100マイルは短過ぎる〜石川佳彦 タラウェアウルトラマラソン(TaraweraUltramarathon)100マイル2位〜

ニュージーランドから帰国したばかりの石川佳彦選手(以下石川)とサポートの石川美紀さん、そしてアスリチューン開発者の三上さんでじっくり話をしましたが、タイトルの「100マイルは短過ぎる」はその時では言葉だ。

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石川は2019年のIAU24時間走世界選手権は出場辞退したが、12月に台湾で開催された東呉国際ウルトラで2019年世界ランキング1位となる279.427kmという素晴らしい記録を出した。

24時間走では、前回のIAU24時間走世界選手権である2017年に優勝した他、その日本代表選考レースを含めて未だ負けたことがない。

世界一のハンドラーのサポートを受け石川佳彦24時間走世界ランキング1位へ

ウルトラマラソンと言っても様々な距離やジャンルがある。24時間走のように400mトラックや、1周1km前後のコースを周回するレースもあれば、100kmや250kmと言ったロードレースもある。石川は、24時間走だけではなく、世界の強豪が集うスパルタスロンやバッドウォーターでも優勝している今や世界最強のウルトラランナーだ。

石川佳彦選手 スパルタスロン優勝〜本当の強さとは何か?と自問自答し続ける〜

石川佳彦 世界一過酷なバッドウォーターウルトラマラソンで史上最速タイムで優勝

今回石川が走ったタラウェアウルトラマラソン(TaraweraUltramarathon)についてこう話してくれた。

走りやすいコースだという前評判。確かに標高も700m程度で林道のセクションも多く、全体的には走れるコースだとは思いますが、階段や急な登り下り、足場の悪い狭いトレイルもあり、簡単なレースではありませんでした。やはり100マイルトレイルは実際走ってみないと分からない部分が多いと実感しました。おそらく海外のトップ選手がタラウェラのコースを走れば当たり前のように16時間を切るのだと思います。2位に入れたとはいえ自分の未熟さを思い知らされました。

石川は今回のレースに参加するにあたり、12月の24時間走からどのような準備をしたのか?

昨年12月の台湾での24時間走のダメージが予想以上にあり状態はそれほど良くありませんでした。時間の作れる年末年始に近所の「あづり峠」と呼ばれる標高115mのトレッキングコースを走り込むくらいしか準備らしい準備は出来ていませんでした。レース後はもっと標高の高い山でハードトレーニングしなければいけないと実感しましたが、年末年始の状態の悪さを考えれば余裕を持った調整が結果的には良い方向に向かったと思います。

ここからレース展開や補給など石川が感じたことを紹介する。

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【レース展開】

撮影(石川美紀)

朝4:00のスタートで明るくなるまで2時間程度はヘッドライトを点けてのレースになります。前回の100マイルトレイル「Cold Water Rumble100」では夜の時間帯が全く走れずタイムを落としてしまいました。原因は暗い中でのトレイルの走り、それを解消すべく今回は出来るだけ集団の中で周りのライトを利用して明るく走りやすい位置を保つ事を心がけました。結果としてスタートから2時間は余裕を持って気持ち良く走れました。ヘッドライトが不要になる6時頃の夜明けのタイミングで集団から抜け出し単独2位に。トップを走るオーストラリアのVladimir Shatrov選手とは序盤からかなり差をつけられる展開でした。

撮影(石川美紀)

24時間走では追い上げる展開は得意ですが、100マイルのトレイルでは距離と時間が短すぎました。24時間走と100マイル、同じ長距離でも距離に応じたレース展開に対応できる能力が自分には足りませんでした。一時、差を詰めた時間帯もありましたが、最終的には55分離されてフィニッシュ。優勝したVladimir Shatrov選手はコースレコードを更新する15時間台でのフィニッシュでした。

100マイルを共に戦ったシューズ(On CloudventurePeak)

撮影(石川美紀)

【100マイルでの補給について】

撮影(石川美紀)

トレイル100マイルでの懸念点は内臓トラブル。補給の意識より内臓トラブルを引き起こさない意識を高く走っていました。上体を安定させて走り内臓も安定させる、水分を摂り過ぎない、固形物は極力摂らない、エネルギー切れはエネルギーを摂れば巻き返せます。しかし、内臓トラブルは一度陥ってしまうと最後まで尾を引いてしまいます。そんな状況でアスリチューンは最後まで美味しく内臓トラブルを引き起こさずに摂り続けられました。赤と白を中心に、たまにコーヒー味を入れてトータル20個ほど。レース中、エネルギー不足も不快感も感じる事はありませんでした。

【日焼け対策】

撮影(石川美紀)

ニュージーランドは日本の7倍の紫外線があると言われていて肌が痛くなるような強い日差しがレース中に襲ってきます。アグレッシブデザインをレース前にたっぷり塗っていた事もあり、日焼けの疲労はほぼありませんでした。

【トレイルのサポートについて】

撮影(石川美紀)

今回も妻にサポートをお願いし、必要な給水やジェルを補給してもらいました。ただ、タラウェラのサポートは車で辿り着けるポイントに限られていて、どうしても動きに制限があり、苦戦したようですが100マイルの長丁場で妻の存在に助けられました。

24時間走やスパルタスロンのように数多くのサポートは難しい競技ですが、トレイルもロードもサポートの力を借りながら気持ちを切らさず戦うという点でもサポートの力は必須です。24時間走からトレイルまでマルチに活躍出来るよう今後も二人で力を合わせて戦います。

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最後に、ロードでは世界一のウルトラランナーとなった石川は昨年からトレイルにも進出しているが、その理由についても話してくれた。

撮影(石川美紀)

24時間走しか走らない日本人ウルトラランナー。

海外では24時間走からスパルタスロン、ウルトラトレイルなど幅広くレースにチャレンジする選手が多数います。24時間走で求められる能力はただ長く走れる力だけではないと思うのです。色々なレース展開に臨機応変に対応する力、ペースの上げ下げに対応する力など。そのためには色々なレースを経験していないといけません。そういう意味でもトレイルというのは必ずプラスに働くと考えています。

また24時間走の記録を伸ばす事はトレイルにも活かされるとも考えています。そうやって相互に高め合う事でランニングキャリアがさらに充実したものになると信じています。今回のタラウェラが今後の飛躍に必ず繋がると信じて道、山問わずこれからも走り続けます。

今後も石川の活躍から目が離せない。



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