シーズンイン〜この脚が終わった感覚が収穫〜

週末、水戸黄門漫遊マラソン(以下 水戸)を走ってきました。

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まず、台風の影響により被害を受けながらも開催していただきました地元・主催者に感謝いたします。

ウルトラマラソンシーズン中にも、インターバルなど心拍数を上げ、また身体の動きをよくするための練習はしていますが、高い心拍数と脚への長時間・高負荷をかけ続ける練習はできてないので、今回のレースはその現状確認のために走りたいレースでした。

エントリーした時点では、9月中旬の信越五岳を走った翌週くらいから徐々に負荷を上げて、水戸の3、4週間前には30km程度の距離をハーフマラソンの負荷で分割して走り、一旦は水戸に合わせる予定にしていました。具体的には15分間走×8本です。

2月の別大マラソンのエントリーは水戸が終わってからと思っていたのは、現在の資格タイムより良いタイムが出すつもりでいたからです。

しかし、信越五岳前の足首捻挫と、その影響で皮膚を痛めたことからスケジュールが大きく狂い、3週間前にマラソンペースで3000m×8本走るにとどまりました。またウルトラ連戦の疲労から中臀筋の張りが強くなりましたが、集中的にケアをしたこと、そして1週間前に1500mと100m走って刺激を入れたことからレース前日にはかなり良くなりました。体調もよく疲労感も抜けてきて良い調整ができてきた感覚があり、これって結構走れるかもしれない。なんて感じていました。

つくばマラソンや防府読売マラソンで自己ベスト、そして別大マラソンでベルリンマラソン 優先参加資格タイムの2時間55分を切るために、この大会で心身ともにウルトラマラソンモードからフルマラソンモードに切り替えるような走りをしようと思っていました。

色々と不安要素はあるも、どのような走りができるのか、そしてフルマラソンの緊張感が楽しみで仕方なかったです。

レース前に決めたこと

・20kmまではサブ3ペースで走る。

・捻挫した左足首周りに痛みが出たらDNFも厭わない。

・中臀筋の痛みは我慢して動かし続ける。

・フルマラソンの補給を思い出す。

・フォームは崩さない。崩れそうになったら、どこが弱くて崩れるのかチェックする。

・カフェインをスタート前に摂取することの効果を確認する。

・久々に心拍ベルトを付けて、キツくなる心拍数を明確にする。

シューズはネクスト%か4%フライニットか迷ったけど、ドロップの大きい4%フライニットにしました。

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コース高低図と心拍数

レース展開

スタート〜5km 20’15 平均心拍数 162

スタートから4’05-10/kmペースで入るつもりが、思ったより前に整列出来てしまったので、前に並んだ礼儀として流れに乗って走りました。また序盤は下りなので3kmまでは3’50-55/kmくらいで入りました。ちょっと心拍数が上がってきたので、その辺りから落ち着かせました。気にしていた部分も痛くないし、身体の動きは悪くない。

5km〜10km 21’00 平均心拍数 167

3kmからペースを4’10/kmくらいに落ち着かせてからも心拍数が落ちない。少し上げようとすると170に入りそうなので、ペースを落ちつかせるのに苦労した。

感覚的に170に入ると一気にキツくなるのでこのレース中、165以下にしようとするも、そこまでは落ちず、ほぼ166-168の狭いレンジで推移していた。

10km〜15km 21’11 平均心拍数 166

2年前に走った時は病み上がりでペースを抑えたからか最後の登り以外のアップダウンの記憶はなかったが、今回は線路などを越える際のアップダウンが結構キツかった。走り込みが足りないとはいえ、20kmまでは余裕を持って走れると思っていたが、この辺りで徐々にキツくなってきた。

