今年の神宮外苑24時間チャレンジの優勝記録は石川佳彦選手の263キロ超ですが、その記録より54キロ少ない209キロ超で私のレースは終わりました。
トップ選手と比べたらまだまだな記録ですが、自分自身では、様々なトラブルに対処しながら頑張れたと思っています。
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私が書いたランナー紹介記事で260キロとか250キロなどの数字が飛び交っていますが、実際、200キロ、180キロそして160キロも簡単に到達できる距離ではありません。箱根駅伝の距離で考えると分かりやすいかもしれません。
箱根駅伝は往路5区間(107.5Km)、復路5区間(109.6Km)の合計10区間(217.1Km)ですが、200キロ走るということは、大手町をスタートして芦ノ湖で折り返して最終区の鶴見中継所からゴールに向かう途中までの距離なのです。
180キロでも同様に芦ノ湖を折り返して第9区の戸塚中継所を超え鶴見中継所に向かう途中まで距離です。
160キロは同様に芦ノ湖を折り返して8区の平塚中継所から戸塚中継所に向かう途中まで走るのです。
それも1人で、そして24時間で走るのです。
100キロマラソンを走ったことがある方がイメージしやすいように100キロタイムから24時間走の距離を探る①を書きました。これはその距離を走れるというわけではなく、走れる可能性があるということです。
レースについては何回かに分けて書きましたが、今回は自己ベスト達成に役だったと感じているアイテムについて紹介していきます。
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まず、ランニングネックレス カーネルです。
今回の神宮外苑24時間チャレンジで3位に入った小谷修平選手が開発したアイテムです。
以前、本サイトでも、以下の記事を紹介しました。
ランニング用スポーツネックレスKERNEL(カーネル)
この記事で書いていますが、当時の私は肩の調子が悪く効果を感じることは出来なかったので、効果を感じているメンバーの使用感を紹介しました。
そのカーネルの効果を今回は感じましたので紹介します。もちろんカーネルの効果ではなく、自分自身の意識や身体の使い方が変わったのかもしれませんので、その辺りを割引いて読んでください。
普段、私は苦しくない気持ちよいペースで走るとだいたい5’00/kmです。そんな私が24時間走では6’00/kmで走れなくなるのです。上位を走るランナーも同様です。自分の姿を俯瞰して見ることは出来ませんが、周りのペースが上がらないランナーを見るとだいたい後傾しているか左右に傾いています。
今回、私はいただいた画像を見ても後傾せずに走れていました。
今回、カーネルは首には巻かずに、ポケットに入れて走りました。それでも効果は変わらないと開発者は話しています。
走ることは身体を不安定な状態に崩すことだと私は思ってます。
直立不動の状態は非常にバランスが良いけど、その状態から走ろうとすると、身体を倒すなどバランスを崩す必要があります。
上の画像はスタートから12時間経過した頃ですが、イメージしたのは、膝や脚をあげたりストライドを伸ばそうという意識は持たずに、背筋は伸ばして身体を前方に僅かに傾け顎の真下辺りで接地を続けていくことです。
この角度が保てれば地面を押し続けることが出来ますし、脚を持ち上げるイメージは持っていないので、脚の疲労も軽減出来ます。
4’00/kmや5’00/kmで走る必要がないレースですから、イメージとするとボールが転がり続けるように走りました。
スタートして2時間、3時間は50位台であった私は時間の経過とともに順位を上げました。それはペースアップしたのではなく、落ち幅を抑えたからです。最終的に入賞した選手との比較でも序盤はかなりのスピード差があり抜かれるとあっという間に見えなくなるほど差が開きましたが、時間の経過とともに抜かれても、しばらくは後ろ姿が見えるようになりました。10時間経過した頃には抜かれたとしても余裕を持ってついていけるようになり、この動画を撮影した頃は上位選手を抜いていけるようになりました。もちろんかなりの周回差はついているのですが・・・。
カーネルの効果かは分かりませんが、背筋が伸び腰の位置が高いフォームを保てたので、優勝した石川選手、3位の小谷選手、深夜の時間帯には2位を走っていた吉田選手らに抜かれても、少し上体を前方に預けると余裕を持ってついて行くことが出来ました。ただ私はハンドラーがいないので、エイドに寄ってる間に先に行かれてしまうので、一緒に走るのは長くても2、3周でした。
話は少し逸れますが、ハンドラーがいるかいないかで少なからず距離の影響はでます。
