40代、50代と年齢が上がると、生理学的には筋力は落ちていきます。レースのタイムやスピードは筋力だけで決まるわけではありませんが、筋力以外の要素に変化がないなら筋力が落ちればタイムもスピードも落ちます。
<スポンサーリンク>筋力以外の要素とは、例えば、必要な酸素を取り込む心肺能力、効率よく走るランニングエコノミーを高めるランニングフォーム、そして股関節や肩甲骨周りを中心とした可動域、フォームを保つ体幹の強さ、さらにはレースマネジメントや、キツさなど我慢するメンタル的要素など。
それぞれの要素は、距離によって重要度は多少変わってきますが、距離に関係なく必要なことです。
その上で、加齢によって筋力が弱くなれば、特に短い距離ではスピードが出せなくなります。そして、生理学的には何もしなければ筋力はどんどん落ちていきます。
ウルトラマラソンなど、レースマネジメントやメンタル的な要素の度合いが短いレースより大きくなる種目なら筋力が落ちていくのを、その他要素で補うことで一定レベルまでタイムを伸ばすことはできますが、距離が短くなればなるほど、その他要素で補うことは難しくなります。(= 遅くなります)
私はそろそろ55才になります。
50代になっても筋力やスピードが落ちてきたと感じる場面はないのだけど、それを実感してからでは遅いと、目標とするようなフルマラソンが開催されないこの時期にスピードアップを図ってみようと昨年から試行錯誤しています。
スピードと言っても漠然としているので、もう少し具体的に書くと瞬発力です。加齢とともに落ちていく最たる力です。
そのために何をしたかと言えば大きく2つです。
<スポンサーリンク>それは筋力アップのためのトレーニングと、力を地面に伝える技術の取得です。
筋力アップに関しては、スポーツクラブもやめたので、本格的なマシンもトレーニング機器もない自宅でできる自重トレーニングがメインになりますが、それとともに重視したのが、100mや200mの全力走に近い高強度トレーニングです。100m走って、100m歩いて戻って、また100mを走る繰り返しや、200m走って少し休んで200m走る繰り返しですが、終盤は尻周りが張ってくるのが分かります。もちろん徐々にスピードに慣れていくこと。そして十分なケアをセットにすることは故障予防のために必要です。
また、スピードを上げる要素として、大事なことは『走る技術』です。100mだったら筋力に任せて全力で走り切れるできるでしょうが、効率よく力を地面に伝えることができるランニングフォームになれば、力任せに全力で走った時に使う筋力の7、8割で同じタイム、もしくは速いタイムで走ることができます。
よく、短距離を全力で走ると故障が怖いと言われますが、それは力任せに走るからです。
昨年、1000mでサブ3をすると決めた時から、私はこの辺りを重点的に練習しました。
無理な力を使わずに身体を前に進めるためには、身体をどのように使えば良いのか?
地面に力を伝えるためにはどうしたら良いのか?
<スポンサーリンク>自分のための練習はだいたい週1回ですが、その大半は1000mで2分台を出すための練習であり、その練習で気づき感じたことは、マラソンなどで自己ベストを目指しているウルプロメンバーへのアドバイスにも役立つと考えました。
接地時に生じる落下エネルギーを反発力に変えて、前方への推進力に変えることが上手にできる人と、できない人では、マラソンのタイムなども変わってきます。
上手な人は落下エネルギーを反発力として使うことができるけど、下手な人は吸収させてしまい反発力を生かせない。
また、上手に反発力を使える人には大きく2種類あって、一つは天性の素質として知らぬ間に身についていた人。もう一つは陸上競技の動き作りなどを反復継続することで身につけた人です。
これらの動きを身につけることは、子どもの頃が最適で、大人になってからだと中々難しくなってくると言われています。
学生時代に陸上をしてきた方は、練習を通して、無意識に、または意識してこの地面に力を伝える技術を身につけてきたのです。
私は、陸上部でもなく、その他本格的にやったスポーツもなく、40歳で初めてフルマラソンにチャレンジして5時間近くかかって完走した市民ランナーです。そこから自己ベスト更新を試行錯誤しながら、既に15年間経っているのだから、一般には伸びしろと呼ばれるモノは残っていないランナーです。
その私が55歳を目前にして、周りからも無理だろうと思われていた、1000mサブ3(2分台)するためにやってきたこと、その中で気付いたことなどこちらで紹介していきます。
<スポンサーリンク>1000mなど中距離をやらない、マラソンランナーやウルトラランナーにも役立つ内容です。
また、そのようにここしばらくはスピード強化に特化してきたので、例年行なっているウルトラマラソンを走るための練習はほぼしていません。それでも、効率よく走るランニングフォームと体幹部そして脚を中心にトレーニングをしてきたことで、大江戸ナイトラン(115km)はダメージを残さないような走りをしても13位でゴールできたのです。
本来は、サブ3をした直後の高揚感満載の時に書きたかったのですが、その日から115kmジャーニーラン、そして弘前訪問、など、ちょっと予定が詰まっていて手をつける時間がありませんでした。
逆に高揚感がおさまった今のタイミングの方で良かったのかもしれないと思ってます。
少しづつ書いていきます。
こちら現在募集中のイベントです。中々タイムが伸びずランニングへのモチベーションが上がらないという方、チェックしてみてください。
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