15km〜20km 21’45 平均心拍数 166

この辺りで脚が重くなり気を抜くと4’30になってしまう。脚が重くなり動かなくなるのは想定通りだったので、その状態でいかに前に進めるか模索した。

20km〜25km 21’26 平均心拍数 167

ハーフ折り返し前に登って下り、折り返して、再び登って下る箇所はキツかったが、何とか30kmまではサブ3ペース(2時間7分30秒)でいこうと身体を動かし続けた。

脚攣りか、周りで歩くランナーが増えてきた。確かに気温が高くなってきた。経口保水パウダーは持っているが、そこまで暑さを感じてないかったので使っていない。

*ゴール後に顔や首に相当塩が吹き出ていたので取るべきだったと反省。ウルトラのスピードだと取るのは面倒ではないが、フルマラソンのスピードだと面倒になる。この反省をもとに次回はレース前に決めた位置でとる。またカフェイン錠剤のCNC(Catalyst Natural Caffeine)もきつくなったらとろうと思っていたが、スタート前にとっただけで、面倒になりとらなかった。

結局のところ、余裕がなく一杯一杯だったのだ。

アップダウンのある区間だが、一旦落ちたペースをほぼサブ3ペースに戻した。

25km〜30km 21’55 平均心拍数 168

しかし、いよいよ脚がズーンと重くなってきた。捻挫した箇所などの痛みではなく、単に走り込みが足りないことからくる想定した状態。耐えるも4’15/kmに戻そうとすると心拍数は170を超えて一気にキツくなるので、4’20/kmが精一杯。

30km通過は2時間07分37秒とギリギリサブ3ペース。

30km〜35km 22’33 平均心拍数 168

残り12kmなんだから心拍数は気にせずペースアップをはかろうとすると30キロ直後に結構キツイ上りがあり、ここをペースを落とさず登り切ると、さらに脚がズーンと重くなり、ここで脚はほぼ売り切れ状態。ここで3時間はキツくなるが、もしかして戻るかもしれないとギリギリ動く範囲で粘ったので心拍数は高止まり。

千波湖に入った辺りからはいよいよ脚は動かなくなり、心拍数が170を超えはじめた。

私は日常生活には支障がないが先天性と思われる不整脈があり、高い心拍数を保ち続けると虚血のリスクが高まるので、ここで今回は無理せずペースを落とす。

35km〜40km 24’42 平均心拍数 163

その後は、次のレースに向けて、ダメージをためないようジョグでゴールを目指すが、キロ5に落ちても心拍数は160を下回らないから楽ではない。ただ重くなった脚を使わなくてもフォームを保つだけでキロ5は保てる。100km終盤にこの走りができるようにしたい。

40km〜ラスト 10’22 平均心拍数 166

ラストの激坂は足攣りなのか、かなり歩いているランナーがいたが、淡々と登り切ってからゴールゲートを目指した。

タイムは3時間05分15秒と、昨年のフルマラソン初戦のつくばマラソンの3時間06分42秒より速いが、昨年は24時間走の2週間後だったことと、コース難易度、気象コンディションが違うから単純比較は出来ない。昨年のつくばは予想外によく走れたと感じたが、今回はほぼ予想通りの結果だった。

満足はしていないが、悲観もしていない。

フルマラソン走らないと掴めない感覚はあり、今回その感覚がだいぶ戻ってきた。

そして脚がズーンと重くなることを何度も感じ、またフルマラソンってやはり苦しいって思い出した。

また、今回のタイムでも自己ベスト+6分少々。

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レース後の状態

・捻挫した足首はもう心配なし

・痛みが長引いていた中臀筋は、フルマラソン走れば通常出る程度の張り感。

・故障に至るような張りはない。

・現在張りが強いのはお腹と尻、太もも。しっかり使えたのだろう。

・内臓のダメージはほぼなし。

レースコンディション

雨が降ったり止んだり、局地的にはかなり激しい降りになったようだけど、雨に濡れることは気にならなかったが、ヴェイパーフライ4%フライニットは濡れた路面では滑り、接地時に前にズーと流れる感じが何度となくあり神経を使った。ネクスト%の方が濡れた路面でのグリップは良いだろう。また、暑さは感じたが、水を被るほどではなかった。

ただ、マラソン走るにはちょっと暑い。

心拍数について

最大心拍数に関しては220-年齢と広く言われていますが、40代より上のランナーだとこの数値はほとんど当てはまらないように感じています。

その計算式だと53歳の私は167になってしまうわけです。

最大心拍数は年齢で一括りにできるようなものではなく個人差が非常に大きく、正確に測ろうとすれば、実際に最大心拍数に達するまで追い込んだインターバルなど繰り返す必要があります。

