ウルトラプロジェクトにはサハラ砂漠マラソンなど、過酷な舞台で開催されるウルトラマラソンにチャレンジするメンバーがいますが、今回は井上秀秋さんがゴビ砂漠で開催されたゴビ砂漠マラソン Gobi Desert Marathon2018を完走しました。
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このレースは、ゴビ砂漠を舞台に、6日間(6ステージ)で総距離約250kmを走り総計タイムを競うレースです。各ステージの距離は約20~60kmで、基本的に毎日一斉スタートし、そのステージ毎のタイムを計測します。各ステージのタイムを合計したタイムが総計タイムとなります。
・公式ページにリザルトが掲載されていますが、井上さんは総合5位です。
今回は、レース前にどのようなイメージをもち、準備をしたのかなど、色々井上さんに教えていただきました。
□レース前の準備
エントリーする際にイメージしたのは、40kmを6日間連続で走る力が必要だということです。しかしフルマラソン以上の距離を走るステージがあり、コースの大半は未舗装のトレイルです。
その準備のために100kmマラソンのチャレンジ富士五湖と中距離のトレイル44kmの北丹沢耐久レースにエントリーし完走しましたが、富士五湖で無理をして脚を故障してしまいました。
故障の原因は、脚に負担が掛かるフォームであることとやシューズ選びが間違っていたと考え、チャレンジ富士五湖で一緒であったウルプロメンバーの誘いもあり入会しました。
ウルプロ入会後はフォーム修正のためのトレーニング(動き作り)やパーソナルレッスンで、疲れにくく脚の負担の少ないフォームを身に着けるべくトレーニングしました。
シューズはアドバイザーに走り方や足形を見てもらい、トレイルシューズを選びました。
大会で使う装備に関しては、ウエアやザック、ランニングウォッチ・シューズ・サングラスといった基本的なものの他に、準備規定にあったメディカルキットや携行品、非常食といったものも準備しました。その選定に関しては、ゴビ砂漠レースに出走経験のある友人や、ウルプロの新澤さんから、過去のウルプロメンバーの体験など教えてもらいました。
また、その前年に完走したメンバーのこの経験も参考になります。
サハラマラソンとアスリチューン
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□レース展開
レースはおおよそ想定どおりで、ウルトラマラソンとトレイルレースを経験していたことから、想定どおりのペースで走れました。
大体ロードのペース+キロ1~1.5分ぐらいでペースを守って走りました。ただ、通常のマラソンやトレイルと明らかに異なるのが、道の無い草原を走るルートも全体の3割程度あることです。
草原を走るので、通常のトレイルよりも負荷が高くなり、またルートが分かりにくく、目印を探しながら走らなければロストの可能性が高まるのでペース維持は困難でした。
また、この大会はバリースと呼ばれる距離表示ポスト(目印)が500m毎に設置されていて、参加者はバリースの10m以内を走らなければならないとルールで規定されています。この道の無いルートを”バリースを探しながら走る”という所が、アドベンチャー系レースの難しさであり、面白さであると思います。
レースは3~6位あたりで推移して、上位で先行しているランナーが見える範囲でついていくことが多かったです。
□役に立った準備
250km近くもの距離を大きな怪我をすることなく、走りきれたのは長時間安定して走れるフォームが馴染んできたからだと思います。
ここ数年のフルマラソンや、富士五湖のウルトラでは、必ずといっていいほど20~30km地点で脚攣りに悩まされましたが、今回は2日目に右脚の脹脛に少し痛みが出た程度で、脚攣りは一度もなかったことで大きなペースダウンも無く、安定したペースで走ることができました。
□準備が足りなかったこと
モンゴルは気候の差が激しく、夜は0度近くまで気温が下がります。今回は防寒対策が不十分で夜中にぐっすり眠ることができなかったので、次回出るときはその対策をしようと思います。
□日焼け対策
日焼け対策としてアグレッシブデザインの日焼け止めを使いました。顔や腕を中心に使ったのでその部位はほとんど日焼けしなかったのですが、走り終わってからゲイターとソックスの間がものすごく日焼けしていました。次回はウエアの下にもしっかりと日焼け対策をしようと思います。
□補給対策
補給は、エイドが6km毎にあるので、そこで、用意したジェル等を補給しました。6日間分を1日分ごとに分けパッキングしたことから使いやすかったです。
また、毎朝ウォーターローディングと脱水予防としてモストバキューラーと、栄養バランスを考えて、Catalyst Conditioning(CC)を摂りました。CCに関しては就寝前にも摂りました。
レース中には、エネルギー補給のためにアスリチューン・ポケットエナジーやモルテンドリンク320などを摂取した以外に、アスリチューン・エナゲインやメダリスト9000なども定期的に摂取しました。今回は6日間を通してガス欠や脱水にはならなかったので、補給はうまく行きました。
今回感じたのは、ステージレースの場合は、レース中だけではなくレース後にどれだけ身体のコンディションを整えることができるかが大事だということです。Catalyst Conditioning(CC)やアスリチューン・スピードキュアは日頃飲んでいることもあり力になりました。
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□ウルプロに入会して何が変わったか?
フォームを改善したり、走力の底上げができたことはもちろんですが、長い距離を走るのが好きなメンバーが多いので、今回のチャレンジを応援してくれたり、興味を持ってもらえることでモチベーションアップに繋がりました。
□完走して感じたこと
今回のレースで長距離を安定して走る自信がつきました。今走れば100kmマラソンでどの位のタイムが出せるか楽しみです。
また、海外のレースに頻繁に参加するランナーや、国内の70km以上のトレイルレースを殆ど制覇しているエリートランナー、総距離500km以上の距離を完走してきたランナーなど、モチベーションの高いランナーに囲まれて、寝食をともにし、お互い励まし合いながら250kmもの距離を走り抜き、6日間過ごせたことは大きな財産になりました。
また、現地の人達と交流し、文化や習慣を知ることができたことは良い経験になりました。主催のSSERのサポートスタッフ、現地のモンゴル人のサポートスタッフはホスピタリティが非常に高く、手厚いサポートをして下さりました。この場を借りて御礼申し上げます。
今後も、このような海外のレースに出ることで、自分の幅を広げて行きたいと思います。
ウルプロメンバーの走りなどこちらで紹介してますので合わせてお読みください。
□ウルプロメンバーの活躍
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