例えば20分に1回給水するとして、ハンドラーがいればロスタイムはほぼありませんが、ゼネラルエイドに寄ってドリンクを選んで注いでもらい飲んでからコースに復帰すると、私の場合でだいたい70秒かかりました。これだけで1時間に3分30秒。さらにジェルなどを90分に一回テントに取りに行くと、1分30秒くらいのロスが発生します。合わせると24時間で3分30秒×24+1分30秒×16=108分
私が走った209キロを24時間で割ると、1時間に平均8.7キロです。そのペースでも108分の間には15.6キロ走れます。
もちろんエイドスタッフと話したり、好きなドリンクを選んだりすることによる、気晴らしなどの効果はあるので、ハンドラーがいたらあと15.6キロ走れたかどうかは分かりません。ただ止まることで身体が固まったり、冷えたりしたので、やはりハンドラーを付けることが出来るのであれば付けた方が有利です。
ただ、私の場合は走り続けるのが体力的というより精神的にキツかったので、20分、30分に1回給水することを楽しみに走っていました。
話を戻します。
ここまでは感覚的な話ですが、少し視覚的な面のお話をさせていただきます。上記画像も視覚的な面で少しは伝わっていると思いますが、シューズのソールの画像をお見せします。
このシューズは11月に購入して、150キロ程度履き足に馴染ませた上で神宮外苑を走りました。
今回、突発的に血豆が潰れたことで、12時間を少し経過した辺りで履き替えましたが、そこまで115キロ程度走ったので、250キロ以上走行したシューズです。
以前はウルトラマラソンを走ると踵からブレーキをかけるように接地していたのか、踵の減りが非常に激しかったのですが、今回はほとんど減っていません。
また、緊急事態で小指側に穴を開けて12時間弱走ったアディゼロジャパンブーストの画像はこちらです。
このシューズは、昨年の神宮外苑24時間チャレンジで使うためにやはり100キロ以上使ってから大会を走り、ほぼ200キロ走りました。今年に入ってからも100キロマラソンやフルマラソンで履いてる他、練習でも使っているので、今回使う前の段階でかなり劣化していました。どのウルトラマラソンを走ったかはブログやFacebookの画像をみれば分かりますがかなりヘビロテしました。ちなみにジャパンブーストのこのカラーは一足だけです。多分今回の緊急出動前に1000キロ近く走ったシューズです。
そのシューズで今回の終盤戦を100キロくらい走りましたが、その状態がこれです。前足部のツブツブはほとんど残っていないし、ブースト素材の劣化は激しいと思いますが、1000キロ以上走った踵には見えないと思います。
もちろんカーネルを身に付けたからだけではないでしょうが、少なからずサポートしてもらったと思ってます。
ちなみにカーネルを使い始めたのは今年の夏です。
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また、昨年の神宮外苑24時間チャレンジで、140キロ台だったウルトラプロジェクトメンバーの齋藤穣さんは、今年目標にしていた160キロを超えて163.979km走りました。
彼が今回履いたシューズを見せてもらいました。
レース前な100キロくらい履いたシューズだとのことですから270キロ弱履いたソールです。踵の外側が摩耗していますが、元々齋藤さんはかなり踵の摩耗が激しい走り方をしていたようです。今回は減りが少なくて自分自身驚いたと話しています。
メーカーは違いますが約300キロ走ったシューズは普通こうなるようです。
なぜウルトラマラソンを走ると踵外側が削れやすいかというと、私の仮説程度の認識では、
身体が後傾する。→身体が後傾すると誰しも爪先は開きやすくなる。(ようはハの字になります。)→必然的に両膝頭は少し外側に向きます。もちろん膝が痛くなるケースもあります。→この状態で走ると踵の外側から接地するし、その時に上体より前で接地するのでブレーキがかかった状態になります。
その状態ではペースが上がらないばかりか身体への負担も増し、場合によっては故障にも繋がります。
齋藤さんは今回記録が伸びましたが、身体のダメージが非常に小さかったと話してます。現に昨日の5キロタイムトライアルでも軽やかに走っていました。
これはウルトラプロジェクト練習会でフォーム改善をはかった効果はあるにしても、カーネルの効果もあったのではないか。と語っています。
カーネルについて、過去紹介した記事は以下の通りです。
ランニング用スポーツネックレスKERNEL(カーネル)
今回、ウルトラランナーへの道 読者限定価格をご用意しました。
Kernel の詳細はこちらをご参照ください。
今回、小谷さんより、Kernelが5%割引になるクーポンコードをいただきました。
コード:uqax3712
有効期間:2017/2/28まで
商品選択後、ショッピングカートのページで「クーポンを使用する」から入力ください。
購入画面はこちらです。
神宮外苑24時間チャレンジで役だったもの② 〜睡魔対策に役立った体温調整とアスリチューン・エナゲインとカルニチン〜 に続く