例年だと、そろそろ青梅マラソンが開催される時期です。
ここ数年は10kmの部を走ったり、エントリー出来なかったりで30kmは走ってませんが好きな大会です。
こちらは、昨年走った10kmのゴール直前のスパートです。スタート前から冷たい雨が降っていて身体が冷え切っていました。

30kmスタートの時には雨も止み、非常に走りやすいコンディションになってきました。前田選手が大会記録で優勝しました。

その後、このような記事を書きました。今年の大阪国際女子マラソンでは一山選手とともに日本記録が期待されましたが、この青梅マラソンの時の走りができれば日本記録更新は可能だと思います。
また、忘れていましたが、昨年のスタート直後に前を走るランナーが落としたスマホが飛んできて、あろうことか拾おうとして逆走してきたランナーがいたのであわや衝突するという場面に出くわしました。どのような状況で落としたかは分かりませんが、ゲストの写真を撮影しようとしたのかもしれませんね。少なくとも前のブロックに並ぶのであれば、これは絶対にダメです。
さて、たまたま9年前に青梅マラソンでは自己ベスト更新を狙うと書いたFacebook投稿が出てきたので、過去のブログを検索して読んでみました。
自分で書いた文章であっても、その後の経験と合わせて、当時は気づかなかったことに気づいたりすることもあるので、読み返すことは結構あります。
当時書いた文章と、その中で大事なことなどを抜き出して紹介します。この頃は、スマホで読みやすいように短く改行するように書いていましたが、ここでは通常の文体に修正します。
青梅終了!!
二年前のタイムを大幅を更新しました。とりあえずの目標もクリアです。
2時間05分07秒 40歳台109位
総合は不明だけど300位くらい?
5キロごとラップ
20分50秒(ロス14秒)
21分02秒
21分26秒
20分49秒
21分18秒
19分42秒
前半1時間03分18秒
後半1時間01分49秒
レース前には、5キロ21分ペースの2時間6分を一応の目安にしてました。最悪でもサブスリーペースの2時間8分台は死守。
二年前に走ってるので大体のイメージは残っていました。アップダウンは前半後半あるけど一番きついのは21~22キロ付近の長い上り。ここを越えちゃえば後は緩い下り基調が残るだけ。
行けるなら前半からキロ4で行きたかったが中々ペースが上がらない。
15キロ通過が63分超えていたので、後半にも長い上りがあることを考えると2時間6分切りは厳しく感じました。で、その長い上りではなんとキロ4分50秒まで落ち込んだ。このままではサブスリーペースも厳しい。坂を上りきって、体調や脚の状態を確認してからペースアップしました。
その時点から100人抜きをモチベーションにしました。抜いても抜かされたらマイナスする。
ペース維持ではなく前のランナーに追い付き追い越すを繰り返す。
ふと視線が高いことに気付き、視線を5mくらい前に落とすとともに腰を高い位置にキープして脚がスムーズに動くように気を配った。
下り基調もあるけどキロ4分が楽に感じる。
ペースを維持出来ていないランナーをガンガン抜かせる。
ラスト5キロくらいで元チームメイトを捉えた。さすがにこの辺りにくるとランナーのレベルが上がってキロ4分を超えちゃうと差が詰まらなくなってきたのでキロ4分以下に保つように少しペースを上げる。
ショートパンツの脚は冷たい風に痛めつけられかなり冷え切っているがまだまだ行ける。
ラスト2キロ地点で80人くらい抜いたがそこからは団子にはなってないけど100人抜きを目指して抜きまくる。30キロ近く走ってるのに体調、脚は極めて調子よくこのままペースをキープしてフル行けそうな感じだった。
ラスト500mでガーミンを見ると2時間5分台は確実になった。そしてこの時点で100人抜きは達成した。
でラスト100mで108人目を抜いた。前のランナー二人とは30mくらいの差がついてる。なんか108って煩悩の塊みたいだから二人を抜いちゃえとマジダッシュ!!ゴール直前で二人を抜きました。
ラスト8キロで110人抜き達成!!
走り終えてもダメージはほとんどなくかなり自信になりました。
さすがにラスト100mのダッシュは疲れたけどね。。
あのままキロ4分キープならあと12キロ行けると感じました。
自分としては満足なレースとなりました!!
ちなみに補給は15キロと25キロでジェルを投入。あと20キロでBCAA投入。シューズはアディゼロ匠 練 です。

この大会で履いたのは画像のシューズです。
<スポンサーリンク>今回、9年前の記事を引用して紹介したいのは、過去のいくつかのレースを振り返り、苦しくなり目標達成が難しい状況から、復活したレースにはいくつか共通点があるのです。その一つが、キツくなった時に前のランナーについて行こうとするのではなく、前のランナーに追いついたら付くのではなく、追い抜き、さらに前のランナーを追いかけているのです。
サロマで2013年に2012年に出した自己ベストをさらに更新した時は、まさにそのような走りでした。
そもそも苦しくなった状況ですから、前のランナーに付いていくだけでも大変なわけですが、付いて行こうとして付いていくのがキツくなると気持ちがネガティブになります。結構苦しくなった時って精神的にキツくなっているだけで、身体はまだ限界ではないことは多々あります。そのような時に前のランナーを抜き、さらに前のランナーを追いかけることで、自分はまだまだ走れると気持ちがポジティブになります。
そして、もう一つ大きな効果があります。それは
フォームが修正されることです。
苦しくなった原因にもよりますが、多くのケースはフォームが崩れたことによりペースが落ちます。もう少し具体的に書くと、キロ4分で走るキツさで走っているのにキロ4分半まで落ちている状態です。
この時にどのようなフォームになっているかは人それぞれですが、上体が棒立ちになっていたり、逆に背中が丸まり腰が落ちた(骨盤が後傾)フォームになっているケースが多いように感じます。このようなフォームになるとストライドは落ちるので、ペースを保とうとするならピッチを早めるか、ストライドをキープするために脚の筋力を多用するような走りになります。
そのようなフォームは前に進みにくいフォームですから、これを前に進みやすいフォームに変えることができれば、同じキツさでペースは上がります。
しかし走っている時はフォームが崩れていることに中々気づきにくい。
前のランナーに付いていくのではなく、追い抜くということはスピードが上がるわけですが、ほとんどのランナーはスピードが上がると無意識に身体は前傾します。ペースが上がって前方への推進力が生まれたら、前傾を保ち続けることでその速いペースは維持しやすくなります。
2013年のサロマでは、60kmくらいでキロ6を保つのがギリギリだったのに、自分を抜いたランナーを追いかけ、そのまま抜き去るとペースはキロ5に上がったのに身体は楽になりました。そして後半になって前のランナーをドンドン抜いていくことで気持ちよくなりランナーズハイの状態になりました。
その時のことはこちらに書いていますので、興味ありましたら読んでみてください。
逆に、もう自己ベストは難しい。今日のところは(100kmなら)9時間切ったら良い。とか弱気になると状況によってはドンドン落ちていきます。どんなランナーでもうまくいかない時は言い訳を考えます。その言い訳を考え始めると気持ちはネガティブな方向へ回転していきます。私自身、そのような場面は多々ありますが、目標タイムが狙える位置をなんとか保つよう試行錯誤を続け、それでも難しいとなったら、ゴール後に自分自身が納得できるような走りをするようにしています。
キツくなって前のランナーに付いていけなくなったら、試しに追い抜いてみてください。そして、さらに前のランナーを追いかけてみてください。
場合によっては、さらに失速するかもしれませんが、毎回ダラダラ落ち続けているのであれば、そのような攻めの走り、攻めの気持ちを持つことで気付くことがあります。