私は、追い込んだ練習をした結果からだいたい190くらいだと認識しています。

少し話が逸れますが、胸に付ける心拍ベルトであれば、ずれ落ちるなどしなければ、かなり正確に測定出来ます。しかし、手首で測る光学式心拍計は、ヘモグロビン量が多い方は高く出やすくなり、そうでない方も痛くなるくらいキツく締めないと正確なデータは取れないケースが多いように感じます。(いつも巻く位置より2cmほど肘側に巻くと良いようです。)

自分の最大心拍数は220とか210と言っている方の多くは測定エラーだと思います。そのエラー値を使って心拍数のコントロールをするのは意味がないどころか、マイナスに働くこともあるので200を大きく超えてしまう方は、心拍ベルトを使ってみるか、走行後に自分で脈拍を測り、心拍計の心拍数の誤差など確認した方が良いです。

話を戻します。

私の最大心拍数が190とすると、ダニエルズのMペース(最大心拍数の80%~89%)は152〜169になります。

またTペース(最大心拍数の88%~92%)は167〜174になりますが、感覚的には170を超えるとキツいと感じるので合っています。

そう考えると、今回ペースダウンを余儀なくされた30km過ぎの登り以前までもTペース手前の167-168辺りで推移しました。そしてグラフの2時間07分辺りはそれより高くなっていますが、そこが今回の最高心拍数の175だったのでしょう。この心拍数を出してからはペースを落としましたが、安全に走るためには正解だったと思います。

スタートから4’05-10/kmペースで走れば心拍数を160くらいに保てそうなので、次回のつくばマラソンでは、終盤に入るまで心拍数を抑えることが出来るか課題になります。

スタート前のカフェイン

普段はカフェイン摂取はキツくなる中盤以降にとりますが、今回は実験的にスタート前にとってみました。その効能なのかスタートから3kmくらいは速く入り過ぎました。カフェインを飲んだ上でスピードが出せる状況にしてスピードを抑えて温存したら良いかもしれませんが、やはり私はカフェインを使うのはレース中盤以降が良いように感じました。ただハーフマラソンまでのレースなら良いと思います。

エネルギー補給

今回もアスリチューンメインの補給になりましたが、今回は4つとりましたが、もう1つとっても良いと感じました。摂取タイミングは11kmくらいから7、8kmくらいの間隔だったと記憶してます。

アスリチューン・ポケットエナジーのコーヒーゼリー味は走る前に潰しておくのを忘れ、そのままの状態で飲みましたが、フルマラソンのスピードでは噛まずに飲めるように潰しておいた方が良いことを思い出しました。

最後に

練習計画がかなり崩れて迎えたフルマラソン初戦でしたが、ほぼ想定通りの走りになりました。

走ることで、心身ともにフルマラソンモードに入ることが出来たし、忘れていたことをいろいろ思い出しました。

ウルトラマラソンシーズンには私の心肺機能は強くはなく、不整脈を持っているリスクも忘れていますが、フルマラソンを走ることで、安全マージンをしっかりとって走らないといけないと思い出します。この部分は自分の特徴と思って、その範囲でできる最高の走りを目指します。

そして、レース翌日は多少の疲労はありましたが、この脚や尻の重さが抜けたら今回よりしっかり走れる脚になる実感があります。

2週間後には久しぶりにハーフマラソンを走りますが、ここで1月に出したハーフのPB更新ができるような走りができるように調整して、つくばマラソンに挑みます。

繰り返しになりますが、開催していただいたことに心から感謝します。



「シーズンイン〜この脚が終わった感覚が収穫〜」への1件の返信

  1. お疲れ様でした‍♂️。初めまして。自分は3時間7分ぐらいでした。シーズンイン初戦でした。ロング走の練習をしていない割には良かったと思いますが、自分はやはりサブ3復活したいです。自己ベストは2時間58分ぐらいです。

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