走るランナーが、1回に100kmを走るとペースに関係なくかなりダメージを受けます。

私の今までの経験から感じていることは、故障などない前提で、リカバリー期間は(大会の距離÷月間走行距離)月は必要と思ってます。

私はウルトラマラソンを走るランナーの中では以前から月間走行距離は少ない方で、だいたい200kmから250kmです。少ない時は200kmもいきません。

川の道フットレースは251kmですから、まさに月間走行距離です。そうするとリカバリー期間は1ヶ月は必要と考えました。

100kmレースなら半月ほどはリカバリー期間にします。

ここでいうリカバリー期間とは、全く走らないわけではありませんが、負荷をかけて走るポイント練習はしない期間です。

もちろん、ダメージの程度を決めるのは距離だけではありません。ペースであったり、気象条件であったり、どれだけ無理をしたかによっても変わります。

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今回は、川の道フットレース後に、左ふくらはぎに痛みが出て、4kmほど走ると痛みが出てきたので、そもそもポイント練習をする気にもならなかったので、ウルプロ練習会で走るだけでしたが、時間の経過とともに痛みなく走れる距離は増えていきました。

そして3週間ほど経過して頃、状態確認として、競技場で軽く流しをしてみました。

そして、左ふくらはぎに痛みが出ていた原因を突き止めて、フォームを修正していきました。

そして、251km完走してから1ヶ月後に開催されたOTT1500mにエントリーしました。スピード上げたのは300m流しを何回かしただけでポイント練習をしてない状態でエントリーした理由は、故障するような状態から脱却したことと現状確認のためです。

レース前には、どのくらいで走れるか全く分かりませんでした。5分超えちゃうかもしれないとも感じていましたが、真剣に走ることで身体の状態は分かるのでダメな走りならダメで課題が明確になります。何もしないと再スタートできないのです。

その結果、4分50秒切れたら嬉しいくらいで走ったら自己ベストを更新する4分46秒00が出てしまったのです。

ゴールした時は自己ベストとは思っていなかったので「まさに出てしまった」のです。

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自己ベストが出せた理由は以下の3つです。

・超長距離からしっかりリカバリーした。

・251kmレースで崩れたフォームを修正することができた。

・自己ベストが出せるくらい力がついていた。

そもそも、1000mを2分59秒で走る力がついてきたのだから、その時に1000mではなく1500mを走れば、当時自己ベストだった4分47秒は切ったと思います。そのためにはダメージを受けた身体を1000m2分59秒で走った時の状態に近づける必要があったのです。そのためのリカバリーであり、フォーム修正です。

なぜ55歳でスピードが付いてきたのか?

では、そもそも1500mで5分切るのがギリギリだった私がなぜ55歳前後になり速く走れるようになってきたかというと、いろいろ要因はありますが、一番は体幹周りが強くなったことと、ランニングフォームをその時々で見直し修正していることです。

・ウルプロOTS効果

コロナ禍以前から体幹や足周りを鍛えようとスポーツクラブに通っていましたが、コロナ禍で退会してからは自宅でトレーニングしてます。それ以降強くなったのです。効率よく走るためのランニングフォームを保つために必要なメニューを組んだウルプロOTSは、1年少々で270回以上開催していますが、ウルプロOTSの効果は絶大です。定期的に参加しているメンバーの走りは明らかに変わってきています。

・全力に近いスピード練習

もう一つは、全力に近いスピードでの流しを練習に多めに取り入れるようになったことです。具体的には100mを10本とか15本など全力に近いスピードで走ったり、300mのショートインターバルです。これは脚や尻の筋トレになるだけではなく、無駄な動きがなくなってくるのでフォーム改善に繋がります。

・ランニングフォームの見直し

合わせて、ランニングフォームはちょっとしたことで崩れるので定期的に見直し修正しています。特に自分自身が思っている動きと実際の動きに差異が出ていることに気づくことが大事です。主観だけに頼らないことです。

コンディショニングのためにスポーツマッサージに行ったり、疲労回復のためのサプリメント摂取などはそれ以前から行っていることです。

40代後半や50代に入ってタイムが伸びなくなった、スピードがなくなったと感じている方は、ランニングフォームを見直すとともに、身体を鍛え直したら以前より走れるようになるかもしれません。

また、体幹トレーニングなど行っていて筋力はあるのに、その筋力を走りに繋げることができていない方は少なくありません。身体の使い方を覚えるだけで走りは大きく変わります。

ランニング歴が長くなり伸び悩んでいる方だけではなく、ランニングを始めたばかりの方で、効率よく走るためのランニングフォームを身につけたい方など、ウルプロ練習会やパーソナルレッスンでアドバイスします。

ご希望の方はFacebookページのメッセージにてお問い合わせください。

中距離と超長距離の両立は?

最後になりますが、超長距離を走ることによって、全身の筋力が強化される一面はあるかもしれませんが、中距離でタイムを出したいなら、超長距離を走ることはメリットよりデメリットが大きいのでオススメしません。逆に超長距離をメインに走る方が中距離を走ることはいろいろメリットがあるように感じています。また大会に出なくてもたまには100mくらい心拍数を上げて全力で走るといろいろ気付きがあると思います。

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